テストに出るのは「例外」ですが・・・授業をしていて、生徒たちが最高に集中し、ノッてるな!っていう反応のまま終了したときの快感はたまりません。 その最高の集中力をクラス全員から引き出したうえで 内容の濃い授業をすることが私たちの大切な仕事。 内容の濃い授業…を意識すると、 ついついたくさんの知識や解答テクニックを入れたくなりますが、 ここは注意が必要ですよね。 1コマの授業でたくさんのことを指導できたら、 そのときはすごく濃厚ないい時間を作れたと満足してしまいますし、 生徒たちも「かしこくなったー!」っていい顔するんですが、 『教育効果』って考えるとねもう少し配慮が必要かと思います。 たとえば、中学受験の入試用に学習しているとポイントとなってくるのは 原則から外れる「例外」であることが多いですよね。 原則がそのまま点数に結びつくことはあまりない。 受験生なら全員知っているような原則は出題されにくいですからね。 だからついついそこに力が入って、 原則をさらりと2~3の例を出して説明した後、 例外はある限りすべての説明しがち。 でも、それだと生徒たちからすれば「例外」っぽい印象は持てません。 そこにばっかり力が入った説明を受けるので「メイン」になっちゃっている。 それだと理解が中途半端になってしまう生徒も出てきます。 やはり、「原則・前提」は「原則・前提」してしっかり理解した上で 例外の説明を受けた方が、理解として後々まで残ります。 大きな赤色の紙に、小さな青い紙を重ねておきます。 人は自然に赤色は背景として認識し、面積の小さい青色の方に注目します。 青の方が前に出てきているように記憶されますよね。 100点満点のテストで95点だと、まずまちがった問いを確認しますよね? その問題いつまでも覚えていたりしませんか? 私は中2の社会のテストで100問あった一問一答式テストで、 99点だったその×だった1問の答えが「蔵屋敷」であったことを 15年以上経ってもまだ忘れられません。笑。 逆に、100点満点のテストで5点だと、…復習しなくちゃいけない95点分の×よりも ○だった5点分の問題の印象が強くなりますよね。 生徒たちのテストの結果などを見ていると、 例外の部分をしっかりと印象づけるには、 やはりそのまま「例外」という印象をこわさずに伝えた方が、 知識としての整理がうまくいくようです。 家庭で学習につきあう場合も、 可能であれば、前提・原則についてまずしっかり勉強して、 その前提や原則にあてはまるものの例題にできるだけたくさん触れさせる。 受験勉強としては重要となる「例外」をあえて次回にまわすぐらいしても きちんとまず原則を理解させ、吸収させる。 背景をきちんとさせておくことで、この上に置く「例外」をより際立たせるために、 早く得点につながる箇所を説明したくなるのをぐっとこらえて。 そして、一度ポイントとなる「例外」を例外と伝えずに子どもにまちがえてもらうのも一つの方法です。 「えー??なんでまちがいなん???」 と疑問に思ってもらって、その知識を入れる引出しがからっぽなのを 子どもに認識させて、今からその知識をここに入れるぞ!という準備が整ったら、 「ふふふ…ひっかかったな~。それはな…」ともったいぶって「例外」について 説明し始めると、「へぇー!おもしろいっ!他には?」とノッてきたらもう作戦成功です。 応援のクリック1票よろしければ、お願いいたします。↓ →TOP(FREE PAGE 記事一覧)にもどる。 →次の記事「5行の詩で想像力をチェック」を読む。 |