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お子さんは、自分の長所をいくつ言えますか?
就活をする際の自己分析や自己PRの文章の講座もしているので、学生にも、塾の小学生にもそんな質問をするのですが、なかなかの難問のようです。 自分に対して厳しいからにしても「ありません。」というのはよくないですよね。 言えても一つだけという人も多いです。 長所が言えないのは、長所に使えるボキャブラリーの不足も大きな理由の一つです。 長所がないのではなく、表現できない。 表現できないから、「ない」と思い込んでしまう。 それはとてももったいないことです。 ですから、私は講座でたくさんの長所に対する表現例を配ります。 そこから選んでもらって、自分が該当すると思うものに印をつけてもらっています。 そうすると、いくつもいくつも印がつくのです。 多すぎてどれをメインに持って来ようか迷って相談に来る学生もいるぐらいです。 長所というのは、「明朗」「根気がある」というような性格的なことだけではありません。 ・気持ちの切り替えが早い。 ・悩んで悩んで答えを出す。 ・人のアドバイスを素直に受け止めて行動に移せる。 ・失敗を分析して、次につなげる。 ・求められるものよりもいい結果を出したい。 ・工夫するのが得意。 ・仲間を大切にする。 ・人の言葉の真意を探ろうとする。 ・その場の雰囲気をよくしたい。 ・人生経験豊富な人を尊敬する。 こういう「価値観」も長所です。 最初は自分を紹介することに苦手意識を持っていた学生さんも、 長所のページにいくつも印がついた後は、少し姿勢が良くなります。 100近い前向きな言葉を読みながら、その言葉とフィットする自分を探そうと記憶をたどる作業をし、 一致するエピソードがあれば、○をつける。 この時間があることで、自分のポジティブな思考がより強調されるのですね。 そして、自分自身のいい部分、自信を持ってもいいと思える種を発見して、それを育てていきたいなという気持ちになるので、表情も明るくなります。 お子さんのこれから「頑張っていく」というパワーの種となってくれる自己肯定感を育ててあげましょう。 そのために、自分のいいところ探しの質問をふってあげてください。 ヒントとなるポジティブな言葉をたくさんの言葉で伝えてあげてください。 できれば、エピソードも添えてあげてください。 あのとき、こんなこと言ったよね、いい発想をする力があるのねと驚いたのよ。 あなたの笑顔は、おじいちゃんおばあちゃんにとってはどんな薬やサプリメントよりも効果があるのよ。 友達に優しく声をかけてたって、○○さんのお母さん教えてくれたの。 人からはそんな風に見えるのか、自分の言動がそんな評価につながるのかということも いい勉強になりますよね。明日からの挨拶の仕方が少し変わるかもしれません。 苦手科目への取り組みに変化があるかもしれません。 客観的な自分を意識することは、精神的な大人に近づきます。 「人目を気にしすぎる」というと聞こえは悪いかもしれませんが、その場での最善な対応を探ることは、大人なら誰でもやっていることです。 いつまでも「無邪気」なだけではいられません。自分からの目線でしか生活していなければ、「天然」とか「空気読めない」とか「自分勝手」と言われてしまう可能性だってあります。 たとえ話だってかまいません。 極端ないい例と悪い例を出して、人はどう感じると思う?とクイズにしても。 「静かな教室で、隣の席のクラスメートからおならの音がしたよ。」 どうする? (例) ・何か音を立ててごまかす手伝いをする。 ・みんなにこの子だよーってバラす。 ・全く気が付かなった風にする。 「静かな教室で自分がおならをしちゃった。どうしてくれるとうれしい?」に変えたとき、 先ほどと答えが変わらない子は、国語の文章問題でもなかなかいい成績を取っています。 いつも相手の立場と自分の立場とで考えている習慣があるなら、気持ちの読み取りなどにムラがないんだなと思いますし、友達にも優しいです。 仕事柄成績にからめて話をしましたが、人としての魅力や人と協力できる能力を育てることが大切ですよね。勉強の目的は突き詰めればそこにたどり着くと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年10月21日 01時13分53秒
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