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だだもれ堂筆記

だだもれ堂筆記

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2005.07.25
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テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:旅行けば
昔々まだ中国で外食が大変だった時代のこと。


上海の豫園にあるかの有名な南翔小籠包で、
チベットからずっと一緒だったペインターS氏と小籠包を食べた。


2人ともいいかげん腹が満ちてさあ行くか、と思っていたところへ、
隣のテーブルにいた日本人旅行者の若い(当時は私も若かったが)
女性が2人、涙目になって私たちに話しかけてきた。

「すみません、この小籠包、食べるの手伝ってもらえませんか?」

見ると、彼女らのテーブルの上には大きい方の蒸篭が
4段重ねになって置いてある。


確かでかい方のせいろは小籠包が32個入りのはず。
どういうわけでこういうオーダミスをしてしまったのかは謎だが、
彼女らは中国語もできなかったし、何か誤解したのだろう。


32×4=128個の小籠包。これを女性2人で。

…考えただけで胸が焼ける。


侠気あるS氏と口のいやしい私は彼女らが気の毒になり、
もう一度腰をすえて小籠包を食べ始めた。


いやあ喰いました。
腹をとん、と叩くと小籠包の汁が口から出て来そうになるぐらい。

という訳で、多少残りはしたものの、まあもったいないということの
ないぐらいはきっちり4人でやっつけ、さんざん食い倒した挙句
彼女らに感謝までされてしまって店を出た。


それが午後2時半。
苦しい腹を抱え、クソ暑くかつ冷房がまだほとんどどこにもない
上海の町を彷徨って腹ごなしにいそしんだものの、消化が進まない。


夕食タイムは5時から7時の間に限定されている時代だったが、
その時間には全く何も食べたくなかった。
お腹空かないねえ、とS氏と話しながら、通常時間の夕食は諦めた。



ようやく小籠包がこなれて腹が減り始めたのは夜の9時。
しかし、そんな時間に普通の食堂が開いているはずもない。

仕方なくS氏と2人、浦江飯店を出て上海大廈に行ったりしてみたが、
レストランは既に閉店。売店にもたいしたものは売っていない。


外白渡橋を渡って外灘の方に行ってみようと歩いていると、
橋のたもとで1個5角の茶蛋(お茶と醤油と香料で煮たゆで卵)を
売っているおばあちゃんを発見。

「よしこれだ!」とS氏と一緒に茶蛋を食べることにした。

とりあえずその場で2個ずつ。うまいうまい。
足りない。

更に2個ずつ。
もうちょっと食べたい。

またもや2個ずつ。
さすがに蛇のような気分になってきて打ち止め。


満足して浦江飯店のドミトリーに戻り、安らかに眠ることができた。



ちなみに当時浦江飯店は朝食付きだったが、その内容は
パン、ジャム、コーヒーまたは紅茶、
そして卵3個を使った料理(ゆで卵または目玉焼き)であった。


翌朝また卵3個を食べる羽目になったのは言うまでもなく、
今までの人生で一番卵を食べた24時間であったと思われる。



生卵は好物ですよいしまさん。中国でも命知らずなので食べてました。





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最終更新日  2005.07.25 22:52:47
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