入院~老健と最終的には発症から14ヶ月あったため、心と知識の準備は十分出来たと思います。
急性期には同じ様にくも膜下出血にかかった家族の闘病記がとても参考になりました。年齢や症状が近い方のブログを毎日のように訪問し、トマ女さんの状態と比べては一喜一憂したり…。某有名掲示板にもとても良いスレッドがあり、医療専門家や患者本人・家族のコメントが得られます。勿論、情報活用にはマナーが必要ですが。
トマ女さんは病状が大きく後退することはあまりありませんでしたが、1年以上経ってみると、この病気の予後は本当にいろいろです。社会復帰した人の中には、闘病記を出版されている方もあり、その方たちが何をして復帰できたのかというヒントの宝庫です。トマ女さんの後遺症は脳攣縮による梗塞だったので、脳卒中の闘病記を幅広く読みました。
栗本慎一郎さんのような著名な方、山田規畝子さんのように驚きと勇気を与えてくれるものなど色々ありますが、当時私が最も参考になったのは沖縄の循環器医師だった鈴木信さんの「脳卒中・あなたならどうする - 完全復帰した医師の記録」です。
失語症との孤独な戦いに辞書を持ち込んだ工夫や、書き写すことによる練習、構音・嚥下障害対策のストローや笛を使ったリハビリ、そして東京への転院に出した結論等々。症状としては決して重症ではなかったのかもしれませんが、患者の気持ちや医学的分析などまでもがぎっしり詰まっています。