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橘玲の「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」読了。
レビューを書こうと思ったが、Amazonですでに秀逸な2つのレビューが載っている。 この2つは、かなりすごいので、引用、コピペしたい。 本書は以下のように要約できそうだ。 ・一部の遺伝的特殊能力を持った人=天才は その才能をいかんなく発揮して資本主義の勝者となれば良い。 ・それ以外の圧倒的多数の凡人が幸せになる秘訣は以下の二文に集約される。 -「伽藍を捨ててバザールに向かえ。」 →”伽藍”=サラリーマン・ムラ組織 という閉じた世界ではなく、 ”バザール”=ネット というオープンな社会へ飛び出そう。 -「恐竜の尻尾のなかに頭を探せ。」 →ロングテール曲線=”恐竜” の左側のVolゾーンを”頭”、右側を”尻尾”に喩えている。 そしてロングテール曲線の右側もフラクタル構造があり、小さなコロニー毎に 頭があるのでそこを見つけられば最低限の生活が出来る人が多いのではないかと。 →「好きこそものの上手なれ」 ・最新の脳科学や行動遺伝学、進化心理学をベースにした考察や テーマを整理する為の一つ一つのエピソードが秀逸。 ex.個人的には自己啓発のグル中のグルである ナポレオン・ヒルの独占販売権をお持ちの田中孝顕さんの話が衝撃的だった。 自己啓発で人間が変わることができない生き証人ですね。 ・自己啓発がお好きな方々=カツマーにも是非お読み頂きたい! ・橘ファンですべての著作に目を通していますが今回も切れ味抜群。 今後の著作にもますます期待しております。 これが一つ目。 よくまとまっている。 次が2つ目。 自己啓発なんてやっても出来ない、といういう挑発的な宣言とその科学的な説明から始まるこの本は、なかなか読んでいて楽しいです。書き方として「まぐれ」や「ブラックスワン」のタレブのタレブのスタイルを真似たかな、という気配もあり、ただ、タレブの博識や教養の深さにははるかに及ばず、現代の翻訳書ベストセラーの知識がいくつも引用されていますが、面白く組み立ててあります。 主張は単純で、現代において身体的知能等に比べてアンバランスに金銭的に高く評価されている言語的知能や論理数学的知能の素質に欠ける人は、その能力を開発しようなんて無駄なことはせずに、ニッチで好きなことをやってネットでつながる広い世界のどこかの自分に似た人々の承認を得て、幸せを感じよう。というものです。 そうしている人は既にそうしているんではないでしょうか。色々なSNSやオンラインゲームの世界やtwitterやなんかで。そういったバザールの世界の住人の最高峰としてリナックスの開発者リーナス・トーバルスが出てきますが、よっぽどの言語的および論理数学的知能がないとあんなことは出来ません。というわけで、読み物としては面白いのだけど、提示されている方法論はやっている人はやっているだろうし、しかも、実はそれをやるにも開発は無理だとされている言語的知能や論理数学的知能がいるんじゃないか、という気もします。 ただ、こういう知的な遊びに満ちた本は本当に困っている人が読むものではないと思うので、楽しければいいのかもしれません。 もう本書を読み返す必要がなさそうw こんなにコンパクトに要約できる能力が欲しいよ。 Amazonでレビューが消されるかもしれないので、ここに念のため、保存しておいた。 では。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.09.30 12:16:54
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