いんちきそば(笑)
実際には至極まともなそば。半年ほど前に、店のことを知ったが、今日、近辺に行く機会があったのでお昼時に寄ってみた。
普通、『何、これ?』って思っても通り過ぎる人も多いだろうが、そばブロガーなのに知らん振りはできないや(笑)
【いんちきそば 小石川 京屋】 文京区小石川5-38-13
紹介ブログ1、
紹介ブログ2
『いんちきそば』は屋号だけでなく、商品名にもなっているんだね。
今月のおすすめのセットものにもある。
店は落ち着いたいい雰囲気。12時前は、ご婦人方や夫婦でみえた客、12時からはサラリーマン客で埋まる。
おすすめセットの『いんちきそば+変わりごはん(鶏そばろ)』\1,000到着。
白くてやや太目のそばで喉こしがいい。
『鴨汁せいろ』の鴨肉が豚肉に替わったようなもので、冷たいそばを温かい豚汁に入れて食べる。
この濃いめの味付けの豚汁がよく、そばとうまくマッチしておいしい。
柚子の香りもいいアクセント。
さて、『いんちきそば』の名前の由来は、
「お昼に茹ですぎたおそばをいかにおいしく食べるかと工夫して出来たのがいんちきそば」
とのこと。
えっ、そばは茹で置きなの? 注文を見込んで茹でているの?
なんて、つっこみたくなるが、客には茹でたてを提供している。
テレビの「ちい散歩」では、「いんちきそば」という名の由来は、店で余ったそばを温かい汁で食べていた
まかない飯で、その調理法から「いんちき」のネーミングとなったのだとご主人が説明していたそうだ。
なかなかおいしくいただいた。
「いんちきそば」の名前を使っていても、変に商売っ気のあるわざとらしさを感じることもなく、庶民的なきさくな店で居心地いい。
ごちそうさまでした~
※ 追記: 「蕎麦春秋 vo.44 2018年冬号」の ”匠の流儀” で紹介されている
・店主は伯父の店で13年間働き、暖簾分けの形で1978年独立開業
・つくれば売れる時代。出前が多い。やがて営業形態への疑問と人手不足
・1990年8月、店舗リニューアル&出前廃止
・『いんちきそば』は看板商品名で1980年ころに考案したお品書き。
昼の繁忙時に売れ残ったそばの食べ方、すなわち賄い食のアイデアを商品化