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 思春期の君たちへ 

 思春期の君たちへ 

作戦会議(復帰前日)



ローラの担任の先生は、ドロシーの

「学校に行きたい。でもどうしたら良いかわからない」という気持ちを、

一つひとつ解いていく作業をして下さいました。


まずは、自分の気持ちを相手に言葉で伝えること。

それがとても大事なことだという事を伝えました。


学校に行った時に、クラスの子に色々聞かれるのではないか?

騒がれるのではないか?悪口を言う人がいるのではないか?

病気なんだから来られるはずがないと思っているんじゃないか?

学校に行ったら、やっぱり仮病だったんだと思われるんじゃないか?

沢山の不安が渦巻いて、前に出たくても出られないという気持ち・・・

ぽつりぽつりとドロシーは吐き出し、

その問題の解決の方法を先生が一つひとつ提案していきました。


そして「物事の見方」の大切さを伝えて下さいました。

自分がどう受け止めるかによって、プラスにもマイナスにも変えられるという事。

悪く思われるのではないか?という考えは想像でしかないが、

心配してくれている人がいるという事実は間違いのない現実だという事。

わかってくれない人は確かにいるかもしれない、

でもそれ以上に、わかってくれる人は現実にいるという考え方。


そして、どういう方法で教室に復帰をすれば、

負担が少なくて済むか、具体的な作戦をドロシーと一緒に立てて下さいました。


実は、翌日は、体育館で音楽会がある日でした。

ローラの先生は、どう復帰するのが一番負担が少ないかを考えて、

この音楽会の日に初登校をするのがいいのではないかと考えて下さり、

それで、その前日にこうして家庭訪問をして下さったのでした。


作戦としては、当日、音楽会が始まってから、

暗い体育館に入って行って、音楽会に参加するというものでした。

音楽会なら、生徒たちは静かに聞かなければいけないので、

ドロシーが来た事がみんなにわかっても、

席も立てないし、喋れないので、

騒ぎにならないからちょうどよいという先生の案です。


そして、音楽会が終わる直前にドロシーは一度、相談室に行って、

その間に、担任の先生が、

次の時間からドロシーが授業に出るけど、

みんなは普段通りにして、決して騒がないように等と

事前に説明しておくとのことでした。


また、最初の授業はドロシーが好きな科目が良いだろうということで、

ドロシーの好きな、家庭科の授業に変更して下さるとのことでした。

先生としても、いきなり教室に入れるより、

家庭科室という、他の子にとっても非日常的な感じの中に入った方が

入りやすいだろうということでした。

その班も仲の良い子と一緒にして下さる等、

本当に、様々な配慮を提案して下さいました。


そして、その晩のうちに、お友達の家に行き、

遊びながら翌日の段取りを話し合いました。

夜だというのに、快く家に迎え入れてくれたお友達のお母さん、

本当にありがたいことです。


先生方、お友達、お友達のお母さん、

本当にありがとうございました。











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