カテゴリ:宝塚
先日「宝塚関連の記事は暫くお預け」と書いたからなのか、翌日から花組公演のDVD発売や月組の次回公演ラインナップが発表されて、何だか急かされている気分になってしまった(笑)。
その前に、こちらの話題から。 花組【巡礼の年】で、オノレ・ド・バルザックを演じている芹尚英の休演が発表された。 きちんと確認していなかったので申し訳ないが、彼女は今公演で退団予定らしく、1日でも早く復帰して千秋楽の舞台に立てる事を願っている。 また、ネット界隈では、コロナ陽性反応により【ガイズ&ドールズ】と【千と千尋の神隠し】が公演中止になった事が話題になっている。 個人的に一つ疑問なのは、「これを以てコロナ禍は終息したとみなす」という明確な数値目標や判断基準を、政府と国民はマスコミを介してきちんと共有できているのか、という事だ。 (あまりニュースを観ていないので、不勉強だったら申し訳ない) つまり、「自分達は今どこにゴールを設定して頑張っているのか?」という共通認識を、果たしてどれだけの日本人が共有しながら生活できているのか、という問題である。 現在のような状況下では、「いつ終わるか」より「どうやって終わらせるか」の方が重要になるのだが、政府や国民がそうした議論をしているようには見えない。 まあ、この国は80年前にも、勝てる見込みの無い戦争を無駄に3年9ヶ月も続けた実績があるので、今回もまた誰も決断できないまま、ダラダラと日数だけが過ぎて行く可能性は充分にある。 そして、国民は国民で不安と同調圧力に抗えず、これからも黙ってマスクをつけ続けるのだろう。 (今年の夏は、コロナより熱中症の方が危険だと思うが…) 僕はもう馬鹿馬鹿しくて、これ以上コロナ禍について語る気にはならないので、最後にバルザックの言葉を紹介しておこう。 「指導者は世論の誤りを是正できなくてはならない 単に世論を代表するだけでは その責務を果たす事はできない」 ![]() という事で、ようやく花組ショー【Fashionable Empire】の感想。 幕開けにスーツ姿の永久輝せあが登場して「今回はシックな大人の雰囲気なのかな?」と思ったら、次に登場した水美舞斗がパーカーに革ジャンという出で立ちで意表を突かれた。 玉座の柚香光も、正に皇帝(エンペラー)の如くファッショナブルで格好良い。 彼女の前では、着られる衣装でさえかしずくのかも知れない(笑)。 そして、ここで歌い踊る組子達が実に楽しそう。 【巡礼の年】が決して明るい雰囲気の作品ではなかったため、そこで抑えていたものをショーで一気に発散しているかのようだ。 更に、銀橋で歌う柚香・水美・永久輝の3人がじゃれ合っている様子は、演出なのか素なのか分からない程に自然で、彼等の笑顔を見ながら「こういう組の形もあるんだな~」とちょっと感慨にふけってしまった。 それは、明日海りおの頃とは違う「柚香光による花組」が完成した事を物語っていた。 『Labyrinth』での柚香と水美の絡みも妖艶で見惚れてしまった。 音くり寿達の歌声も、まるで媚薬のように観る者を迷宮へと誘う。 丸い舞台セットというのも何だか珍しく、色々な意味で印象的な場面だ。 ダンス主体の2人に対し、今回の永久輝は『The Fashion Show』や『Beautiful Night』など歌を中心に魅せた。 『Fashionable Moment』は、今回のショー最大の見せ場と言って良いだろう。 「今を生きる」というメッセージと共に、その喜びを全身で表現し、客席に届けようという組子達の想いがエネルギーとなって伝わって来た。 いつまでも観ていたいと思わせる感動的な場面だ。 『To the Future』は、聖乃あすかを中心にした若手の見せ場になっている。 「どこかで聴いたメロディだな…」と思い、記憶を辿って行ったらボビー・ヘブの名曲『サニー』だった。 原曲はちょっとメロウだが、劇団のアレンジは力強く情熱的で、若手の熱いダンスと相まって印象的な場面となった。 コートやスーツ姿での群舞も格好良く、前2公演と比べるとオーソドックスな印象ながら、今の花組らしさを上手く引き出した構成になっている。 芝居と共に、じっくりと観たいショーだ。 ありがとう!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.07.01 21:44:56
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