坂の上の雲 第9回 広瀬死す
戦争が始まったというのに、マリア祭のダンスパーティが行われている様子がとても皮肉に感じられた。攻撃の砲弾を祝砲と勘違いするなんて。戦争が始まるまでのリアルな政治的な駆け引き、面白かった。 広瀬が死ぬ時にボートごと全員死ぬと予測していたが、広瀬だけがいなくなっていたなんて。その後遺体を見つけたロシア軍に手厚く葬ったという話は広瀬だったからなのか、それとも当時の軍人は紳士的だったのか。どちらにしてもいい話。お前が立てた戦術なら信じると死んでいった広瀬に対して、昔の思い出だけでなく、真之にはもっと後悔の念があったと思うんだけど。 前回の感想を書いてないが、家族の集まりで兄好古が真之に家族全員が死んだとしても立派に戦いぬく、みたいなメモをこっそり渡すシーンはすごく良かったが、さらに追い打ちをかけるように開戦後真之あての好古の手紙に「命をかけて戦う」ようなことが書いてあって、当時は軍人は命をかけて国を守らなければならなかったのだろうが、そんなに簡単に国のために命を捨ててもいいものだろうか。 律と希子の関係が奇妙でいい。律は真之に気があると思っていたが、結局は身を引いた。だけど子規と真之が友人だったということもあり、子規の死後も秋山家と関わりがある律。愛する人が戦争に行き、毎日泣いているのではと希子を心配して秋山家を訪ねる。女同士の友情。このドラマはどこまでさわやかなんだろう。 第2部終了。丁寧な作りなので安心して観れるドラマ。第3部も楽しみ。そして年明けからは江が始まる。豪華女優陣の共演が楽しみ。