テーマ:ヘヴィメタルを語る(672)
カテゴリ:レッドツェッペリン
2段組みの構成で300ページ以上あるので、相当根性がないと読み切れない。 かなり以前、日本語訳が発売されたと同時に購入したが、誤植が多く、訳もこなれておらず辟易した。 今回手にしたものはかなり改善がなされており、装丁も変わっている。ゼップファンなら必読の名著であるが、残念ながらここ最近店頭では見かけたことがない。 私は近所の図書館の閉架にあったものを借り出し、ちまちま4週間もかけで読破した。 メンバーの幼少の頃からレッドツッペリンのデビュー,解散を経てボックスセットの発売の頃までをメンバーや周囲の人々のインタビューなどを交え、お抱え芸能記者としてメンバーと行動をともにした筆者が、伝説のバンドの一部始終を膨大なストーリーとしてまとめている。 太鼓持ち的視点からの描写が主になっているのは気にかかるが、大のマスコミ嫌いのこのバンドの内実をこれだけ綿密にまとめた書籍はもう他には出版されないだろう。 通読して改めて思ったのは、やはりこのバンドはペイジのバンドであったこと、そしてジョンボーナムなしでは存続は不可能であったこと、マネージャーのピーターグラントの存在の大きさである。 ツッペリンはデビュー当時、マスコミからまったく無視されながらも、あれよあれよという間に超ビッグバンドに成長し、衰えることなき創造力を駆使してアルバムを発表し、ツアーを続けた。 彼らにかかるストレスは並大抵のものではなかったであろうが、オフステージのご乱交は相当のものであったことは控え目な記述からも容易に推測される。 しかしそんな彼らも、年齢を重ね大人になり、お行儀もよくなってきたのと同時に溢れる才能も枯渇してしまい、加えて不運が重なりついには解散してしまったのはなんとも皮肉である。 解散から25年の月日が流れるが、未だにレッドツッペリンの幻影のとらわれているのは私だけでなく、メンバー自身もはたして同様であることがわかる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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