現在、渋谷駅ハチ公口に、かつて東急東横線で運用されていた5000系電車が置かれています。この電車は、その外観から「青ガエル」と呼ばれていました。

1954年(昭和29年)から1959年(昭和34年)まで製造され、1986年(昭和61年)まで東急各線で運用されました。なお、東横線では、1954年(昭和29年)10月15日から1970年(昭和45年)3月29日まで活躍しました。
車内では、渋谷の歴史を写真等で紹介している外、地域のイベント等にも使用されている模様です。車両の前面には、「渋谷→桜木町」という当時の表示板が取り付けられています。その字体等、表示板の持つ雰囲気だけでなく、「桜木町」という、今はなき駅名が書かれていることに大変懐かしさを感じます。
車内で配布されている資料によれば、このモニュメントの設置目的は、
(1) 渋谷にゆかりのある電車を設置し、これまでの渋谷の歴史を大切にして、ふるさと渋谷の伝統文化や区民の生活様式の変遷などを青少年に伝え、郷土愛を育みます。
(2) 渋谷駅周辺において実施される子どもの相談、広く青少年の育成活動、地元商店街の振興、地域の美化活動の連携拠点とします。
ということだそうです。
確かに引退した電車をこうした目的で利用しようということは、面白い試みであると思います。しかし、少しあり方が唐突過ぎる気がしないでもありません。奇抜といえば奇抜なのですが、実際、私は初めてこのモニュメントを見たとき、何かの企画で一時的置いてあるのだと思い、恒久的にその場にあるとは、考えませんでした。景観としては、若干違和感があるかもしれませんね。
景観としてどうであれ、東急線で一世を風靡した車両が身近にあるということは、非常に嬉しいことでありますし、時々立ち寄ってみたいものです。
夜には扉が閉められてしまいますが、夕方の渋谷の街をそのヘッドライトで照らす姿は、古きよき時代を偲ばせます。