複数市場で自動売買
システムトレードで自動売買をするメリットのひとつが、多市場同時トレードです。ハードウェア構成(とくにメモリとモニタ)やソフトウェアにもよりますが、50程度の銘柄・マーケットを監視して、売買プログラムを同時にはしらせることは十分可能です。コンピューターは疲れませんので(笑)例えば再現性の高いチャートパターンをプログラミングして、何十もの市場でそのパターンが現れるのを待ち伏せするといった使い方もできるわけです。また、オープニング直後の値動きを狙うトレード(オープニング・ギャップトレードや、オープニング・レンジブレークアウトなど)の場合は、1国1市場だけをターゲットとしていると、1日のトレードがあっという間に終わってしまいます。ところが、日本、香港、ドイツ、ロンドン、ニューヨーク、シカゴ・・・といったように、次々とオープンする市場で売買すれば、1日に何度もオープニングトレードができるわけです。世界中の証券市場、先物市場、FX市場で24時間自動売買することができるのは、大きなアドバンテージといえるでしょう。もちろん、このようなトレードをする場合には気をつけなければいけない点もあります。特に重要なのが、・マージン(購買余力)・ハングアップ・フリーズです。マージンは、各市場によってまったく異なるので、マージンコールが発生しないように気をつけましょう。例えば、日本株の信用取引では3倍の購買力が利用できますが、1回トレードすると反対売買しても翌日まで購買力は戻りません。ナスダックでは、購買力はポジションを決済した瞬間に戻るので、何回でもトレードすることができます。FXを組み合わせる場合には、かなり大きなレバレッジもかけられますが、その分、マージンは慎重に管理する必要があります。為替は、米国のデイタイム、つまり日本の真夜中に大きく動くことはめずらしくありません。朝起きてみたら、アカウントにマージンコールがかかっていて、全トレードプログラムが停止していたということにならないように気をつけましょう。・・・ちなみに、私は昔1回だけ、寝ている間にマージンコールが発生してしまい、アカウントに制限がかかって全市場でトレードが執行できなくなっていたという経験があります。。もう1点、気をつけなければならないのは、メモリがいっぱいいっぱいになってシステムがフリーズしてしまったり、ソフトウェアが落ちてしまったりというケースです。50ものチャートを同時に表示したりするとさすがにPCに負荷がかかります。自分のマシンのスペックに無理がかからない範囲の数の銘柄をトレードするようにしましょう。ポジションを建てた後にフリーズして、反対売買できていなかったというのはシャレになりません。先物やFXの売買では自殺行為ですね。みなさんも気をつけましょう。