システムトレードやるなら米国株?先物?日本株?
前回、システムトレード、デイトレード向きの市場についてのチェックポイントを解説しましたが、それでは実際にどのマーケットがいいのか?この点について私の見解を述べたいと思います。チェックポイント・ボリューム・刻み値とスプレッド・執行スピードずばり結論からいうと、やはりNASDAQと米国インデックス先物がいいでしょう。NASDAQの株式は上記の3ポイントを全て満たしておりデイトレードに最適です。(もちろん、流動性に乏しい銘柄に手を出さないことは重要です)また、E-miniS&P500や、Mini-Dowといった先物は、システムトレードが最も活用されているフィールドといってもいいかもしれません。世界中のシステムトレーダーが集まってしのぎを削っています。特にE-miniS&P500は、流動性が半端ではなく、とんでもない金額が取引されています。一度これらのCBOT,CMEの先物をトレードしてしまうと、日本でトレードするのがかなり苦痛になってしまいます(苦笑)なお、日本の株式市場は、前述したようにあまりに執行スピードが惜しく、そのうえ売買高に乏しく、スプレッドが大きく、ティック幅も大きく、売買単位が一定でなく、特別気配もあり、昼休みもあって、はっきりいってシステムトレードには全然向きません。実は東京証券取引所や大阪証券取引所の現在のシステムというのは、世界的の潮流からは取り残された数世代前のシステムです。最新の取引所のシステムに比べると執行スピードなど100分の1以下という恐ろしい数字です。もちろん、システムトレードをすること自体は可能なのですが、もっと他に良い市場があるので、わざわざ不利なマーケットで勝負しなくてもいいのではないでしょうか。日経225先物はずっとマシですが、やはり米国インデックス先物と比べるとかなり窮屈なトレードになるのは避けられません。他には、Eurex(ドイツ)のDAXという指数先物もシステムトレードに向いていますが、資金量がちょっと必要です。なお、欧州株は短期売買には適していないと思います。というわけで、短い時間軸でシステムトレードをされる場合には、米国ナスダック株か、米国インデックス先物市場がいいのではないでしょうか。