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カテゴリ:フランス料理の文化と歴史
シャトー・ラギオールはソムリエ職である者は誰もが使用することを憧れるナイフです。
ソムリエナイフが特に有名なのですが、発祥の地、アヴェロン県オーブラック・ライヨ-ル村はもともと牛飼い達が多く住まい、彼等が使用するためのナイフは必須の道具でした。「オーブラック」はまたフランス国内において高い評価を受ける食肉用の牛の名称でもあり、また、日本でも有名な「ミッシェル・ブラス」のレストランがある地方です。 ライヨ-ル村では牛飼いと共に、刃物生産の技術が発達しました。この刃物の技術を賞賛したのがあのフランス皇帝ナポレオンです。ナポレオンは遠征の帰りにライヨ-ル村に立ち寄り、その刃物生産の技術力をいたく気に入ったため、自らの紋章を使用することを許しました。ナポレオンの紋章とは「蜜蜂」です。蜜蜂は人間にとっての益虫であるだけで無く、王(女王蜂)を頂点とした厳格な組織社会を形成します。このことがナポレオンにとって自身のシンボルとして相応しかったのです。 ライヨ-ル・ナイフの背に付いた昆虫のマーク。これこそナポレオンが与えた「蜜蜂」です。ナポレオンの賞賛は職人のプライドを高め、さらにはその美しいフォルムのデザインに表れるようになって現在に至ります。 ちなみに「ラギオール」と発音するのは「シャトー・ラギオール」ブランドのみで、本当は他のナイフは村の名前の発音に準じて、「ライヨ-ル」と発音するのだそうです。シャトー・ラギオールは現在の工場はライヨ-ル村で無く、隣のティエール村に移りましたが、その高い技術力は職人の手によって受け継がれています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 31, 2005 02:38:15 AM
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