|
カテゴリ:カテゴリ未分類
最近、義父が亡くなったのですが、、、
で、亡くなって早々に、つてがあった「石材屋」さんが訪ねて来られました。 義父のお墓を建てる必要があったからです。 この方、歳の頃は私と同じくらいですので、35、6といったところでしょうか。 いろいろと、写真を見せて説明されます。使用する石の種類や形状、大きさ、先代のお墓などとの比較など。 地所のお墓にも一緒に足を運んでもらい、相応しいであろう形状などを相談しました。 彼の見積もりなどを拝見して、さて、お願いして良いものか、どうか、、、 彼は、製作に取りかかって良いかを急かします。 少し訝しくなって、なぜ急がせるのかをそれとなく聞いてみました。 「いやぁ、手で掘ってるンで、時間が掛かるんですよぉ。」 現代は、機械で石を彫るところが多いと聞いていました。コンピューターに文字を入力して、機械で彫るところが多いのだとか。 彼の手を見ると、ゴツゴツした職人の手に、いくつも絆創膏が巻かれていました。 「オヤジもお祖父さんもそうしてましてん。ウチの石屋はずーっと手でほってるんですわ。この写真に映っている蓮の台も私が手で彫ってますねん。」 確かに、そのようです。しかし、この現代において墓石を手で彫り続けるというのは、大変な仕事です。細かい石の粉塵も吸い込みますので、肺がやられるそうです。実際、私の近所の石材屋のお祖父さんは、長年肺に吸い込み続けた粉塵がもとで亡くなったそうです。 私は、彼を「かっこいい」と思いました。 職人として素敵だと思います。 確かに、墓石というのはその後、何十年か、何百年かそこに存在します。しかし、その「作品」に刻まれるのは縁りの無い「故人」であり、石材職人の名前ではありません。 傷だらけの手のひら。 粉塵と汗まみれの仕事場は容易に想像できます。 父や祖父の仕事を受け継ぐ気持ち。 そこに、職人としての「誇り」を感じました。 私の仕事はレストランのサーヴィスなのですが、私自身、「サーヴィス」の職人でありたいと思っています。 私はなんだか彼が「かっこいい」なぁ、と思うのです。 そこに「誇り」があるからです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|