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カテゴリ:フランス料理の文化と歴史
現代の「フランス料理」の始まりはフランス革命の時期にその端を発したと言われています。
1789年、フランスで起こった革命により貴族社会が崩壊。後に貴族の料理文化が広く人々に浸透していった事から、「フランス料理」が確立されていったと言えます。 後に第一次大戦、第二次世界大戦の時期を経て、フランス料理はフランス国内に留まらず、世界的な後期ュ料理のスタンダードへと変化していきます。 この点については、例えば日本と韓国など、アジアの国どうしが外交を行う席上でもフランス料理をベースにしたプロトコールで饗宴が催される事においても明らかです。 フランス料理とは「フランス共和国」の料理だけでは無く、文化の首都とフランス(というより、ヨーロッパ)が自負する「パリ」から世界に向けて発信していく必要性があったのです。 そのため、フランス料理は常に新しい料理文化を創造していく必要がありました。これは現代においても「ナポレオン幻想」と呼ばれる思想でもあります。 つまり、フランス料理は世界の料理文化の頂点に立ち、中国、日本といった極東の国々の料理文化も吸収し再構築して世界に発信しようとします。 これが、フランス料理の「伝統」でした。新しいものを創造して行く事こそ、「伝統」を重んじる事になるのです。 この事は、料理だけに関わらず、アパレルの世界においても、「パリ・コレ」が最高峰であるという事においても同様でしょう。 ところが、現在、21世紀においてフランスでは「新しい料理」を生み出す事が難しくなって来ているように思えます。 1900年以降、フランス料理はモータリゼーションの発達と共に、「観光=ツーリズム」の料理がモードとなります。この料理の背景と共に生まれたのが「ギッド・ミシュラン」三ツ星、ニツ星、で知られるガイドブックは車での旅行者向けに発刊されたものです。 1960年代になると、「ヌーベル・キュイジーヌ」が生まれます。軽いフランス料理の登場です。1970年代以降、日本の高度成長と共にヨーロッパから輸入されたフランス料理のスタイルはおおかたこのヌーベル・キュイジーヌでした。 (明日へつづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 16, 2005 02:57:44 AM
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