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mac a knife の日記

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加奈枝っちの『ディ… 加奈枝っちさん
賄い婦は企んだ! mac a knife01さん
Mar 25, 2009
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カテゴリ:fujiyama放浪記

翌24日(火)。
この日、いつものようにbossは、抜け目がなかった。

ジャパンオープンも終わり、
巷のプロたちも緊張の糸が切れているに違いない。
オマケに、WBCでサムライジャパン2連覇達成!
心は浮わついてるに決まっている。

「今日は、カミカゼが吹く」
賄い婦に電話をかけさせ、すぐにかわった。

「あなたのファンのおじさんですが、誰かわかりますか?」
「はい、わかります!」
ケータイの向こうで、笑い声が響いていた。

2009-03-31 18:04:29

2007年9月 第9回照屋寛紀杯 優勝
2008年3月 the open fujiyama championship 2008 準優勝
2008年10月 第24回山水・淡路亭カップ 優勝
2008年12月 JPBA第43期前期プロテスト合格
2009年3月  the open fujiyama championship 2009 3位タイ



笑い声の主は、
ナインボール アマ公式戦を2度制し、
fujiyamaでも2年連続上位入賞。
淵野辺バーズアイ所属、JPBA芳賀秀崇プロ。彼だった。




bossいわく、
「ワシの編み出した初手2球上げに、こやつも独自にたどりついた。
最も対戦したい相手」

fujiyamaでは、初出場の2008年、
前年度チャンピオンの西嶋大策プロを6ターン、
10分たらずで粉砕!
優勢だった決勝では、ゲームボールが無情にもカコってのこり、
直後の相手のショットは、
カコりながらもポケットに落ち、準優勝。
2009年は、負けた準決勝の相手がエフレンだった。

「内容と実績からすると、現在国内No.1-fujiyamaプレイヤーは、
芳賀クンをおいて、ほかにない」
とbossは評している。
「その芳賀クンに勝てば、ワシがイチバンと言えるだろう」
安易な野望がふくらんだ。

辰巳桜橋に吹く北風は冷たく寒かったが、
果たして追い風となるのだろうか…?

命運を賭け、1時間半かけ、
夕方6時すぎ、
bossと賄い婦はバーズアイに着いた。



常連さんのお土産のネーブルをbossは食し、世間話をし、
華台にて、
さっそくfujiyamaが開始された。


第1ゲーム、bossのキックオフ。

「初球、センターショット外したら、やり直させて下さいよ、遠くから来たんじゃけ」
照れながらbossがおどける。
パスボールは……ドドッ!
有言実行。ツノりもせず、ドそっぽに抜けた。
「どうぞ、どうぞ」
芳賀プロがニコニコ笑う。
bossは頭を掻いて笑い、悪びれず初球をやり直した。
今度は入る。
手球ちょい引きのナイスポジション。
bossは、短クッション右側の球を狙い、
それを右長クッションの2球にヒットさせた。
大一番は、芳賀プロのお株の上を行く、
bossの初手3球上げで幕を開けた。

1球は芳賀陣内、長1ポイント中央の好位置。
つづいてセンター付近。
のこる1球は自陣、長2ポイント中央。

初球ウラ、
芳賀プロは2球上げに行ったが、
フラフラ上がった1球は、センター付近。
もう1球もクッションから浮いた程度……。
明らかに弱すぎたかに見えた。
ところが手球は、
さきほど最前線に上がったbossのボール裏に、ピタリ。
このセーフティが本命だった。

冒頭の初球センターショットのミスは演技と見破ったのか、
芳賀プロは、
本大会以上の慎重さで、試合に入っていた。

2ターンめ、
bossはカラコから当てるのが精一杯。
逆に、せっかく上げたうしろの2球を下げてしまう。
芳賀プロは3球を動かし、
2球が上がり、1球は自陣付近。

3ターンめ、
bossは2球を動かすが、
1球が上がり、もう1球は自陣を出ない。
芳賀プロは2球上げ。
このときほかの1球が自陣コーナーに落ちて戻る。
3球上げようとしたが、ひとつはかなわなかったようだ。

4ターンめ、
1球上げるにとどまったbossに対し、
芳賀プロは、縦バンクのシュートに成功!
さらに、
つづくショットでマイボール2球上げ&相手ボール2球下げ。
bossの奥義を、やはり芳賀プロも編み出していた。
そして、
早くも取り切り体勢。

鮮烈なデビューを飾った、
2008年の準決勝・西嶋大策戦のペースと同じ。
bossは手球のポジションをミスできなくなった。

5ターンめ、
bossパスボールからのバンクコンビでゴール!
つづくショットで1球上げ。
芳賀プロは、セーフティ。
全球、すでに取り切りポジションにあったため、
無理バンクに行くのを避けた。

6ターンめ、
bossまたまたカラコを撞かされながらも、
1球上げた上、ナイスセーフティ…か?
とおもわれたが、
わずかにパスボールが見えていた。惜しい。

芳賀プロ、パスボールインにつづいて、まず1球をゴール。
しかし2球めが、レストからのショット。
強く撞いたらこじったのか、
先球はガコり、
もう一度手球と出会い、ゴールした。、
そのため、
手球がおもったところに出なかった。
パスボールからの寄せを狙うが、これは失敗。

7ターンめ、
boss、チビってシュートをミス。
芳賀プロ、パスボールインから、1球ゴール。
つづくショットで遠い1球を寄せる。

8ターンめ、
boss、穴前のマイボールをパスボールコンビで入れ、
つづくショット、
キャノンで相手ボールを蹴り下げに行くが……、手球スクラッチ………。
芳賀プロ落ち着いて、楽々3球取り切り。


boss1-7芳賀プロ。
初戦は、
手球ポジションに細心の注意を払った芳賀プロの、圧勝に終わった。



第2ゲーム、bossのキックオフ。(負けセン=敗者先攻)


芳賀プロ2ターンめ、マイボール2球上げ、相手ボール2球下げ。
しかしマイボールあまり上がらず、クラスターに。
さらに3ターンめにセーフティ気味に行ったショットで上がった球がここに止まり、
3球のクラスターになった。

5ターンめ、boss自陣穴前に1球運んでしまうが、
芳賀プロ1球上げ&相手ボール1球下げで戻した球がこれにヒットし、自殺点。

6、7ターンとも、
芳賀プロは手球重視で1球ずつ上げる。
しかし芳賀プロのボールのクラスター、
互いボールのクラスターが解消できないまま。

8ターンめ、芳賀プロ、2球ゴール。
3球めゴールは入れスクラッチで、初期スポットに戻される。
fujiyamaは入れながら当てに行くので、
そこからスクラッチしてしまうことがよくある。

9ターンめ、芳賀プロ縦バンクが穴前にのこる。

10ターンめ、bossパスボールインと同時にキャノンで1球上げ。
2球ゴールしたのち、パスボールコンビ。
コンビで落ちたのは、
前ターンで穴前にのこっていた芳賀プロの球だ。
初期スポットに戻し、
つづくショットでクラスターから1球をはがしてチェンジ。
このターン、たくさんの仕事をしたbossは、
一気に優位に立った。

11ターンめ、boss1球ゴール。
つづくシュートはミスとなるが、これでクラスターは解消。
芳賀プロ、1球ゴールしたのち、
同じ長クッションにあった2球を1ショットであげ、ほぼ上がり体勢に追いつく。
4-2、bossのこり3球、芳賀プロのこり5球。
あとはシュート勝負。

芳賀プロの前ターンは2球上げが精一杯で、手球ポジションが甘かった。
boss、慎重にゴールを決め、のこり2球はできている。
しかし、クッションが速く、
つぎのゴールも入れたものの、出し長く、
ゲームボールが薄くなり、これをミス………。

12ターン裏、芳賀プロは自陣深くにひとつ残った球を、
スリークッションで攻める。
近かったが、これは決まらず。

この難球を入れて、そこから取り切るつもりでいたため、
手球にセーフティはかけられていなかった。
boss再びゲームボール!
しかし渋台。
これも決められない。
芳賀プロが胸をなで下ろし、のこり3球を取り切った。




芳賀プロの2連勝。
(やはりfujiyamaは、シュート精度の高い方が勝つゲームなのか………?)

自問しながらも、bossにはまだ闘志がのこっていた。
「まだ行けますか?」
bossが訊き、芳賀プロが時計を見る。7時半。
9時からはウィークリーだ。
「はい。大丈夫です」
芳賀プロは笑顔で応えた。

(あと3~4ゲームできる。巻き返せる)

「コンビニに行くけど、なにか要るものは?」
賄い婦の問いかけに、bossは「フッ」と笑った。

「穴前の球よ」

おかしな応えではあったが、
脳裏では秘策が練られていた。








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Last updated  Mar 31, 2009 06:39:53 PM


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