わたしのブログ

ｍｋくん、これ何が描いてあるのかわかるかなあ?とジャイアントロボのプロデューサーの山木泰人
(彼がまだヤマトの製作をしていた頃)に側断面図と一枚の
カラーボードを見せて貰ったのが最初。どこかのサイトでCAD作成による図面って書いてあったがそれはウソ。全くの手書き。1/200スケールの内部構造まで書き込んである物だった。

模型を造った理由は｢アニメーション作画参考用｣じゃない。それは結果論。複雑な形状なので写真を撮って設定にしていた時期がある。

んじゃなんで、というと、プレゼンテーション用。この偉大なデザイナーがヤマトをリデザインしたことに懐疑的だった出資者への最終提案に使ったみたい。

･･･うそ。それも結果論。始めの目的じゃない。

本当は、このデザインがどのようなフィニッシュになるのかこっちでは誰にもわからんから造ってほしい、そういうことだった。シドミード？誰なのコレ、的な。
まだ知る人ぞ知る存在だったみたい。ひどい田舎だねえ、日本。だからちょいムカつくのもあって、立体化を引き受けた。

シドミード先生も外形を確定するのに苦労していて、センセ自ら船首部分だけは立体を造って輪切りにし、クロスセクションを造っていた。他の部分はセンセの頭の中のCADで造っていた。みんな手書きだったもの。シドミードはすげーよ。こちらとしては、センセの図面のまんま、何も変えないシンプルな3Dへの移行が第一目的だったので、先生の描いたクロスセクション(胴体断面)を並べて、薄い、細切りバルサ材を丁寧に貼り付けてゆく。ワイヤーフレームにスキンをはりつけてゆく3DCGを手作業でやったわけ。それを樹脂で固める。すると図面はそのまんま立体になる。

兎に角図面に示されたヤマトを正確に再現する、それだけ。光らせてみたりしたのはミードへの尊敬の念から。雑誌ではフリーモデリングばっかりだったが、
実はシャイアンの頃から、図面通りの立体を造る仕事を造る仕事はしていた。が、これは難儀したね。

先生、外形イラスト、形や細部が、まちまち、なんですもの(笑)

大きいモデル、といっても図面サイズの1/200は堪忍してもらった。でかすぎて家からでなくなるので。

･･･完成当日、VTRで納品前の(｢ヤマト2520｣なんて名前の付く２～３年前だと思うのだが。平行していた作業の一つにビーナス戦記とかあったはず。)ヤマトを、完成直後の僕が一人で撮影したヤマトフィルムがある。ドラゴンズヘブンの実写パートの追加撮影にも使用した｢８ミリビデオ｣ってやつで。VHSに一本だけおとしたのが、当時の俺とか映っていて。ヤマトの向きを変えるためにフレームインしていたりして。特撮チックに撮ったり。

今はもうダメになった電飾も元気で。思い出す。明け方、感慨深かったなあ。シドミードと俺以外に、今、このヤマト、こういう形だって知っている奴は一人もいないんだって。すげーな先生って。まさか２５２０のメカ演出をやるなどとは思ってもいない頃の話。

･･･地球博で御一緒にデザインできたのもうれしゅう御座いました。まあ、アレはアレで話せないことが満載なのですがね。
(ちなみに地球博「グランオデッセイ」登場の反重力バイク、ｍｋ版権物なのです素敵でしょ。)

何もかも皆懐かしい･･･

そいつと再会しました。無事でした。電気系統は死んでいたけれど、歪みもナシ。模型って長持ちするものですねえ。うちの子より先に生まれたんだなあ、こいつ･･･。あ、主砲、副砲のレジン複製はコトブキヤなんだよね。
これ一応裏話？続く。