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October 2, 2008
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カテゴリ:旧ソヴィエト地域
ウクライナ、有権者の過半数がNATO加盟に反対:海賊船騒動でウクライナ貨物船がダルフールへ武器を密輸していた事が発覚?ユーシェンコ大統領の署名入りの契約書もネットに


ウクライナ関係のニュースです。

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ウクライナの世論調査、57.6%がNATO加盟に反対

ウクライナ・ニュース

18歳以上の2000人を対象に9月12日から26日の間に行なわれたウクライナの世論調査によると、57.6%がNATO加盟に反対しています。

また、加盟賛成と答えた人は23.6%、国民投票に参加しないと答えた人は5.7%、また未決定と答えた人は13.2%でした。

また、NATO加盟の国民投票を行なうべきか否かとの質問に対し、行なうべきと答えた人は54%、行なうべきでないと答えた人は31.9%、わからないと答えた人は14.2%でした。

世論調査は160ヶ所の人口過密地区の18歳以上の中から2000人を無作為に選び9月12日から26日に行なわれ、統計的誤差は2.2%未満とされています。

ウクライナ・ニュースによると6月21日から29日の間にソフィア社会研究センターによって行なわれた調査では、43.1%がウクライナの指導者はNATO加盟を断るべきだと答えています。


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海賊の被害に遭ったウクライナ貨物船、ソマリアへ輸出禁止されていた武器を積んでいた

海賊に襲われたウクライナ貨物船でまだ人質の安否が懸念される中、アメリカ海軍の報道によると、このウクライナ船に武器輸出が禁止されているスーダンのダルフールに向けた武器の積荷が含まれていたことが発覚しました。
しかも、この積荷契約書にはウクライナのユーシェンコ大統領の署名があり、インターネット上でこの契約書の映像が出回るなど、政治的スキャンダルに発展する兆しがでてきました。



ロシア・トゥデイ

ハイジャックされたウクライナ船は「武器輸出禁止条例違反」

アメリカ海軍は、ソマリア人海賊にハイジャックされたウクライナ貨物船「ファイナ」には現在国際武器輸出禁止条例の対象となっているスーダンのダルフール地域に向けた武器が積み込まれていた、と発表しました。
この武器製造元のウクライナの企業はこの発表を否定しましたが、ウクライナ議会はこの件に関して更に事情を調べています。


ハイジャックに遭った貨物船「ファイナ」では現在20数名のロシア人とウクライナ人船員が既に5日間人質となっており、アメリカの軍艦数隻が周囲に待機して様子を伺っています。
先にこの貨物船「ファイナ」から銃声が聞こえたと報告されています。この船は現在アフリカ海岸沖に停泊しており、T-72型戦車33台を含む武器をケニア経由でスーダン向けて輸送しているところでした。

この日曜日にはロシア人船長が心臓発作で亡くなったと報道されました。

人質の身代金をめぐっては様々な情報が交錯しており、現在のところ20億ドルが要求されているそうです。

海賊船の世界的専門家のミハイル・ヴォイチェンコ氏は、海賊の仲間割れが原因となって発砲が起こり、メンバーの3人が死亡したとしています。
人質となっている船員たちの安否は未確認です。

ロシアも残った船員たちを救いロシア市民の安否を守る為に、ロシアも海軍の軍艦を送り込んでいます。

ソマリアの海賊は、報告によると「ファイナ」から何千トンにも及ぶ爆弾を含む積荷を運び出しているということです。
このことから、今攻撃をすれば、人質となっている船員たちが危険な状況に陥ると懸念されています。

一方、モンバサとナイロビからの報告では、この貨物船には既存の武器だけでなく、核爆弾も含まれている可能性があるとし、その場合、今の時点での攻撃は非常に危険をはらんでいるとしています。

現在人質となっているのはロシア人3人、ウクライナ人16人、ラトヴィア人1人です。
海賊は当初は身代金35億ドルを要求していますが、その後5億ドルに減額したということです。
しかし別の報告では身代金は引き続き20億ドル当たりだということです。



船長不在のまま

土曜には船長が死亡し、益々人質となっている船員たちの安否が気遣われています。
船長のロシア人、ヴラディーミル・カロブコフ氏は心臓発作で亡くなったと報道されていますが、心臓発作とも、緊張から来る疲労でなくなったとも言われています。

妻のエレーナさんは、カロブコフ船長はアフリカの海に出没する海賊の存在は知っていたが恐れてはいなかった、と述べています。

「夫の乗った船はケニアへと向かっていたのは知っています。夫は家に電話をしてきました。電話のあった3日前には海賊騒動が2件あり、夫に危険だから行かないでくれといいましたが、大丈夫だ、心配するなと言っていました。」



実は別方向、ダルフール地区へ?

貨物船は、旧ソヴィエト地域の輸出先として最も需要のあるナイロビに向かっているとされていました。ケニアとウクライナとは公式に貿易協定を結んでいます。
しかし、アメリカ海軍によると、この船がケニアではなく別の方向へと向かっていた可能性があるとしています。


「ウクライナ船籍のファイナにはロシア製戦車33台、ライフル、爆弾が詰まれており、当初伝えられていたケニアではなくスーダンへと向かっていた。」
アメリカ海軍第5艦隊のネイサン・クリステンセン副報道官は述べました。

しかも、単なるスーダンではなく、現在国連の武器輸出禁止措置の対象となっているダルフール地区に向かっていたと報告されており、このアフリカ沖合いで起こった事件は、更に政治的緊張の高まるウクライナに一層の圧力をもたらしています。

仮にダルフールへウクライナから武器を輸出していたことが証明されればウクライナは国際的スキャンダルの渦中になる可能性だ出てきます。
政治家たちが船員たちの救出に懸命な中、単なる犯罪事件が徐々に政治的論争へと発展する兆しがでてきました。

国会副議長のヴァレリー・コノヴァールク氏は、この事件は違法な武器輸出の事例となる可能性が高くなってきた、としています。

「アメリカからこの地区に初めて海軍が送り込まれ、ハイジャックされたウクライナ貨物船に第3国へ送られる正式に記録に載っていない未登録の積荷があったことを発見した。この件について現在調査を進めている。」




悪いタイミング

ウクライナにとってこの海賊事件は全くタイミングが悪い結果となりました。
国内で議会が解散になる様相が濃くなってきただけでなく、1ヶ月前、つまりグルジアのオセチア侵攻のあった8月に、ウクライナがグルジアに対して違法に武器を輸出していたことが発覚し大問題となっていたからです。

コノヴァールク氏は、この海賊事件がウクライナの政界に本物の爆弾を落とす可能性が出てきたとしています。

「この事件はウクライナのユーシェンコ大統領自身も関与しているようそうだ。本日の段階で、未登録の積荷契約に大統領の署名がありそのコピーがインターネット上に掲載され大統領自ら、最新の地対空ミサイルの販売を許可したことを証明している。つまり、大統領の行動は犯罪行為となる可能性もあり、国会で大統領弾劾の手続きも始める構えだ。」











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最終更新日  October 2, 2008 12:15:41 AM


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