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コロナの自粛騒ぎで、夜はウオーキングに出る以外家にいる。 そこで、数年前から課題になっていた本棚の整理を始めた。 壁一面に作り付けの本棚があるのだが、奥行きが広く、また棚板が少ない。 だから本を入れると、前と上にかなりスペースが空いて、そこに種々の雑貨がおかれてしまい、 本は見えなくなるし、本棚なのか、物置なのかわかりにくくなっていた。 そこで、段ボールで作った衝立のようなものを棚板の奥に置き、本を入れても前のスペースがあまり空かないように。また、棚板をネット通販で作って貰い、棚板を増やして上のスペースもあまり空かない様に工夫した。 それまで置いてあったものは断捨離であるが、色々とお宝が発見されたりして楽しい。 本棚の下は、扉のある収納になっているが、そこにも役立たないものが沢山ある。 昨日整理した収納には、カセットテープとVHSビデオが大量にあった。 さすがにそれはもう見る機器もないし・・と言う事で一気にゴミ袋に入れていたが、その中のビデオのパッケージに手紙が貼り付けてあるのに気付いた、 大阪の病院にいる時に、一緒に仕事をした岡田達也先生の手紙だ。 彼は、香川大学の医学部を卒業したが、出身が大阪だったので、大阪大学の医局に入局して研修をしていた。私は徳島大学からの派遣で、彼は大阪大学からの派遣で同じ呼吸器の病院に勤務していたのだ。 私より数学年下であったが、年令はあまり変わらなかったように思う。 よく学んだかどうかは別として、よく遊ぶところが私と気が合って、一緒にテニスをしたり、音楽のライブに行ったりした。 どこからどこまで気が合うと言う訳では無くて、音楽の好きなジャンルも微妙に違っていたが、お互いを認めているいるようなところがあった。 私がミナミのレコードショップをはしごして、CDを30枚とか買い込んで帰ってきていたら、同じようにアナログの海賊版を10枚も持った彼に地下鉄で出会ったりした、 野球と陸上をしていたと言うが、背は低めで、ずんぐりの筋肉質の体型をしており、少し流行遅れてのドロップ型の眼鏡をかけ、口ひげを蓄えていた、父子ともにヘビースモーカーで、大学生の時に気胸になったと言うのに、やっぱりタバコを吸っていた。 父親は診察中に心筋梗塞になって急死したと言う。 私が大阪を離れてからも、ちょくちょく大阪へライブに行くときは彼を誘ったりしていた。 ハルイチに行く時には、彼は自分の趣味とは違うと言うので一度も来なかったが、必ず1回は一緒に会って夜の食事をした。 タバコを吸うくせに、酒は飲めず、辛いカレーも苦手なのに、いつも我孫子の美味しいカレー屋さんに行く時に付いてきて、大汗を搔きながらカレーを食べていた。 ハルイチに私が行きだした頃に、彼は肺がんになった。 肺がんの専門医が肺がんになって洒落にならんと言いながら、やっぱりタバコを吸っていた。 手術をしたけども、完治にはなってなくて、化学療法を定期的にしてると言っていた。 独身なので、看病してくれる人も居ず、1人で入院して1人で退院するとのことだった。 女性のことは好きで、はかなり沢山付き合ったようだが、結婚するところまでは行かなかったようだ。 お母さんの介護もしているとも言っていた。 食事をした時の料金はいつも私が払っていた。 彼も出そうとするけども、病気がよくなったら、思いっきり奢って貰うからと言う事にして私が出した。 そんなに頻繁に連絡を取り合うわけでは無く、年に数回と言う感じであったが、彼から返信が来なくなった。 調子悪いのかなと思いつつ、3回目あたりに電話をかけたが、携帯は使えなくなっていた。 ああ・・と思った。 大阪時代の先輩に聞いたら、彼は半年ぐらい前に亡くなっていた。 2014年9月13日が彼の命日だ。 多分53才ぐらいだったのではないか。 それからもう6年近く過ぎた。 私は、毎年ハルイチに行き、彼はもう居ないんだなと思い、5月の風に吹かれながら音楽に浸る。この青空のどっかに彼はいるのだろうかと思う。 彼も一度は来てみて、5月の空を一緒に見られたら良かったのになあ、味会わせたかったなあと思う。 彼は今どうしてるんだろう? azumiが言うように、あの世は自由自在なんだろうか? 彼が集めた、家の床が抜ける程のレコードはどうなったのだろう、彼が蓄えた音楽の知識もみんなどこへ行ってしまたのだろうと思う。 このビデオは、私が彼に徳島から郵送で送って貸したものだと思う。 じゃがたらは、日本のパンクロック、ダンスバンド。 長年のアングラ生活を経て、メジャーデビューを果たした頃に、リーダーの江戸アケミの事故死によってバンドは消滅した。それが1990年の事だ。このとき私は大阪に居て、じゃがたらの音楽に溺れ始めた頃だった。
3本組って誰が買うの?と思うが私は買ったのだ そして今はDVDで買い直している。 彼にこのビデオを貸した事も、彼の手紙を貰ったことも忘れていたけど、コロナのせいで、部屋の整理をしたせいで、この手紙に巡り会えた。皮肉なものだ。 ! コロナのせいで、鬱屈した毎日が続くが、久しぶりにじゃがたらの音楽を聴いてみよう。 エドが叫んで居る。 口笛を鳴らせ! 口笛を鳴らせ お前の考え一つで、どうにでもなるさ~~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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