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カテゴリ:辻説法
みなさん ! お元気ですか。 今日の辻説法は 【 有供養者 福過十号 】 です。 【 供養すること有らん者 福 ・ 十号に過ぐ 】 と読みます。 中国天台宗の九祖 ・ 妙楽大師湛然 ( たんねん ) 大和尚の 言われた事で、法華文句記巻四下に書かれています。 法華経 薬王菩薩本事品第二十三の中の功徳について書かれてある訳文の 一つです。 三千大千世界に満つ 【 七宝 】 を仏に供養するより、法華経の【 一四 句偈 ・ いっしくげ 】 を 【 受持 】 する功徳の方が大きいと言われ ているのです。 法華経の一四句偈とは、例えば方便品の 【 勇猛精進 ・ ゆうみょうしょうじん 】 です。 仏道修行の菩薩行に、勇猛果敢に精進することです。 これを受持して実践した方が、十号を具えた仏に、世界中の財宝をすべて供養 するよりも福は過 ( 勝 ) ぐという意味です。 【 十号 】 とは仏の十種の尊称です。 1. 如来 ( にょらい ) 2. 応供 ( おうぐ ) 3. 正遍知 ( しょうへんち ) 4. 明行足 ( みょうぎょうそく ) 5. 善逝 ( ぜんぜい ) 6. 世間解 ( せけんげ ) 7. 無上士 ( むじょうし ) 8. 調御丈夫 ( じょうごじょうぶ ) 9. 天人師 ( てんにんし ) 10. 仏世尊 ( ぶつせそん ) の十種です。 二番目の応供 ( おうぐ ) とは、衆生から供養を受ける資格を言います。 供養を受ける資格があるのは 【 仏 】 様だけなのです。 ですから、如何に一宗を統括する管長猊下さまにでも、御供養などという 言葉は本来使ってはならないのです。 仏さまに供養した物のお流れを頂戴する ! これを忘れたら絶対にいけないのです。 よろしいですか ! 供養とは 【 供給資養 】 のことです。 【 資を給し 供え養う 】 と読みます。 仏法僧の三宝と父母 ・ 師長 ・ 死者に対する主に食べ物の供え物の事 を意味するのですが、現代の日興門流の最大宗派では、間違いなく 【 現金 】 を意味します。 それ以外を 【 御供養 】 とは言いません。 嘘だと思ったら日蓮正宗と創価学会の人に聞いてみて下さい。 現金の布施は 浄財とか御供養と言わず 【 賽銭 】 とはっきり言った ほうが良いと思うのです。 混乱が起こりません。 【 賽銭 】 とは 【 神仏に供える金 】 と小学生が使う国語辞典に はっきりと載っていました ! それと 【 賽銭箱 】 はあったほうが良いと考えます。 布施するほうが金額を決められるからです。 賽銭箱が無くて 【 封筒 】 を渡されると絶対に 【 小銭 】 は 入れられません。 一口一万円、最低五口以上なんていわれると本当に困ってしまいます。 供養には 【 財 】 と 【 法 】 の二種類あります。 供給資養 ( 必要に応じて物資をあてがい養う ) と言って、本来は 仏 ・ 法 ・ 僧の三宝 ・ 父母 ・ 師長 ・ 死者に供えるもの ですと先ほど申しました。 【 法供養 】 とは 仏の説の如く法を弘め衆生を利益することです。 【 法味 】 を差し上げるとも言います。 しかしながら、この場合の 【 有供養者 福過十号 】 の意味は 【 御供養すればするほど、しっかり功徳がもらえる 】 とはまったく違ってきます。 【 功徳 】 を 【 御利益 】 と感違いされているのです。 この御利益も、実は感違いされているのです。 商売の 【 利益 ・ りえき 】 と同じ字だからです。 仏教の利益は、相手を利益 【 りやく 】 すると読むのです。 功徳とは 【 積功累徳 】 のことです。 【 しゃっくるいとく 】 と読み 【 功を積み徳を累ねる 】 の意味です。 普通は 【 陰徳あれば陽報あり 】 と言います。 みんなの知らない所で、みんなが分からないうちに善根 ( 善い事 ) を積むことです。 〇〇をしてやった ! とか、大した事もしていないのに何時までも恩着せ がましくしない事です。 この世に数ある功徳の中で一番の功徳は お釈迦様の遺言の法華経を 【 受持 】 することなのです。 【 南無 ( なむ ) 妙法蓮華経 】 のことです。 我が師日蓮は 何でも、この御本尊に願いをかけて祈ってごらんなさい ! 何でも願いが叶うような言い方をしておりますが、これには本当に深い 子細があるのです。 人間は本来怠け者で欲深い生き物なのです。 ですから放っておくと無節操に欲望の輪を際限なく広げて悪知恵を極限まで 働かせます。 その結果は破滅しかないのです。 我が師日蓮は、この所 【 大曼荼羅の前 】 で皆に学習させ、 実践させるのです。 してはならない祈り ・ しなければならない祈り。 言わなければならない言葉 ・ 決して言ってはならない言葉。 叶えなければならない願い ・ 決して叶えてはならない願いがある という事を。 そしてその差を誰にでもハッキリと解るようにするのです。 法華一乗の最重要の事 ! それを 【 生死一大事 】 と言います。 【 即身成仏 】 による 【 一生成仏 】 の事です。 その即身成仏の事を別名 【 六根清浄の果報 】 と言います。 眼 ・ 耳 ・ 鼻 ・ 舌 ・ 身 ・ 意の 【 六根 】 に へばりついた煩悩の汚れを浄化して清らかになることです。 この状態にならないと、その事とその差が絶対に解らないのです。 その為の具体的な方法が 我が師日蓮によって用意されています。 次回の辻説法は、その方法です。 拳骨和尚 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年04月05日 20時25分30秒
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