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サイゴンから来た妻

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2009.03.13
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カテゴリ:超遠距離恋愛
今日は昔話をひとつ。

2003年6月にベトナム旅行をしたとき、妻と一緒にブンタウに行ったときのことです。
ちなみにこの時の旅行話は当時のYAHOO掲示板アジアカテのベトナムトピックにも書いたのですが、そのトピックはとうの昔に消えてしまい残念です。ブンタウ話はその時のエピソードの一つでした。

さて、ブンタウとはご存知の方も多いと思いますが、ホーチミン近郊のリゾート地です。ちょうど半島のようになっていまして、フロントビーチ、バックビーチと言われる2箇所の砂浜が広がっています(正確にはストロベリービーチとかありますが、ここではフロントビーチに含めます)。

休日が賑やかなのはもちろんのこと、平日の夕方にも付近の住人が浜辺に集まってきてサッカーなんかをやっています。

まあ、肝心の海はホーチミンに近いせいかあまり綺麗じゃないのですが。

週末の夜はホーチミンのお金に余裕のある家庭のドラ息子立ちが、高級バイクに乗って(もちろん女性連れ)、健全でない遊びを行ったりもするそうです。

さて、そのブンタウにはホーチミンから陸路と海路で行くことができるのですが、陸路だと大回りになるので、サイゴン川を下ってから海を直線でいける海路を選択しました。
海路だと高速船(水中翼船)となりまして、時速40ノットくらい(70キロくらい)とかなりのスピードを出し、1時間10分ちょっとで到着します。陸路だと渋滞状況にもよりますが、1時間半から2時間くらいでしょうか。

ちなみに船内ではベトナム人の子供たちがやたらと騒がしかったのを覚えています。外洋に出て揺れはじめた途端に怯えて静かになってしまいましたが。

当時は船着場が今よりもビーチから離れた場所でしたので、そこから無料バスでリゾートの入り口くらいまで来ます。そこで待っているのはタクシーの客引き。
バスから降りると引っ張られる、引っ張られる。結局彼女が選んだタクシーに乗って今度はホテル探し。
いいホテルを知らないかと彼女が運転手に尋ねたら、随分遠いホテル(バックビーチの一番奥)に運ばれてしまいました。
全く油断も隙もありゃしない。

ベトナムでは未婚の女性が外国人と同室に宿泊できませんので(泊まれるホテルもあるようですが)、部屋を二つとりました。当時はまだ残っていた外国人料金で私は金額は2倍くらいだったような。そう言えば、高速船も外国人料金でした。

ホテル自体はブンタウではまあまあ(一応3つ星)でしたが、冷蔵庫の中身は空っぽ。エアコンはうるさいし。部屋とベッドが広いだけでした。

で、昼間は浜に出てカニ等を食べながらビールを飲んですごしました。そして夕食。
タクシーで出発し、運転手にどこかいいレストランを知らないかと尋ねたら、またしてもやたらと遠くに連れて行かれました。とは言いましてもベトナムですので、大した運賃にはなりませんでしたが。

そして、強烈な思い出になっているのが食後です。乗ってきたタクシーが待っていてくれたので、それでホテルに戻ろうとしました。ところが、途中で彼女がカフェに行きましょうと言うので、途中で店に入りました。
その店はまあ、普通のカフェでして、1時間ほど過ごしたあとに外に出ました。
問題はその時です。私は彼女がタクシーを待たせているとばかり思っていましたが、何と帰らせてしまっていたのです!

ホーチミンと違い深夜のブンタウ。タクシーなんて走っていません。もう仕方が無いので私達は歩き始めました。
場所を確認してみると、どう考えてもフロントビーチ。私達のホテルはバックビーチの奥。
相当な距離があります(あとで確認したら6キロ~7キロくらい)。

ひたすら歩きました。夜とは言えそこはベトナム、蒸し暑いったらありませんでした。
ぐるりと岬の先端を回り、バックビーチに入り、そこからがまた長い。
灯りが見える度に私達のホテルかと期待するのですが、違います。てくてくひたすら歩き続けました。

彼女はと言うと何だか楽しそうに鼻歌を口ずさみながら、色々と話しかけてきます。
私はもちろん疲れてはいるのですが、彼女のおかげでめげずに済みました。

そしてやっと本当に私達のホテルが見えた瞬間の嬉しさ。今でも覚えています。
今では妻となった彼女ですが、たまにその時の思い出が話題に出ることがあります。

「あの時は大変でしたね~!」

あなたのせいでしたよね~!!!





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Last updated  2009.03.14 11:17:43
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