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テーマ:ダイエット日記(22494)
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世の中、猫も杓子もメタボリック症候群に恐れていますが(私もです!)、そんな不安を吹き飛ばすかのような記事がありました。
メタボリック症候群って騒ぐことで恩恵を受ける立場の人間がいるので、世の中扇情している側面があると前々からいぶかしく思っていましたが、このように科学者の方の意見は心強いですね。 BMIの基準をどこに置くのかがポイントのようです。 とはいえ、やや肉がついてきたので、フィットネスクラブに通おうと現在検討中です(笑)。 ===藤田紘一郎氏のインタビュー=== 人間総合科学大学教授、寄生虫学者藤田紘一郎氏(インタビュー領空侵犯)2006/09/04, 日本経済新聞 朝刊, 5ページ, 有, 1375文字 小太りこそ健康の証し 「メタボリック」基準緩和を ――脳卒中や心筋梗塞(こうそく)の引き金となる、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の国内判定基準に違和感をお持ちだと。 「成人男子でウエスト八十五センチ以上、女性では九十センチ以上で、空腹時の血糖値が高め、中性脂肪が高め、または善玉コレステロール値が低め、の三項目のうち二つに該当する人がメタボリック症候群とされます。私はこの基準は厳しすぎると思います」 「ウエスト八十五センチは日本の男子のほぼ標準です。これだと成人男子の約半数がメタボリック症候群かその予備軍となってしまいます。ちなみに米国の基準は男子のウエストは百三センチ以上と、日本よりかなり緩い。また、女性のウエストの基準が男性より緩い国は日本以外では見あたらず、これも奇妙なことです」 ――数字はともかく、おなかを引っ込めるのに越したことはないのでは。 「太りすぎが重大な病気の引き金になることは確かですが、統計的にはやや肥満気味の人の方が、やせた人よりもむしろ長寿であることが分かっています。肥満の度合いは体格指数(BMI=体重を身長の二乗で割った数値)で表されます。日本ではこの指数一八・五―二四・九が正常とされ、厚生労働省は二二―二三を推奨しています」 「国内では、BMIが二十四―二十五くらいの人の寿命が最も長いというデータがあります。米国でも二五―二九・九の過体重の人々の死亡率が最も低い。つまり、少し太り気味の人が最も長生きという結果です。日本の判定基準だと、この最も元気な人々を病人扱いすることになってしまいかねません」 ――食べ過ぎ抑制と運動不足の解消で健康な人を増やし、医療費を減らす狙いがあるといわれます。 「厳しめの判定基準を設けることでそうした効果を高めようという狙いが政府にはあるのかも知れませんが、逆効果になりかねません。健康な人がメタボリック症候群を気にして、抗コレステロール剤を服用したりすると、副作用で死亡率が高まります。本来不要な病院通いが増えますから医療費は減りません」 ――では、どうすれば。 「根拠に基づいて、判定基準を再検討することが必要でしょう。今の基準だと少しでも太るとレッドカードですが、物事は何事もほどほどが肝心です。運動も適度を心がけるべきで、強迫観念にとらわれてやり過ぎると免疫機能が下がります。過剰なダイエットも体に悪い。大いに食べ、活動的な人が、ある意味で日本社会を動かす中心になっている。そんな人々を不安にさせて活力をそぐことになっては元も子もありません」 聞き手から ウエスト八十五センチ以上は危険、と聞いたときは、不摂生の烙印(らくいん)が押されたような気がした。そのおどろおどろしい名前とともに、メタボリックシンドロームの判定基準のアナウンス効果は相当にあった。トップダウン式に「とにかく体に悪い」ではなく、どう国民の健康改善の実につなげるかが重要だ。 (編集委員 吉川和輝) ふじた・こういちろう 39年生まれ。東京医科歯科大学卒、東京大学大学院修了。東京医科歯科大教授などを歴任。専門は免疫学・寄生虫学。日本人の行きすぎた清潔志向に警鐘を鳴らし、「笑うカイチュウ」など多数の著書がある。 もうひと言 私はウエスト93センチ。でも、たくさん食べないことには元気が出ない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月05日 23時16分44秒
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