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テーマ:フラメンコ徒然日記(964)
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2日目、既に疲れ果てて遅刻。ここ数ヶ月まともに練習する時間がなかったせいもあって、全体的にフラメンコ上達に対するモチベーションが落ちているのも事実であるが、クラス開始前に復習する気も起こらず、互いに教えあったりしているクラスメートがうっとうしく感じたりする。
1コマ目のベレン先生のクラスは、相変わらず最初のエクササイズから動きが速くてハード。昨日のジョイスの話によると、彼女が昔ジャズダンスのテクニックエクササイズで繰り返しやったメニューがよく出てくるらしい。やはりある意味、ダンスの基本は種類を問わず共通であるということか。 このレベルのクラスでは昨日の復習なんてやらないのかと思っていたら、意外にも丁寧に繰り返し教えてくれるのが嬉しい。昨日は最初とどこかの途中で入る2種類のヤマダしか進まなかったが今日はマーキングも入って少しつなげて踊れる感じになって来た。クラスメートの話によると、ベレン先生はテクニックの見せ所のヤマダとかファルセッタのみを重点的に教えて、「後の部分は自分でアレンジしてつなげなさい」的な教え方だとか。はりゃあ、それはあまりにも現状の私とは次元が違いすぎる話である。 ベレン先生は、私が今まで習った先生方の中では一番有名なダンサーであるが、当然血筋の問題もあるし小さい頃から踊りの教育の受け方なんかも全然違うのだろうが、間近でその動きを見るにつけ、なんと言っても生まれながらに持っているものが他のダンサーとは全然違うのを肌で感じる。 私にとってフラメンコはただの趣味に過ぎず、とにかく「踊ると楽しい」ので続けている訳だが、ある程度のレベルに達するとそれでも向き不向きを感じることもあるだろうし、始めた年齢によっては限界を感じる事もあるだろう。ましてや、プロに近いレベルになるとさらに差が歴然とする才能云々で落ち込んでしまう事もあるのではないか。なんて、趣味の割には結構能天気にお金をつぎ込んでいるだけの私も、職業として踊りを選んだ人達が生き残っていく厳しさについてちょっと考えた。 2コマ目のマルコ君のブレリアクラスはついていける内容なだけにきちんと頑張りたいが、なんせもう足が、ベレンとの1時間半ですでにボロボロで、前半30分のエスコビージャの練習でもつま先で打つ所は足先が床につかないように加減してしまう。(痛いから)。何だか申し訳ないようだが、これ以上はもうとても無理。後半30分の振り付けタイムでは、先生も含めて皆のテンションがかなり上がっていい感じだ。マルコ君、皆のテンションにつられて興奮してくると目が細くなり鼻の下が伸び、折角のかわいい顔が台無しだ。 夕方5時にシエスタから目覚めたスペイン人の皆さんが再び活動を始めるのに合わせて町に出る。足の痛みに耐えられず、ペタンコのサンダルを購入。9ユーロ也。 夜は、町で開いているただ二つのタブラオの一つ、Taberna Flamencaへ。本当は飲み物だけでショーを観たかったのだが、最近はどうも食事とセットでしか入れてくれない模様で、大しておいしくもないミールに25ユーロもとられる。(ショー代込み)。 今日のメンバーは、去年トリをとっていたミゲル君がビッグになって巣立っていったのかそれとも単にお休みだったのか姿が見えず、去年も見た褐色のフェルナンド君がまずソレアでスタート。(相変わらずコンパスがはずれているぞ)。 シンガーも去年の私のお気に入り、ピンクちゃん(ピンクを着ていたので勝手にそう呼んでいる)から違う女性に替わっていた。 途中で出てきた新入りの若いコ(観光客の分際で「新入り」呼ばわり)のソレア・ポル・ブレリアがそれはもう物凄い迫力で、彼女は完全に遠くにイッておしまいになっておられた。トリをとった女性ダンサーはコンパスもきっちり、気合充分のアレグリアスを見せてくれて大満足。彼女の踊りを見ているうちに、そういえば最近、体と腕をきちんと伸ばして上へ上へという気持ちを忘れていたなあと思い当たった。 ツーリスト相手だ何だのと言っても、やはりここのタブラオレストランは楽しめる。うっかり気付くとまた12時を過ぎていて明日のクラスがとても心配だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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