貧血●ひどい貧血の患者様が増えています最近の若い女性の食生活はやはり偏っているのでしょう。最初の検査で赤血球の数が正常な人の凡そ半分くらいしかないひどい貧血の患者様を時折見受けるようになりました。 赤血球は酸素を運びます。妊娠中は全身の循環血液量も普段より増加し、血球成分より血清成分の方がたくさんふえます。そのため、妊娠初期には貧血がない人でも、妊娠週数が進むと貧血気味になります。 そのため妊婦さんは水血症だと言われます。 赤ちゃんはお母さんの血液が命綱。血液から必要な栄養素や酸素をもらいます。人生のスタートラインからハンディキャップをおうようなものといえるでしょう。 若い女性の食生活を考慮すると、妊娠前に検査を受けてもらったほうが良い時代がやってきたように思います。 ★貧血予防の食生活 <鉄もたんぱく質も多い食品> 牛や豚のレバーや赤身肉、マグロ、カツオ、あさり、しじみ、ひじきなどの海藻類、ホウレンソウなどの緑黄色野菜、豆腐などの大豆製品。 良質のたんぱく質が多いのは卵、肉、魚、牛乳など乳製品、大豆製品 <ヘム鉄と非ヘム鉄> 肉・魚などの動物性食品に含まれるのは「ヘム鉄」、 野菜・海藻など植物性食品に含まれるのは「非ヘム鉄」と呼ばれます。 ヘム鉄のほうが非ヘム鉄より腸での吸収率が数倍高い。 動物性食品にはたんぱく質もたっぷりなので、貧血予防のためには肉や魚をしっかりとりたいものです。 ただ、非ヘム鉄も動物性たんぱく質やビタミンCと一緒にとることで吸収されやすくなるので、組み合わせに気を配るようにしよう。 <鉄の吸収率をアップする食品を一緒にとる> ビタミンCは鉄を吸収しやすくする 造血効果を高めるためには、ビタミンが欠かせない。中でもビタミンCは、鉄を吸収されやすい形に変えると同時に、体内での鉄の利用を促進するという意味でとても重要。 ビタミンCを多く含む野菜や果物を、できるだけ毎食とるようにしましょう。ホウレンソウやパセリなどの緑黄色野菜は、鉄分もビタミンCも兼ね備えているので効率的です。 <酸っぱいもので胃酸の分泌を高める> 柑橘類や梅干し、酢など。胃酸が十分に分泌されていると、鉄が吸収されやすくなります。 <鉄の吸収を阻害する食品> コーヒー・紅茶・緑茶に含まれる「タンニン」、玄米などに含まれる「フィチン酸」は鉄の吸収を悪くします。一緒にとるのはなるべく避けましょう。 だから鉄剤を内服する時は、水で飲みます。 |