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2006年12月12日
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テーマ:地方競馬(334)
カテゴリ:地方競馬
 ■当時、ベテランを除き、上手な騎手といえばだれもが名をあげるのが桑島孝春、石崎隆之、的場文男の三人に共通するのはダービーに縁が無いことだった。圧倒的な人気になったのは、持ち前のスピードで圧倒して羽田盃を無敗で制した
7戦全勝の的場文男騎乗のブルーファミリーだった。そのブルーファミリーは2400米では
圧倒的に不利と言われた大外14番を引いていた(不利を承知で陣営は外枠希望をしていた)。「大外でも圧倒的なダッシュ力とスピードから不安なし」と見た専門紙には◎がずらりと並んでいた。
ブルーファミリーでノダービー初優勝にはかなり自信があるように見えた的場騎手だったが、「一抹の不安がある…」と担当記者にポツリと漏らしていた。担当記者は「物凄いプレッシャーが掛かっていた」と振り返る。
 スタート直後13番タイコウストームが外にヨレてダッシュをつけようとしたブルーファミリーを外へ飛ばした。
すぐに立て直して的場騎手が先行馬を追ったが、逃げ馬だけに致命的だった。
逆に好枠からポンと出たプレザントは掛かり気味にぐんぐん飛ばして行く。
4番手でスタンド前を通過した的場文男=ブルーファミリーがダービーへの執念を見せたのがこの後である。一角手前で仕掛けると2番手に上がったのだ。逃げるプレザントははるか先にいるのでブルーファミリーとしては単騎先頭の形に持ち込んだのだ。逃げているプレザントの桑島騎手は不安になったと言う「きっちり折り合って余力も十分に感じているのに後から蹄音が聞こえてこない」。桑島孝春といえばロッキータイガーが思い出されるように"追い込みの桑島”だったから?
 最後の四角を回って直線に入ってもプレザントの動きは軽快だった。鞍上の手は動かない。2番手にいたブルーファミリーが意地で追いすがったが残り1ハロンまでで5着。大本命をスタートで弾き飛ばした同枠のタイコウストームがファンにお詫びとばかりに末脚を伸ばし2着に入って、連複は2-8で260円に収めた。
ダービー初制覇を果たした桑島騎手はいつも以上にファンサービス花束を手渡し。握手攻めにもニコニコと応えていた。対照的だったのが大本命で5着に敗れ去った的場文男騎手、記者に囲まれると「大外がこたえた」と一言言い残すと足早に検量室へと向った。レース前に的場騎手が抱いた「一抹の不安」とは"ダービーと言う魔物"だったのかもしれない。

*この外枠希望という地方競馬独特の制度はこの年限りで終わった。


***メルマガに連載したものに取材加筆したものです。





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最終更新日  2006年12月12日 08時44分39秒
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