今宵の宿 いろいろ
旅する俳人 松尾芭蕉は「笈の小文」に「只一日のねがひ二つのみ、こよひの宿よからんことを、草鞋のわが足によろしきを求めん」と書いている。「奥の細道」の旅では いろいろと怪しげな宿に泊まったようだ。蚤しらみ馬の尿(ばり)する枕もとひとつ家(や)に遊女も寝たり萩の月現代の私の歩き旅は1ヶ月も前に予約するのだから 宿の良し悪しをそれほど気にすることはない。私の歩行能力を考えて25~35kmを1日の行程としてGoogle mapで宿を探すのだから、様々な宿を経験することになる。先日の四国ウォークでは、高知市、須崎市、四万十町窪川、四万十町大正、四万十市、宇和島市、西予市、伊予内子、伊予市に宿をとった。須崎の宿から30km、四万十町窪川の宿はアメリカのモーテル風。ファミリーロッジ旅籠屋四万十店一人旅にはもったいない広さだった。旅籠屋は以前、岡山市高松と福島県須賀川で泊まったことがある。そのときの宿泊費もっと高かったと思ったが今回は5500円(税込)とリーズナブル。朝食に7時からパンとコーヒーが出るのだが、午後から強い雨の予報だったから、パスして出発した。四万十町窪川から26km土佐大正駅前のゲストハウスに泊まった。ゲストハウスは鹿児島県阿久根で利用したことがある。阿久根のゲストハウスは個室だった。今回、土佐大正駅前も個室を予約したつもりだったが案内されたのは4人共用の部屋だった。手作りの2段ベッドが2つくっついている。カプセルホテルに似ていると言えば似ている。4人ベッドに客は3人だった。2時過ぎに到着したのだがチェックインさせてもらえた。旅行割引に該当して1泊2640円(税込)、さらに2000円のクーポン付きだった。到着したときは雨は降ってなかった。夕食を買いがてら散歩に出かけて、晩酌も買ってきた。町内の酒蔵で手に入れた 純米吟醸酒「無手無冠」に鰹の刺し身。夕方から雨が振り出し翌朝には線上豪雨帯とやらで大雨。歩くのを諦めてJRで次の宿最寄りの駅まで行こうと思ったが予土線は始発から運休。次の宿をキャンセルしてこのまま連泊しようかと思ったらゲストハウスの主人が車で送ってくれると言う。お言葉に甘えて3時過ぎ30km先のホテル星羅四万十まで送っていただいた。この宿も旅行割引とクーポンがあった。前宿と合わせて4,000円のクーポンは、この夜の酒に消えた。酔鯨 高育54号西土佐純米吟醸「土」そして土佐大正の栗焼酎ダバダイタリアーノクーポンを使って宿賃12000円くらいだった。この3日間はいつまでも忘れないだろう。土佐大正駅前ゲストハウスありがとう!