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カテゴリ:カメラ、レンズ、写真
プロ用のカメラが一眼レフへ移行してM4が売れなくなり、
次に気合いを入れて露出計内蔵で新時代の希望の星である”M5”を発表したライツ。 その次に登場したCLは、 M5と比べ大幅なコンパクト化を図りつつローコスト化も狙い、 比較的リーズナブルな新時代の高性能レンジファインダー機として、 M5やライカフレックスのサブや入門用として企画されたと思われる。 CLの設計はライツで行われたものの、 オイルショックの煽りで更に経営が悪化した上に、 元から高コスト体質のライツでは製造が出来ず、 日本のミノルタで生産されたカメラだ。 結局、ライツ新時代の希望であったM5とCLは、 後継機がCLEで終了してしまう事になる。 次に出てきたレンジファインダー機は新規設計をあきらめ、 往年のM4をベースにして可能な限りコストカットを図った。 そのM4-2やM4-Pをドイツから切り離しカナダで生産しつつ、 期待の一眼レフだったライカフレックスも高コスト体質のお蔭で消滅。 結局はミノルタのダイキャストを元にR型ライカをポルトガルで生産開始。 今のバカ高いライカ製品がバンバン売れている時代からは想像できないけど、 ライバルでありながら安物と蔑んでいたのに、 底辺まで蹴落とされ日本のメーカーと手を組まざるを得なかったライツ。 そのライツ暗黒の時代に手を差し伸べたのがミノルタだった。 かつては雲の上の存在で、お手本と仰いだライカへの恩返しというのが真相らしい。 この時のライツとの協業で誕生したCL用の標準レンズが、 ダブルガウスのズミクロンとロッコールの40mmf2だった。 当初のCL用標準レンズはローコストとコンパクトネスを目指し、 テッサー型のエルマリート40mmf2.8が企画されていた。 とにかくレンズ構成を見てもコストカット優先だったらしく、 試作段階ではブルガリアでの部材組み立てまで行われていたというものの品質の面で断念。 とにかく安く上げるために徹底したお蔭で、操作性まで犠牲になっていたらしい。 結局、ライカの看板レンズだったエルマー50mmf2.8が、 1957年に登場したものの1962年には廃番になったのを見ても、 時代的にf2.8のテッサー型では高級カメラの標準レンズとなり得ず、 商業的に売れそうにないという事でf2のダブルガウスに変更される事になる。 エルマリート40mmf2.8の試作分は400本程だったけど、 それらは社外へ公式に売られる事は無く、 ライツ社内で販売されたお蔭で今では珍品扱いとなっている。 40mmf2レンズの試作はミノルタとライツの双方で行われて、 結局はライツで設計されたレンズ構成が採用され、 海外ではライツで製造されてズミクロン銘となり 日本国内ではミノルタが製造を担当してロッコール銘で販売した。 レンズ構成図を見ると同時期のズミクロン35mmと似ている。 コストカットで既存の35mmを下敷きにして40mmに仕立てたと思われ、 各エレメントに使われている硝材も同じではないかと思う。 ライカCLの方は1973年に発売され1979年まで続いたけど、 ズミクロンC/40mmf2の量産は1972年に開始されて、 初年度だけで6.000本を生産している。 生産の最終年は1975年であり、 トータルの生産数は54.350本だった。 カタログNo.11542で、 アクセサリーのフードのNo.は12518。 手元のズミクロンC/40mmf2は、 30年以上前にアメリカの通販で見付けたもので、 専用のフードとキャップ付きで220ドル位だった。 レンズ自体の程度は良いのだけど、 ヘリコイドがガサガサした感じだったのと、 専用フードが外れなかったので、 関東カメラサービスへオーバーホールに出した。 ズミクロン40mmを使う場合は、 40mmのフレームがあって等倍の明るいファインダーのベッサR3M。 コンパクト優先のレンズは操作性が余り良くないけど、 とにかく軽量でスナップ撮影には文句のない組み合わせだ。 軽合金製で重さが125gという軽量級で、 コンパクトな外観を持つズミクロン40mm。 とにかくコンパクトネス優先で使い勝手は二の次という所がある。 キャップも従来の被せ式とかいうものではなく、 フィルター枠に爪が噛んで嵌め込む独特なもので、 構造上、耐久性は大丈夫かなと思っていたけど問題無い。 徹底したコストカットのお蔭で、 距離計に連動する部分がM型レンズとは異なっていて、 レンズ後端部分が全周で並行に移動せず、 上の連動部分だけに傾斜の付いたカム形状となっている。 その為にM型ライカに取り付けた場合、 無限遠でピントが合っていないと距離計が外れているので注意が必要。 ダメでも40mmなら目測でも使えるので大きな問題ではないけど。 ズミクロン40mmf2の作例(全て銀塩写真) 時々訪れる金属製の白壁に挟まれた空間に向かうと先客がいた。 シャッターが下ろされツタが絡みつき、 建物としては役目は終えているのだけど、 なぜか竹ぼうきと傘が用意されている。 左奥の建物、錆びたトタンの落書き、 赤いコーンの向こう側の白い壁にはツタが絡みついて、 駐車場の一角がモダンアートになっている 古い薬局に張られている色褪せた鎮痛剤のポスターを、 招き猫が眺めているように見える。 右側にある手書きのコロナ対策の張り紙も良い味を出している。 ここのウナギの蒲焼は今時リーズナブルで実に旨い。 昼時に行くと店は開いているのに大声で呼んでも誰も出てこないけど、 それでも待つ価値がある。 民家の壁の前に補強の為の鉄棒がクロスしている。 その前に咲くバラが無機質な鉄のイメージを和らげてくれているようだ。 古い建物を見るとつい気になってしまう。 立派な煙突が目立つけど何か火を使う仕事場の名残りだろう。 右側にチラッと見えている物干し台を見ると生活は継続しているようだ。 元印刷屋さんだったらしい建屋も、 作ろうと思っても絶対に作る事が出来ないオブジェになっている。 ウロコ雲が広がる空の下で、散歩道の脇にあるススキの穂が白くなり、 背後の山のカラマツも黄色くなって秋の深まり告げている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.01.13 19:30:07
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