苛めてみました←
軽く便・乗☆←「さて………どうしたものでしょうか………」アローニアが部屋のドアを開けた途端に目に飛び込んできたのは、ソファーで考え事をしているギルバートだった何か問題があるらしく、いつもの微笑みには困ったような表情も混ざっていた珍しいこともあるものだな、とアローニアは思った「ねぇ、ギルバート。ファーは?」「ああ、彼ならさっき出かけましたよ」「えー……書類渡そうと思ったのに……」がっくりとうなだれるアローニアその様子を、ギルバートはくすくすと笑った「ところで、さっきから何を悩んでるの?」親友が戻ってくるまで待つことにしたアローニアは、さっきから気になっていた事をギルバートに質問した「実は……少し大変な任務を依頼されまして……」彼ほどの殺し屋が『大変』だと言う任務はどんなものなのだろう興味津々でアローニアは内容を尋ねる「どんな任務なんだ?」「……ある政治家の暗殺です。3日後に彼がパーティを開くので、その時に殺して欲しい、と」「何が問題なの?」別に何てことはない、よくあるような任務だ大変なところなど見当たらないように思える「……そのパーティ、男子禁制なんですよ」「………はぁ!?」「ターゲットがかなりの女好きで……そのパーティでは、女性しか呼ばれないそうです」「だったら女性陣に頼めば…」「生憎、その日は全員仕事が入ってるんです」「うーん………」「というわけで、この任務に就ける適当な人がいなくて困っているんですよ」確かにそれは大変だ アローニアも考え込む「……………あ、」しばらく唸っていたギルバートだったが、何かを思い付いたらしい「……そうか……そんな手もありましたね………」「え、何?」「我ながら妙案が浮かびました。貴方が女装すればいいんですよ」「………………はい!?」その口から出たのは、とんでもない作戦だった指を刺されたアローニアは、慌てて拒否した「無理、無理、無理!」「無理なお願いをしているつもりはないんですが?」にっこり、と笑ったギルバートだが、その瞳には有無を言わせない何かがあったアローニアの背を冷や汗が伝った「あー…うん、あはは!」「笑って誤魔化せるとでも思ってるんですか?」「……思ってません。 で、でもなんで俺が…………」「だって貴方、女顔で童顔で背も低いしモヤシでしょう?」緩く弧を描いた唇から発せられるのは、棘のある言葉ばかり「うぅ……そこまで言わなくても……」「ぐだぐだ言ってると頭叩き割りますよ」表情とは裏腹に恐ろしいことを言われた見た目からは想像できないが、以前、彼は任務先で煉瓦の壁を素手で叩き割ったことがあるのだ「ああ、でも……貴方に拒否権なんて元々ありませんよね」死刑宣告が下ったしばらくして、ギルバートが持ってきた物を見て、アローニアは絶句した「そ、その手に持ってるのは、な、何かな~?」「おや、喜んでいただけるかと思ったんですけど、駄目でしたか? この、ピンクのフリフリドレス。きっと貴方に似合いますよ。あ、あと化粧もあります」「化粧もするの!?」「当然でしょう?使えるものは全て使わないと」「ご、ごめんやっぱ俺……」逃げ出そうとしたアローニアだったが、それはギルバートに肩を掴まれ、叶わなかった「アローニア、時には諦めも必要ですよ」「諦めたくないぃぃ!!!」数分後………「ひぎゃあっ!?や、やめてよぉー…」アローニアは誰もが振り向くような美少女に変身していた「あ、いいですね。これならイケますよ、うん」満足そうにギルバートが頷く「じゃあ、任務のこと、よろしくお願いしますね」「そんなぁー…………」その時、ガチャリと音を立て、ドアが開いた現れたのは、ギルバートの愛弟子「師匠ー、そろそろ稽古の時間ですよねー……って、誰ですか、その人?」「………………;」「アローニアですよ」「ええぇぇえぇえぇぇ!!!!?」竜胆が驚くのは無理もない目の前にいるのは、彼の上司とはとうてい思えないほどの美少女だったからだ「えーと、これは………」「だ、大丈夫です!オレ、アローニアさんがどんな趣味を持っていても気にしませんから!」「ち、違うよ!これは趣味じゃな…」「それでは失礼しましたっ!」「竜胆おぉぉ!!!」竜胆は慌ててその場を去った「ああ………完全に誤解されてしまいましたねぇ……」「誰のせいだと思ってんだよおぉぉ!!!!?」屋敷中に、アローニアの絶叫と楽しげなギルバートの声が響き渡っていたその後任務は無事成功し、アローニアの女装は任務で度々利用されるようになったとかならなかったとか…………~・*・~・*・~・*・~・*・~・*・~・*・~・*・~・*・~・*・~後書き?違うよ懺悔だよ ほんとyayoiさんごめんなさい←だって苛めていいって言うから……(殴)うん、ひっさしぶりにギャグ書いた気がするギルバが変態だ←アローニアさんお借りしましたー