カテゴリ:辛口評論&書評
hotmailにおいて、なぜか知らないけど10月31日からメールが受信できない状態が続いております。いつも大量に来る迷惑メールでさえも来ないんで変だと思っていたんですが・・・・サポートを見ると「1%のユーザーに不具合が生じています」とのこと。
1%っておい。(宝くじにでも当ったような気分だね・・・笑) ↑国後島(2004年2月管理人撮影) 根室から見た、国後島の山々はそれは美しいものであった。流氷の彼方にある、その島々は日本固有の領土であると、教科書には書いてある。 以下は毎日新聞のネット記事である。毎日の割には、冷静で秀逸な記事であると思うので掲載する。 ★毎日JP:記者の目:日露関係打開の道=大木俊治(前モスクワ支局)より http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20101029k0000m070135000c.html モスクワで流しのタクシーに乗ると、大抵の運転手はうさんくさそうな顔でこう聞いてくる。「どこから来た、中国か、韓国か?」 「いや、日本だ」と答えると、途端に相手の表情が明るくなる。「日本人か、すごいな、感激だ」。そして日本車の性能の良さをほめちぎり、「トヨタとホンダはどちらが良いか」などと聞いてくる。あるいは「すしロール」のおいしさを称賛する。運転手が宮崎駿さんのアニメの大ファンだったこともある。 ◇日本びいきだが領土は“聖域” ロシアは今、日本食ブームに沸き、日本の伝統文化やポップカルチャーの人気が高い。「中国は嫌いだが、日本は大好き」というのがロシアの平均的な国民感情だろう。9月までモスクワ特派員として取材してきた実感だ。 ではなぜ北方領土問題では譲らないのか、と日本でよく聞かれる。逆に、ロシア人は「なぜ日本はロシアの領土を奪おうとするのか」と聞く。 日本側はこう主張する。「旧ソ連は日ソ中立条約を一方的に破って参戦し、8月15日の日本降伏後に北方四島を占領した」 ロシア側の認識は「旧ソ連は米英とのヤルタ協定に従って参戦し、その結果として北方四島を含むクリル(千島)列島は正当なロシア領になった」。サハリン(樺太)南部を含め、第二次世界大戦の結果、ロシアの領土になったと教えられているのだ。 ソ連崩壊でアイデンティティーを失ったロシアにとって、多大な犠牲を払った「第二次大戦の勝利」は、国民が誇れる数少ないよりどころだ。「戦争の結果」は“聖域”ともいえる。 今年9月、サハリン州で議員や市民に8月15日について聞いてみたが、誰も何の日か知らなかった。領土問題の原点を互いに理解するには、例えば、日本で8月15日にロシアも含むアジア太平洋地域の安保問題を討議する国際会議を開くといったことも一つの方法かもしれない。 私はかつて、「記者の目」欄で「国境画定を焦らず人的交流を重ねて日露関係を前進させるべきだ」と書いた(98年11月20日付)。残念ながらその後も両国関係が大きく前進したとは言えない。政治家の強硬な発言とは別に、一般のロシア人にとって日本はあこがれの国のままだ。日露関係はロシア側の「片思い」のように見える。 この不幸な関係を、何とか解きほぐす必要がある。そのためには、ロシアの実情を理解し、日本への期待を知ることが不可欠だと思う。 ロシアも多くの途上国と同じ問題点を抱える。例えば外国人は出入国や滞在で煩雑な手続きに悩まされる。取材も電話では用が足りず、書面の提出を求められ、しかもなかなか回答が来ない。公的な事務手続きは書面やパスポートをロシア語に翻訳し、公証役場で認証してもらわないと効力を認められないことが多い。こうした官僚主義への「対策」として汚職がまん延する。透明性を欠く法制度はビジネスにとっても大きな障害になっていて、ロシアでの商売は信頼できる現地のパートナーと組まなければ大抵は嫌がらせを受け失敗する。 そんなロシアだが、外国の先端技術を取り込むことで経済の「近代化」を目指しているのは、他の新興国、途上国と同じだ。日本にも、大企業の進出を熱望している。トヨタやコマツの工場オープンにはプーチン首相じきじきに出席したほどだ。 こうしたロシア側の期待に対応して関係を強化していくことが重要だ。そのためには、官民一体でロシアの法制度に注文をつけるなどのロビー活動を含め、ロシア側と太いパイプを築く地道な活動が欠かせない。だが、欧米や中国に比べ、日本は遅れている。 ◇非難ばかりの日本にいらだち メドベージェフ大統領が近い将来に北方四島を訪問する意思を表明し、その発言が尖閣諸島を巡る日中対立の最中だったこともあって、「ロシアと中国が連携して日本に圧力をかけた」との見方も出た。だが3年半のロシア勤務で国民の親日ぶりに接してきた私には違和感がある。大統領の発言は、「不法占拠」とロシア非難を繰り返すだけで、建設的な対話を始めようとしない日本の指導者へのいらだちの表れではないか。 ロシアはプーチン大統領時代に築いた強権的な政治体制で国内基盤を固め、国際社会での地位向上を狙う。12年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の議長国を務めるなどアジアへの「進出」を図るのもその一環だ。日本はロシアとどう付き合うべきなのか。より大局的な戦略の構築が求められている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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