「それはビートルズから始まった」
「それはビートルズから始まった」(BIGLOBEストリーム)http://broadband.biglobe.ne.jp/program/index_beatles.htm初めに断っておくと最初と最後を含め、随所に映像が使われていますがビートルズのドキュメンタリーではありません。原題「ECHO OF THE SIXTIES」や邦題のサブタイトル「60年代サウンド大特集」で示される通り1974年にアメリカで製作された"音楽でつづる60年代アメリカのグラフィティ"です。(こういう表現を使ったのには理由があって 進行役の1人は、前年にヒットした映画 『アメリカン・グラフィティ』に出演した女優さんです)60年代音楽の実質的な幕開けが、ビートルズなどの"British Inventionen" ではあるのでその点では間違いありませんが。この程度の番組(と言っては失礼だけど)に元ビートルズやストーンズが出演するはずもなくミニスカートで一世を風靡したツィギー(ロンドン出身)によるリバプールやロンドンでのロケに出演・演奏するのは・ゲリー&ペースメーカーズ(ビートルズと同時期にリバプールから飛び出したバンド)・サーチャーズ(同)・アラン・プライス(元アニマルズ)アメリカ側では最近好調である事をやたらとアピールするブライアン・ウィルソン(ビーチ・ボーイズ)はインタビューだけで番組で演奏するのは・マリー・トラバース(元PP&M)・アソシエイション(洗練されたコーラスのバンド)・ホセ・フェリシアーノ(盲目のギタリスト&シンガー)・フランキー・バリ(フォー・シーズンズ→ソロ)・ディオンヌ・ワーウィック(バート・バカラックの歌姫)・フォー・トップス(黒人コーラス・グループ)・ドノバン(彼はイギリスですが。フラワー・ムーブメントの中核)といった面々。当時はともかく現在の視点から見てのスーパースターという感じの人達は少ないのですが逆に貴重な映像ではありますよね。(口パク、ですけど)そして、音楽と社会風潮が密接だった60年代。サーフィン、ヒッピー、黒人問題、女性解放、ベトナム反戦などを絡めて紹介しています。どんな時代も、いつか終わりを迎えてしまいます。陽気に始まった番組のトーンがだんだん、しんみりして来るのは当時の時代感の反映なのでしょうか。(改めて書きますが、1974年のアメリカで製作されました。 アメリカ軍がベトナムから撤退した翌年ですね)時系列としては反則なのですがビートルズの「Yesterday」(1965年)をBGMにこの番組は終わります。Yesterday, All my troubles seemed so far away, Now it looks as though they're here to stay, Oh, I believe in yesterday.