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カテゴリ:ブルシット時事・国際関係学
アサヒ・コム
安倍首相は「ごまかし」と批判、ワシントンポスト社説で 米紙ワシントン・ポストは24日付で「安倍晋三のダブル・トーク(ごまかし)」と題する社説を載せ、拉致問題に熱心な安倍首相が従軍慰安婦問題には目をつぶっていると批判した。首相に「拉致問題で国際的な支援を求めるなら、彼は日本の犯した罪の責任を率直に認め、彼が名誉を傷つけた被害者に謝罪すべきだ」と求めている。(以下略) アサヒは本当に外国の新聞が好きだよな。それもそのまま参照って、楽なシゴトするよなあ(笑) BBCウェブ版 Japan PM apology on sex slaves (日本の首相が性奴隷について謝罪) BBCの内容は本当なのかどうかしらない。安倍首相の政治スタンスからして、「そんなことは言ってない」気がするが。 いずれにしろ、向こうに「性奴隷」のストーリを好き勝手に展開されて、日本側が後手に回されている構図。BBCの半ば飛ばし記事や、アメリカ下院、マスコミにみられる、「いいから黙って俺の話を聞け!」みたいな態度は嫌い、殺意すら覚える。だけどその裏にあるプロパガンダ戦略は、一応目をみはるものがある。 日本国内で盛んに議論となっている「強制連行」性について、楽天だとかみぽこさんなども指摘しているが、残念ながら海外ではあまり取り上げられない。個人的に日本側に言い分があるとは思っている。歴史事実の確認という意味で今後も「狭義の強制」などは議論を続けていけばいいし、その意義は認める。ただし、PRや国際政治プロパガンダのレベルでこの点のみ論点を絞って突き進むのは日本側が今後も不利になると思う。 PRについては素人だが、こういう状況ならば、日本はむしろ論争の「戦線」を拡大した方がいいかと思っている。つまり「これを機に世界における性奴隷の歴史を総括しよう」とぶちまける。そこでアメリカGIが戦後、日本に「強制」した慰安所の設置や、ドイツの従軍慰安婦(こちらのほうがずっと「性奴隷」のストーリに近いのだが)、ソ連兵による暴虐、ベトナム戦争時の韓国人混血児問題に言及する。最近だとユーゴでの民族浄化政策、スーダンのダルフール問題までも触れていい。 まずこれらの事例を羅列させた上で、日本の「性奴隷」が特殊なものではなかったことを認識してもらう。実際、海外ではこれらについて全く知らないという人が多いのだ。 むしろ日本の取り組みは各国よりも進んでおり、「河野談話」で公式謝罪(批判もあるけど、逆にこういう使途もある・笑)、女性基金も政府主導で行ってきた。 そして日本が得意とする「狭義の強制」論争は、各国の性奴隷を比較する上での一基準として展開する。ここではむしろ日本がリードできると確信する。むしろ相手の闇の部分をひたすら暴露していく方向で突き進もう(笑)。 現時点では、まずは向こうが敷いた「広義の強制性」という舞台に乗ってこちらも議論を始めるべきと思う。普通は相手の土俵で相撲をとるのは不利なのだが、こういう奇策もあるのではないかと最近は思ってきた。僕の知る限り、性奴隷の世界史はむしろ日本の立場を大きくバックアップしてくれるから。 そして暴露の部分については、むしろ政府が直接関与しないほうがいい。むしろ僕やアイリス・チャンのようなクソ素人に「歴史的事実」を「発見」してもらう(笑)。スキャンダルのほとぼりがさめたところで、そっと官邸機密費から、「心づけ」を差し出す。うん、こういうのがいいね。 なおこのエントリーは皮肉も込めて「性奴隷」としたが、本意ではない。日本の場合、今一つのストーリとして戦場売春婦に近かったと察するし、だとしたら当時の慰安婦らにそのレッテルは非常に失礼かもしれない。ただ、ここでも一応相手のプロパガンダにあえて乗ってみた。そして現実にこれが「世界の常識」化している。しかし向こうの好き勝手にさせるべきじゃないし、こちらもストーリを描くべき。 ということでチーム世耕、よろしく。マジな提言です。 【追記】この問題については、個人的にはあまり悲観もしていない。例えば、周辺とのチャットやここフィンランドにあるフォーラムなどもたまにチェックするだが、僕からの反論・コメントはなくとも、「だけど性奴隷は日本だけじゃないよね」「今でも人身売買があるのに」「何をいまさら」みたいな流れになってきている。ヨーロッパだとむしろソ連の蛮行の方が有名なんで(笑)。またもうすこし歴史に詳しい連中だと、「性奴隷」議論の拡大、飛び火を恐れているね。BBCのようにここらで手打ちにしたいという思惑もあるだろう。 逆に強制連行の有無については、やはりというか議論になっていない。だから無理やりその方向にもっていくより、相手の流れに乗っかってそこから日本に有利な状況、議論を作り出した方がいいかと思う。その場合、相手からの抵抗も思いのほか少ないんだよね。これまでの議論を捨てるというのでなく、secondaryなレベルで温存しておきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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