7788375 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

*モナミ* SMAP・映画・本

*モナミ* SMAP・映画・本

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2005.09.15
XML
カテゴリ:

私はヒトラーの秘書だった『私はヒトラーの秘書だった』 著:トラウデル・ユンゲ


ヒトラーが、1945年4月30日に自殺でその生涯を閉じる、
最後の2年半、彼に仕えた秘書トラウデルの手記。
映画『ヒトラー~最後の12日間~』の原作となった本。

映画のコピーは、「世界震撼。全てを目撃した秘書が今明かす、
衝撃の事実」となってますが、ある意味、ほんとに衝撃です。


ナチ党員でも、ヒトラーに傾倒しているわけでもなく、
ほんの運命のいたずらで、ヒトラーの最後の秘書となった、
トラウデル。

本書の原稿は、ヒトラーがピストル自殺を遂げてから3年後に、
記憶が色褪せてしまわないうちにと、彼女が書きとめておいたもの。
総統官邸や山荘や移動中の列車や、
そして退避壕でヒトラーと過ごした日々が、綴られている。

それが、50年の時を経て、日の目を見た。


秘書とはいうものの、口述筆記の仕事は数えるほどしかなく、
昼食、午後の散歩、夕食、そして夜のお茶会に、
ヒトラーと共に歓談するのが、主な仕事のような感じ。

ここに書かれているのがヒトラーだと知らなければ、
思いやり溢れ、非常に人間味のある、とても洗練されたホスト。
やり手ワンマン社長というよりかは、中小企業の、
気のいい社長さん、というイメージ。

私たちが思い描くヒトラー像とは似ても似つかない、
ちょっと神経質だけども、普通の、ほんとに普通の、おじさん。

正直、あまりに普通すぎて、前半は眠たくなってくるくらい。
いつ、衝撃のシーンでも出てくるのかと、待てども待てども、
描かれているのは、「どこにでもいるおじさん」ヒトラーの姿。


ヒトラーは、常に女性たちには礼儀正しく、
そしてその中でも一番若いトラウデルを、特に優しく気遣っていた。
末っ子の娘を、いたわるように。

トラウデルの結婚を心から喜び、そして、
彼女の夫が亡くなった時にも、我がことのように悲しんだヒトラー。

そんな彼が、なぜ、彼が迫害した何百万という人々にも家族がいて、
愛する人がいて、その死を悲しむ人がいるということを、
どうして思いやれなかったのか。
どうしてそれらから、目をそらすことができたのか…。


追い詰められ、敗戦の色が濃くなってからのヒトラーは、
体も思うように動かず、トラウデルの目には、
かわいそうなくらい弱々しい、おじいさんのように映っている。

そんな、鬼のようでもなく血のない人間でもない、普通の、
弱いところもあるおじさんだったからこそ、多くの人が、
彼の間違った魅力に惹き付けられてしまったのかもしれない。

まだ若かったトラウデルも、例外ではなかった。

「雄弁と暗示力で人々を虜にし、彼ら自信の意志や確信を
押し黙らせることができるような一人の人間の力が、
いかに大きな危険を秘めているか」に、気づかなかった。

あまりにヒトラーの近くで、彼の人間くささを見ていたばかりに、
彼の組織が、いかに非道なことをしているのか、
彼の側を離れるまで、気づけなかった。

「冷血の独裁者ヒトラー」の側にいることが、歴史的に、
どのような意味を持つことなのか、考えもしなかった。


ヒトラーのしてきたことは、決して許されることではない。
しかし、そんな彼も、血も涙もある「普通の人間」であった、
ということに、衝撃を受けた一冊でした。



芸能・野球ランキング
ポチってくれたら励みになります♪


【参考】
 草思社 ←本の一部が読めます。


♪本日のBGM
        ▼サザンオールスターズ“キラーストリート”【送料無料商品】<スペシャルブックレット付リミ...
サザンオールスターズ キラーストリート



本
読書感想

拍手待ってます♪

ラブアイコンホームふきだし

★そのほか話題の記事はコチラ→ランキング にほんブログ村 ポータルブログ

ランキングナビ 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005.09.15 18:06:50


PR

日記/記事の投稿

プロフィール

v_のん_v

v_のん_v

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カテゴリ

雑記

(702)

SMAP

(929)

SMAPドラマ

(279)

SMAPライブ

(218)

映画

(905)

(969)

病気

(228)

仕事

(160)

野球

(174)

旅行

(127)

音楽

(32)

TV

(59)

観劇

(38)

お出かけ

(165)

PC・HP・ネット

(83)

カレンダー

バックナンバー

2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09
2023.08
2023.07

© Rakuten Group, Inc.