『メッセージ・イン・ア・ボトル』　ニコラス・スパークス

2006.06.30

カテゴリ：本

『メッセージ・イン・ア・ボトル』

著：ニコラス・スパークス

バカンスで訪れた海岸に打ち上げられていた、
ボトルに入った、手紙。

それは失った愛する人への、美しくも悲しい、
ラブレター。

それを拾った、シングルマザーのコラムニスト。
その内容に心打たれた彼女の元に、
なんと他の2通の手紙も、現れる。

そうなったら誰でも、このロマンチックな出来事に、
何かの運命を感じてしまうのは、当然かも。

躊躇していた彼女は、上司に背中を押され、
彼を探しに、手紙に書かれていた場所へと行く。

そしてそこでも、運命的に出会ってしまう。
彼女は、彼のことを知っていたけれど、
彼は彼女のことは何も知らず、それでもなぜか、
惹かれ合う2人。

愛することで傷ついた過去を持つ2人は、
愛することに不安を覚えながらも、
愛する気持ちを、抑えることができない。

控え目ながらも強く惹かれ合う、大人の恋。

しかし、2人が生活する場所の距離は、
心理的な距離となり。

2人で共に乗り越えようとしていたところに、
決定的な事件が、起こる。

ロマンチックで、そしてとても悲しい物語。

今、恋をしている人だけでなく、昔恋をしていた人、
たとえそれが、実らず終わった恋であろうとも、
「誰かを愛し、その人に愛される奇跡」を、
感じるだろう。

瓶に手紙を入れて、それを海に流す。
見知らぬ国の、見知らぬ誰かと、
出会うかもしれないと願って…。

実際には、そんなロマンチックなことは、
そうそう起こりそうにもなくて。

“メッセージ・イン・ア・ボトル”に怒りの返事

ロマンチックな出会いも、
愛した人に愛されることも、
めったに起こらないからこそ、
起こったことが運命なのだと思える、一冊でした。