*モナミ* SMAP・映画・本
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『誰も知らない』 母子家庭の4人の子供たち。 それぞれ別々の父親を持つ子供たちは、 学校に通ったこともなかったが、 それなりに、幸せな毎日を過ごしていた。 しかしある朝、20万円の現金を残して、 母が失踪する。 この日から、誰にも知られることのない、 4人の子供たちだけの生活が始まる。 柳楽優弥が史上最年少の14歳で、 2004年度カンヌ国際映画祭主演男優賞に輝いた、 その演技もさることながら。 他の子供たちの表情も、とても自然で、 映画のためにカメラの前で演技をしているのではなく、 彼らのいつもの生活をカメラで勝手に撮ってる、 ドキュメンタリー映像、といった感じ。 そんな中での、マニキュアとかアポロチョコとか、 そういった小道具がまた、台詞以上に物語っていて、 たまらない。 大人の都合に振り回される、子供たち。 親の言うことは絶対だと信じ、それを守ろうとする、 無力でけなげな子供たち。 どうして、自分の子を、置き去りにすることが、 できるのだろう。 自分の都合だけで、我が子を捨てることが、 できるのだろう。 子供を持ったことのない私が何を言っても、 子を持つ親の気持ちは分からないけれど、でも、 親にだって、子に縛られず自由に生きる権利がある、 といったって、我が子をこの世に送り出したのは、 自分の意思なのだから。 我関せず、この世に現れ出たわけではないのだから。 何があっても、子供たちのせいではないのだから。 我が子の、最低限の生活と人権を守る義務が、 親にはあると思う。 それができないのなら…どうすればいいのだろう? 「産まなければいい」なんてのは、後付論であって。 誰かに預けることも相談することもできない親は、 どうすればいいのだろう…。 子供を守らなければならないのは、親だけではないのに。 周りの大人たちは、誰も気づかない。 何かおかしいと思っても、誰も何もしようとしない。 立ち入るのが、嫌なのだろうか。 面倒に巻き込まれるのが、嫌なのだろうか。 私だったら…。 私も、気づいても何もしないかもしれない。 何をしたらいいのか、分からないかもしれない。 「誰も知らない」んじゃなくて、 「誰も知りたがらなかった」のかもしれない。 唯一、警察とか相談所に言った方がいいのでは? というコンビニ店員に、 みんながばらばらになってしまうからそれはイヤだ、 という長男の言葉が、切なかった。 母親に捨てられたと悟り、どんなに酷い生活をしていても、 兄妹4人で暮らせることだけが、幸せであった子供たち。 4人で、母親が帰ってくることを待ち続けた子供たち。 実際に起きた事件を基にした映画だけれども、 彼らの他に、こんな子供たちがいないことを、 子供の日に切に願う、そんな映画でした。
【参考】 巣鴨子供置き去り事件
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