*モナミ* SMAP・映画・本
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『主人公は僕だった』 変わり映えしない毎日を送っていたハロルド(ウィル・フェレル)に、 ある日突然、「声」がどこからともなく聞こえる。 ハロルドの行動を同時進行で描写するその声は、 どうやら彼の人生のストーリーを書いているらしい。 そしてその声は、「ハロルドはじきに死ぬ…」と。 死に直面している運命を語る声を突き止めるためハロルドは、 医師でもない大学教授(ダスティン・ホフマン)に相談をもちかける。 喜劇になるように人生を変えてみろとアドバイスされたハロルドは、 長期休暇をとり、今までしたくても出来なかった事に挑戦してみたり、 さらには、胸中の女性アナ(マギー・ギレンホール)に告白。 人生が変わり始めたことを教授に報告していると、 TVから慣れ親しんだ「声」が聞こえてきた。 それは新作を執筆中の大悲劇作家カレン(エマ・トンプソン)だった。 ハロルドは自分が主人公の小説が悲劇の結末を迎えないように、 カレンに切願する。 国税庁に勤めるハロルドは、融通の利かない、 真面目を絵に描いたような男。 朝起きてから夜寝るまでの行動全てが、きっちりと寸分違わず行われ、 それから逸れるなんてことは、考えもしない。 そんなハロルドに、ある日突然声が聞こえる。 その声は、ハロルドの行動ばかりか、思っていることまで、 同時進行で語っているらしい。 見えない声に対して奇行を繰り返すハロルドに医者は休養を薦めるが、 聞く耳を持たない。 しかしある時、自分の死を語る声を聞いてしまう。 あの声は自分が主人公の小説を語っていると気づいたハロルドは、 文学者の大学教授にアドバイスを求めるも、 文学的考察から導き出した教授の意見とは、 悲劇であれば死で終わるが、喜劇ならハッピーエンドだ、というもの。 そこでハロルドは、自分の人生を喜劇に変えるべく、 慣れないことをやろうとする。 意中の女性を喜ばせるために、「両手一杯の花(flower)」なのに、 小麦粉(flour)を抱えて来たり。 パン屋で働いている彼女には、あながちそれも的外れではないけれど。 毎日を決められた通りに生きてきた不器用な中年男が、 必死になって「死」に向かう自分の人生を変えようとする。 「悲劇」か「喜劇」かをノートにまで数えて。 確かに、腕時計の示すとおりの人生を歩むのは簡単かもしれない。 さて今日はどうしようか、何をしようかと考えることもなく、 昨日と同じことをすればよいのだから。 だけどそのままでは死ぬと分かったら、変えれば免れると思ったら、 変えないわけにはいかないだろう。 でも誰でもいつかは死ぬのだから、ハロルドと同じなのかも。 「いずれは死ぬ」という誰かの声は聞こえないけれど、いずれは死ぬ。 分かっているけれど普段は全く考えない。 「死」というエンディングが用意されている人生は物語で、 その主人公は自分、ということに。 さて、それに気づくか、気づかないか…。 最初からちょこちょこと何度も出てきた登場人物たちが、 ラスト近く、文字どおりぶつかる。 それによって、ハロルドは予言?どおり死んでしま…わず。 なぜにカレンが、ハロルドの人生を書くようになったのか、 はたまたその逆で、ハロルドがカレンの小説に入り込んだのか、 そこのところは全く分からないまま。 カレンは今までの小説で8人殺してきたと言っていたけれど、 その8人も、もしかしたら実在していたのかも…? なんて考えたら、それはX-ファイルぽくなっちゃうか(笑)。 私たちの人生も、神様だかなんだか分からないけれど、 誰かが創作した物語なのかもしれない。 そのストーリーを、私たちは主人公として、 なぞっているだけなのかもしれない。 だとしたら何を選ぶかも、最初から決められているのかもしれない。 だったら何を選んだとしても、間違いはないのかもしれない。。。 なんて、コメディ映画なのに真面目に考えてしまった、映画でした。 【参考】 主人公は僕だった オフィシャルサイト
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