*モナミ* SMAP・映画・本
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『カラー・パープル』 1909年。 アメリカ南部ジョージアの小さな町で、少女のセリーが出産する。 が、その子供たちの父親でもあり、セリーの父親でもある男に、 すぐに取り上げられ、売られてしまう。 その後、ミスター(ダニー・グローヴァー)と呼ばれる横暴な男に、 無理矢理嫁がされたセリー(ウーピー・ゴールドバーグ)には、 召使い並みの扱いを受ける辛い日々が待っていた。 心の支えだった妹のネッティも消息を断ち、 セリーの苦悩と苦労は深まるばかり。 そんなある日、ブルース歌手のジャグ(マーガレット・エイヴリー)が、 ミスターの家を訪れ、セリーが彼女を世話することに。 ジャグを通じて人の愛に初めて触れたセリーは、 ようやく明るい未来を予感する。 黒人女は家畜のように、いや、家畜以下に扱われていた時代。 父親や夫は、娘や妻を、力で従わせ。 父親が、母親や娘をそう扱ってきたのを見てきた子供たちは、 男の子は間違いなく父親のように暴力を振るうようになるし、 女の子は夫に殴られても、それに疑問を抱くこともない子になる。 暴力の連鎖は止まらない。 現にセリーも、嫁が生意気だとぼやく義息子に「殴ればいい」と、 まるでそれが当然のことであるかのように言う。 あんなに酷い扱いを受けて、逃げ出せばいいのに、と思うけれども、 逃げられっこない、もし逃げられたとしても、どこへ行っても同じだと、 諦めきっているセリー。 親からも愛されず、夫も愛情のかけらすらなく、 たった一人の妹からも引き裂かれたセリーに、 一体何の希望を持って生きろと言えるのか。 同じ黒人だけれども、シンガーとして輝いているジャグにも、 セリーと同じような過去があったのかもしれない。 そこから必死で逃げ出してきたのかもしれない。 だからこそ、虐げられ続けて笑顔さえ忘れてしまったセリーを、 助け出したいと思ったのかもしれない。 多分、白人に虐げられ続けてきたその鬱憤を、自分より弱い者に、 暴力を振るうことによってしか晴らせない男たちの弱さ。 希望を持つことなんてとっくに諦めた、 いや「希望」なんてものは知らなかったかもしれないセリーたち女の、 暴力から離れ、自分で生きていこうとするその再生力というか、 人間の立ち上がる強さをもまざまざと見せ付けられた、映画でした。 『カラー・パープル』 著:アリス・ウォーカー
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