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January 5, 2010
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カテゴリ:おもいおもい

 

その記憶は胸に色濃く、鮮やかな赤

ほの暗い闇に淡いピンク

それから…

 

ふとした瞬きに襲ってくる記憶。

たくさんの色の洪水…

感情の濁流

 

私が手放したものが何であったか。

 

 

例えばあの船から見た、

東京の真上に広がった 嘘みたいな夕焼け。

 

例えばまだほの暗い朝の 桜の薄墨の下

詰め込んだ荷物の重みで、

ゴロゴロと手に伝わる期待と不安。

 

それらすべては過ぎ去ったものとして

愛しい想い出として、目の前をふわりと通過していく。

 

 

そうして 私が今、手にしているのは

小さくて柔らかな、愛しい肌色。

 

桜貝のような小さな爪がついた指の

想像以上に強いちから。

生きようとするちから。

 





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最終更新日  January 6, 2010 03:18:21 AM
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