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2007.05.16
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テーマ:お勧めの本(7263)
カテゴリ:
昨日は大変でした。

NTT東日本のネット回線障害のため、夕方から深夜にかけて、
イキナリ職場のネットも全て使えなくなってしまいました。
ネットで発注してたデータは消えるはお客様の問い合わせには四苦八苦するわで
も~大変でした。久しぶりに本の目録使って調べましたぜ。
ま、昔はそれでやってたので私はイイんですが、PC検索しか知らない若い子は
お手上げだったことでしょう。本当にネット使えないと困ります。
NTTさん、再発防止、よ・ろ・し・く!

あ、ちなみに出版社ごとに作成されてる本の目録って基本的に無料ですので、
欲しい方は店員に言えば貰えると思います。
(コミック・文庫・単行本などに分かれてることが多いです)
本探しに結構使えますよ・・・

で、本題。
先日、ネット出来ないときに読んでた本です。

『大仏破壊』 高木徹著


文春文庫の最近の新刊です。思わず衝動買い。
副題に『ビンラディン、9.11へのプレリュード』とあるように、
2001年の同時多発テロの約半年前に起きた、タリバンによるアフガニスタンの
バーミヤン遺跡の大仏破壊事件の真相に迫ったノンフィクションです。

『ビンラディン』だの『タリバン』だのと何を今さら・・・という感じもしましたが、
時間が経過してるからこそ分かる真実もあるのではないかという期待と、
そもそも当時WTCビル爆破の方に目が行ってしまい、大仏爆破については良く
知らなかったということも手伝って、一気読みでした。

で、当時のアフガニスタンを支配していたタリバン。
本書を読んで良く分りました。私はタリバンって過激なイスラム原理主義者たちで、
『悪』というイメージしかありませんでしたが、読み進めていくうちに見方が変わりました。

ソ連に侵攻された後のアフガニスタン。
各地でソ連軍と戦い勝利したムジャヒディン(聖戦士)たちは、
今度は仲間割れ。このためほぼ無政府状態になっていきます。
そこに颯爽と現れたのが、リーダーのオマルを中心としたわずか十数人の青年団、
『タリバン』でした。
古都カンダハル(日本で云えば京都にあたる)でイスラム神学校の管理人をしていた
オマルは、暴行や略奪、レイプなどあらゆる非人道的なことが行われている惨状を憂い、
民衆のために立ち上がったのでした。
このため、『神学生』を意味する『タリバン』と呼ばれるようになります。

民衆は治安の改善を見、こぞってタリバンに参加していきます。(当然ですよね)
わずか数カ月で2万人にまで膨れ上がったということには、
いかに民衆の絶大な支持があったかが分かります。

しかし、政権を握った後に転落していきます。
それはビンラディンという寄生虫に侵されていったからです。
巧みに政権内部に付け入るビンラディン。
最後にはオマルすら逆らえなくなっていってしまうとは・・・
結果はご存じの通り、その後同時多発テロが起こり、
アメリカ軍による攻撃でタリバンは崩壊。
未だにオマルもビンラディンも所在不明とのことです。

で、肝心の大仏破壊についてですが、イスラム世界では偶像崇拝を禁じているものの、
これまで大仏は守られてきたのでした。
意外だったのは、タリバンでは破壊するつもりはなかったということ。
むしろ、一部の高官らの手により大小様々の仏教遺産とともに保護の方向で動いていた
ということです。それなのに、この貴重な人類共有の文化遺産を破壊してしまったのには、
ビンラディンの入れ知恵があったからでした・・・

バーミヤン 大仏破壊.jpg

破壊されてしまった巨大仏は2体。
タリバンによる破壊声明が出された時、世界中が注目したといいます。
しかし、止めることが出来なかった。
歴史にIf(もしも)は禁物といいますが、もしもこの時止めることが出来たなら、
半年後、ニューヨークで巨大な2つの『アメリカの象徴』が破壊されることもなかった
のではないか。そうであれば、現在は随分違った世界になっていたのではないかと
思わずにはいられませんでした。

今ではもはや風化しつつある大仏爆破事件を改めて掘り起こしてくれた著者の
取材力は凄いと思いました。イスラム世界と欧米社会のどちらにも属さない日本は、
問題を解決する上で重要な役割を果たせるのではないか? という著者の指摘には
全くその通りだと思いました。読み応えのある好著です。

バーミヤン遺跡についてはこちら
爆破以前の画像が見れます





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Last updated  2007.05.16 16:36:39
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