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テーマ:お勧めの本(7219)
カテゴリ:本
2003年に発売された新書です。
『日本人のしきたり』 飯倉晴武著 発売から数年。今頃になってまた売れ出しているという珍しい新書です。 ウチでも仕掛けたら一気に売れ始めました。 内容は、タイトルそのまんま、日本の『しきたり』について書かれた本です。 この前部下の出産の時、改めて気になって購入してました(笑) でも、本書はいわゆる『マナー本』とは多少趣が異なるので、 出産祝いにはどうしろとか、金額はいくらが良い、などということは書いてありません。 あくまで、日本人の長い歴史から生まれ出た年中行事やしきたりについて、 その由来を解説するという形で紹介している本なのでした。 正月行事、年中行事、結婚、懐妊・出産、祝い事、贈答、手紙、葬式、縁起、 ことわざ・・・などなど、大きく分けて以上のようになっており、 さらにそれぞれ細分化されて書かれています。 例えば、第四章『懐妊・出産のしきたり』ですと、帯祝い、へその緒、お七夜、 赤飯、お宮参り、お食い初め、初誕生祝い、という具合に区分されます。 それぞれの項目は1ページない程度の分量ですので、 その由来が簡潔にまとめられています。 で、パラパラっと読んでて(最近ナナメ読みが多い 笑)愕然としました。 わりかしこ~いうの知らないぞと(涙) ウチは今でも両親共に健在なので、何かあった際には聞けば大抵こういうことを 知っています。ところが、私自身が良く知らにゃい・・・ 『へその緒』なんて今でもウチのタンスの奥にとってあると思うのですが (桐の小箱に入ってます)、その意味はほとんど知りませんでした。 本書によると、なんでも昔から桐の箱に入れて表に子どもの姓名・年月日・両親名 を書いて神棚へお供えしたらしいです。 んでもって、子どもが成人するまでは守り神として大切に保存し、大人になったら 男なら戦争などで出かける時、女ならばお嫁に行く時に本人に手渡したそうで。 また、子どもが大病を患った時にはこれを煎じて飲ませると一命を取りとめると 考えられていたということで。 いやはや。大きな病気に罹ったことがないので煎じて飲む機会はありませなんだが、 親がいなくなってしまったら、その意義まで失うところでした。 母と子を繋いだ大切な絆だということは理解してましたが、 なんだか一層ありがたみが増した気がしました。 ま、脱線しましたが、とにかくこんな調子で日本に昔から伝わる伝統的なしきたりに ついて、簡潔にまとめられた新書なのであります。まあ、サクサク読める感じなので、 重厚長大なものをお求めの方にはちょっと物足りないかも知れませんね。 私のような『しきたり初心者』向けの本なのでありました。 蛇足・・・ 先日ブログ仲間の皆様から出産祝いについて様々なご提案を頂きました。 ありがとうございました。で、赤ちゃん服や紙オムツなぞを贈ろうかなと 思ったのですが、パパに聞いたところ、奥さんは出産前にそれらのものを 全て自分で縫って用意していたとのこと。 たまげましたねえ。今時殊勝な。なので、モノはいらんと。 結局ユキチさんが印刷された紙を贈ることにしました(笑) あ、新書フェチとして、何気に惹かれたタイトルの新書も一応載せておきます(笑) 『他人を見下す若者たち』 『99.9%は仮説』 『その死に方は、迷惑です』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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