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カテゴリ:本屋さんのひとりごと
ある日の本屋の風景から。
私 最近ケータイ小説の売れ行きはどう? 担当者 携帯小説は一時期ほどは売れていませんねえ。 私 ええっっ!? 『君空』も『恋空』も売れていないの?? ![]() ![]() ![]() 担当者 ああ、それは良く売れています。 私 フハッ、それならケータイ小説は売れているんじゃないの。 担当者 (新書を指さして)いやいや、ここにある携帯小説はあまり売れなくなりました。 私 ?? 私 何の話をしてるの? 担当者 何の話をしているんですか?? 私 だ~か~ら~ ケータイ小説だよっ。 担当者 携帯小説ですよね。 なんか疲れました(笑) んで、よ~く突き詰めて話してみると、担当者の勘違いだということが分かりました。 『ケータイ小説』と『携帯小説』。 私はケータイ電話のサイトから生まれた小説を『ケータイ小説』と呼んでいましたが、 経験の浅い彼は、新書を『携帯小説』と呼ぶものと思っていたらしい。 確かに携帯サイズなのには違いありませんが。でも、小説ちゃうやん(笑) 新書サイズの小説は『ノベルス』でしょ!! まあ、今では『ケータイ』といえば『ケータイ電話』のことですからねえ。 そんなの私が子どもの頃にはなかったですよ。 改めて日本語の難しさを再確認いたしました。トホホ。 そもそも新書とは・・・また広辞苑先生にご登場頂きましょう(笑) 【新書】 1.新しく著述・編集された書物。また、新刊の書物。 2.出版物の形式の一。B6判よりもやや小型で、比較的軽い読物を収めた叢書。 普段そこまで考えて扱っていなかったので、 そう言われると何だか却って難しくなってしまったぞう(笑) まあ、ウチだと2の解釈ですね。 いわゆる新書サイズ(文芸書と文庫の間の大きさ)の本で、ノベルス(小説)ではなく、 時事や雑学を扱った教養的な内容のものをそう呼んでいます。 判型は同じでもノベルスとは区別して『教養新書』と呼ばれたりしますし。 その時々の社会的関心事を読みやすい形で提供しているのが『新書』だろうと 思っていました。でも、広辞苑によるとフツーの新刊本も『新書』なんすね。 なんだか混乱してきた(笑) ま、ウチでの分け方の例を挙げると、『ノベルス』に該当するのがこんな感じ。 講談社ノベルス ノンノベル(祥伝社) トクマノベルス(徳間書店) カッパノベルズ(光文社) カドカワノベルズ BLものももちろんこちらになります。 おおっと!? ここで早くも問題発生!! 『ノベルス』と『ノベルズ』とどっちが正しいのか?? また眠れなくなってしまいます(笑) ちなみに広辞苑先生には記述がありませんでした。 なので、ここはスルーということで。(つ~か、統一しようよ) 一方の『新書』はというとこんな感じで。 岩波新書 中公新書 講談社新書 新潮新書 文春新書 ちくま新書 明朝体が似合うお方がたがズラリ。 本屋さんルールでは、とりあえずそういう分け方をしているということでご勘弁を。 でも、そこら辺について詳しく知っている方がいらしたら、ぜひ教えて下さい(笑) なので、『新書』を『携帯小説』とは呼んでいませんから。 ・・・最近店はとても忙しくなってきています。既に年末商戦に突入した感じ。 クリスマス用のラッピングも目立ちますね。 カレンダーを見れば、今年も残すところあと一枚。 本当に早いっすねえ。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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