インゲボルグの笑顔
こんにちは 久し振りに 雨 が降っています皆様の所ではどうでしょうか 昨日 晴れ渡った朝の庭で こんな子の写真を撮りましたこの子は私のインゲボルグです100年ほどを生きてきた 永遠のお嬢様です この子を一目見て その明るい表情と 話しかけてきそうな口元にとても惹かれました100年経って 尚 新鮮で瑞々しいお人形到着を どんなに待ったことでしょう私にとっては 初めての本格的なアンティークのお人形でした でも やってきた子は 笑ってはいませんでした上の写真は 2003年の秋 箱の蓋を開けて そっと廊下に出して 初めてこの子を撮った写真ですおびえたような固いその表情に 私は戸惑いました怒っているようにさえ見えてきますあんなに穏やかに微笑んでいたのに この子は本当にあの子なのかしら・・・かなりガッカリして 箱に戻そうとした時でしたん 何か変靴下を脱がせようと思って こんな状態であることを発見しましたなんと かわいいアンヨが 足首でポッキリと折れていたのです辺りに おがくずのような詰め物が飛び散りました 私は絶句しました何と云うこと・・・・・・ お譲り下さった方は保険をかけてお送り下さっていました返品すると 運送会社がお人形を引き取って 保険会社から購入額が返るそうですでも その後 この子はどうなるのでしょう廃棄処分。。。その言葉が頭の中をぐるぐる駆け巡りました 私は この子に出会う直前に 有名なビスク作家さんのHPに巡り合っていましたそこには「 お人形の修理コーナー 」があって まさかお世話になるとは夢にも思わず でも 虫の知らせかそのコーナーをお気に入りに入れていましたわたしは 意を決してその先生にメールしました そして半年ほど後 この子は無事健康な足を取り戻してわたしの元に帰ってきましたほらね 傷の内側には新しい皮が張られているそうです帰宅後 この子を インゲボルグと名付けましたインゲボルグは晴れ晴れとした 健康そうな笑顔を取り戻していました ね ちゃんとタッチできるでしょママがウィッグ替えてくれたのよ似合ってるかどうか ちょっと心配しているのお洋服も たまには交換してくれたら もっと嬉しいのになぁ~ 時々 驚くほど表情の変化するお人形がいますインゲボルグも わたしにとって そんなお人形の一人です来てすぐに撮った写真を見ると 痛かったのね 痛くて泣いていたのね と 今もかわいそうで胸が詰まってきますインゲボルグがいつまでも この笑顔を失わないでこの先の100年を行き抜いてくれることを 願ってやみません