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カテゴリ:F1
ニュルブルクリンクで開催されたF1ヨーロッパGPで、スーパーアグリF1チームの井出有治はレースを走ることはできなかった。
直前にFIAから行われた「勧告」をうけ、チームはフランク・モンタニーをレースに出走させることを決定。井出はシートを失ってしまった。 今回の勧告は、サンマリノGPでのアクシデントを直接の要因としているようにも思われるが、井出有治のF1ドライバーとしての資質に疑問符を付けられたが為ともいわれる。 他のドライバーからも、井出は「ユニークなライン」をとっていたとされ、ライコネンは「モナコで目の前でスピンされる危険からFIAによって救われた」というコメントを残している。 ただし、日本のファンから見ると、その勧告は突然であり、一度のアクシデントでの処分としては重大な結論のように思われる。 鈴木亜久里代表は、チームの方針として日本人ドライバーの起用を重視し、FIAと話し合いを持つ意向のようだが、これに対して、FIAは井出に対するスーパーライセンスの剥奪という処分まで視野に入れていると一部では報道されている。 前にも書いたことがあるが、井出有治はマシンに乗ってすぐに速さを見せる、ナチュラルなドライバーではないと思う。走り込んでデータを集め、その中でタイムをけずっていくタイプのドライバーだろう。そういうドライバーが、テストもままならないチームから参戦することになったのが、大きな要因かも知れない。また、これほど徹底的にレストを行うことができず、レースでしたマシンに乗ることができないという事態も、井出にとっては想定を大きく外れた事態だったともいえる。 今回の井出に対する勧告は、FIAのF1パーマネント・ビュローという組織の決定らしい。そのメンバーは、バーニー・エクレストン、ジャン・トッド、フランク・ウイリアムズらも名を連ねている。つまり、F1界の主要人物から危険のレッテルをはられてしまったことになる。 また、もしライセンス剥奪という処分が下されるのなら、井出を送り出した日本のレース界、特にフォーミュラ・ニッポンとJAFはFIAに対してその理由を問いただすべきではないだろうか? ただし、今回のレースで井出の代役としてレースを走ったモンタニーは、そのドライバーとしての資質を見せつける機会を得た。これまでのレースで井出と佐藤琢磨とのタイム差は大きなものがあったが、モンタニーは慣れていないマシンで3回目のフリー走行では琢磨のタイムさえ上回っている。ルノーのテストドライバーとしての経験は豊富とはいえ、ルノーのマシンとスーパーアグリのマシンとは似て非なるものだろう。 子供の頃からのF1への夢を叶えるため、日本でのトップドライバーの地位を捨ててF1に挑戦した井出有治。しかしF1は予想以上に厳しく、高い壁だったのかも知れない。しかし、だからこそ挑戦しがいのある最高の舞台なのだと思う。 モータスポーツBlogランキング・ポチッと応援お願いします・ 井出有治にも真っ白に燃え尽きるまで走らせてやりたい・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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