10月9日(木)
私の体調も何とか回復し、今日は予定通りロマンチック街道の南の終点にある
ノイシュバンシュタイン城、通称白鳥城とホーエンシュバンガウ城を
見に行きます。
ミュンヘンからフッセンまでは直通のローカル線で1時間位です。
そこからバスに乗り換えてホーエンシュバンガウに向かいます。
利用者が多いとみえてバスは2台用意されていました。
途中の道路は銀杏の黄色があざやかでした。
いろいろなルートが案内板に掲示されていましたが、
最初にシュバンガウ城を見学することにしました。
このコースはいきなり山道に入るもので、ちょっとしたハイキング気分です。
少し汗ばみましたが、母も何とか登ることができました。
見学は、ドイツ語と英語の案内があり、英語組みは人数がそろうまで
10分ほど入場を待たされました。
建物は外壁が黄色でこじんまりしており、城というよりは三階建の洋館
という趣でした。
紅葉が美しく窓からは白鳥城が望めました。
次に白鳥城に向かいました。
この城への道も何通りかありますが、距離が長いものの傾斜が最も小さい
ルートを行くことにしました。
舗装してあるのでだいぶ楽ですが、観光客を乗せた馬車(何故か日本人の乗客が
多かったです。)が通るので所々馬の落とし物があり閉口しました。
途中2度ほど休憩して城にたどり着きました。
ここでも言語別の案内で、日本語もありましたが、なかなか人数が
そろいそうもないので、手っ取り早くドイツ語の案内のグループに入って
見学と説明を聞きました。
城内に入った印象はまず新しいということです。
内部もほとんど使っていないせいもあり汚れていませんでした。
その分威厳に欠け、軽い感じがしました。
20人くらいでまわるのですが、ドイツ語の説明は理解できず、
列につかず離れずして勝手に見てまわりました。
城を出たのが2時近くです。
今度は下り坂でしたので時間も半分くらいで、楽でした。
ふもとにあるホテルのレストランのテラス席で昼食をとりました。
私はビールとソーセージ、母はお茶とサーモングリルです。
適度の運動でビールがとてもおいしく感じられ、またサーモンもとてもおいしく、
いま訪れたノイシュバンシュタイン城を見ながらの
気分の良いランチタイムでした。
*お代はふたりで4000円といったところです。
それにしても、テラスの椅子にすわって見ていると、
次から次へとバスが来て観光客がやってきます。
白鳥城はルードリッヒ2世の壮大な無駄というのが歴史の評価でしょうが、
私には彼がバイエルンに残した偉大な観光資源のように思えました。
白鳥城以外にリンダーホフ城もありましたが、それは別な機会に譲りました。
観光客のなかには日本人もいて、その中でも派手な豹柄の服を着た人や
シャネルのプリント柄のシャツを着た太目のご婦人が目をひきました。
食事の後、土産物屋を覗きましたがこれといったものはなく、
バスと電車を乗り継いでミュンヘンに戻りました。
昼食が遅かったのと昨日今日と洋食が続いたので、夕食は中華料理です。
JALのガイドブックに出ているペキンエンテを訪れると、
予想していたよりは立派な店構えで入るのを一瞬戸惑いました。
しかし、店内は子供連れもいて意外と庶民的な雰囲気でした。
支払いはスープと麺を食べて48.5マルクでした。
食後ホテルに戻り、荷物をとって駅に向かいました。
駅で水や飲み物を仕入れて、午後9時発のパリ行きに乗り込みました。
1等寝台は予想したより狭く豪華さに欠けていて、
正直言ってやや気落ちしました。
(オリエント急行はやはり特別であることを実感。)
私が上段で、母が下段です。
やや暑かったですが、疲れもあって眠りにつきました。
電車の振動と走行音で、今夜はお互いいびきに悩まされず眠れそうです。
*ホテルの部屋に置いてあったものです。