第二次大戦この数字
「The Bomb ( Nuclear Weapons in their Historical, Strategic and Ethical Context )」Beatrice Heuser著という、たかだかA5版236ページ・2000年発行ながら何と定価￡45（一万円だよっ）もする本を長男の「どこのバカが本に45ポンドも出すんだよっ？」（母親と、そっくりの言い回しだわ....ToT）という怒り発言に同意しながら借りて来ました。（地方税払ってる甲斐があったぁ...）でも図書館の本だから線を引きながら読めません(泣)。ともかく、その本で、こんな表を見つけました。「Total deaths during World War II（第二次世界大戦死亡者総数）」死者の多い順に並べると、下記の通りになります。尚、カッコ内は一般市民（ civilians ）です。ソ連........20,600,000 （ 7,000,000 ）ドイツ.......5,250,000 （ 500,000 ）中国...........4,300,000ポーランド.....4,520,000 （ 4,200,000 ）（ソ連領）.....1,500,000 （ 1,500,000 ）日本...........1,800,000 （ 600,000 ）フィリピン..1,000,000 フランス.......563,000 （ 350,000 ）英国.............386,000 （.....62,000 ）イタリア.......330,000 （ 内訳無し ）アメリカ.......259,000ホロコースト犠牲者推定...4,200,000～5,700,000あくまでも大まかな数字ですが（もっと詳細にわたる数字がありそう...）あらためて、こう、列記してみると意外な部分、やっぱりな..という部分、合わせて衝撃的に感じました。意外だったのは、ダントツのソ連....市民内訳の中にはスターリンの粛清による犠牲者もレニングラード攻防戦の犠牲者も含まれているんですが.....多い。兵士も一千万以上亡くなっている....日本軍と、桁違い.....。ドイツも、軍人の犠牲者だけで5百万近く（英国軍と桁違い...）そして、おそらく、空襲で50万の一般市民...一般市民犠牲者数で見るとソ連ポーランド中国...そしてフィリピン...そして日本ドイツフランス....英国も空襲を受けましたが一般市民犠牲者は、日本・ドイツと桁違い。隣国フランスと比べても1/5以下。アメリカは一般市民犠牲者はどのくらいの数だったんでしょう.....「本土」が襲撃を受けなかったせいか、この表には市民内訳が載っていませんが、戦地になった所にも一般米国市民もいたはず。でも、大まかな総数に載せるに足らないほど少なかったって事なんでしょう....。（だから、どうって事じゃないですが～～^^:）ちなみに、中国の犠牲者数に関しては「南京大虐殺の犠牲者は12,000～300,000と推定されている」と注釈付きでしたがどの数字を入れているかは明記されていませんでした。また同書に載っていた連合軍がドイツ空爆に使った爆弾の総量は1940年.....14,600t1941年.....34,500t1942年.....53,755t1943年....226,500t1944年..1,188,580t1945年....477,000tドイツが英国に落とした爆弾の総量は1940年.....36,000t1941年.....21,860t1942年......3,260t1943年......2,298t1944年......9,151t1945年........761t一方3月10日の東京大空襲で落とされた焼夷弾は1,783t広島原爆は14,000,000t長崎原爆は21,000,000t空襲の間、地下鉄駅に避難できたロンドン。（煉瓦造りの家が破壊された後には駅で寝泊まりした市民も多くいました。）対して総量1,783tの焼夷弾で火の海と化した木造建築の連なる東京下町.....。数字には莫大な説得力がありますがその数字の説得力を悪利用する危険性も少なくありません。同時に、もちろん、数字の多寡で全てを語るわけにもいきません。それを考慮した上でも数字が訴えかけてくる力にあらためて衝撃を受けた次第です...
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