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昨日の話しですが、東京湾を横断する高速道路「東京湾アクアライン」で、昨年8月からETC利用者に限って行っている料金値下げの効果について、千葉県が昨年末までの中間集計がまとまりましたが、私が懸念していた通り、地域経済の浮揚には必ずしも繋がっていないことがわかりました。
それによりますと、値下げを開始した8月からの通行量は、前年比で約30パーセントの増加となっていますので、通行量自体についてはある程度効果があったと見えます。 しかし、肝心の観光地、特に南房総への観光客は8月は前年比10パーセントの増加に止まり、10月以降は前年比20パーセントの減少で推移しています。 これを見る限り、高速道路の「値下げ」が必ずしも地域経済の浮揚に繋がっていないことがよくお分かりいただけると思いますよ。 元々南房総の観光地は夏場と冬場(特に正月前後)需要のピークを迎えるので、値下げしたからといっても経済効果は一時的に終わってしまうこと、ホントに地域経済の浮揚をしたければ、需要が落ち込み易いそれ以外の季節の需要を掘り起こししなければいけないのです。 一昨年秋からの金融危機による恐慌により、人々に出かける余裕さえなくなってきているのでしょうか? そんなことはありません。観光庁の調査でも、日本全体で日帰りを含めた観光客はほぼ横ばいで推移しているのです。 つまり、観光客を呼び起こす努力をしているところとそうでないところがはっきりしてきた、ということです。 また、東京湾アクアラインには、高速バスも走っていますが、そちらの利用客は伸び悩んでいます。ましてや、鉄道の利用客はアクアライン開通後減少傾向です。 つまり、アクアラインの利用客はクルマに乗って「海ほたる」で休憩し、そのまま帰ってしまうパターンが大多数ではないでしょうか? 現在、高速道路の「無料化」が検討されていますが、「値下げ」でも必ずしも地域経済に恩恵を与えていないのですから、無料化でかえって地域経済に悪影響を及ぼし兼ねないかもしれません。 むしろ、地球温暖化防止の観点から見れば、高速道路は逆に「値上げ」するべきではないでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.01.07 13:02:28
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