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カテゴリ:アンダラ・グリッド
もうすぐ夏至が近づいてきましたね。体調もほぼ回復し、お陰様で元気です。今朝ニューヨークに入港したので更新のチャンスかと思って:) 先日、フランスのル・アーブル寄港時は、夜の出港までの限られた時間でできることは?と考えたら、最初に頭に浮かんだのがジャンヌ・ダルク。となればルーアンへと一人、列車で向かいました。ほんとは私に無料通訳兼添乗員役を期待するじいさま、ばあさまらも便乗を試みたんですけど、私、ジャンヌには一人で「出会い」たかったんですよね。ルーアンの駅を出て、ただとにかくセーヌ川の方向へ歩く、それしか知らずに街を歩きました。ルーアンは街そのものがどの一角をとってもとにかく素敵に「絵になる」ところで、たくさんの世界遺産が散在しています。ノートルダム大聖堂から鐘が鳴り響いてくる。小さな路地に入るところでジャンヌはどこ?と尋ねたら、その女性、なんと親切に私の手を引くようにして連れていってくれたんです。ありえない。身も知らぬフランス語しか話せない方なのに、あの女性の目、絶対にどこかで会ったことのある懐かしい目だったんですよね。不思議です。ジャンヌの聖堂も博物館も今回はどうでもよくて、とにかくジャンヌが火炙りの刑にあったその場所に行きたかったんです。そこにはジャンヌが1431年5月30日にここで磔刑に処されたと書かれた墓碑があり、シンプルなデザインの高い十字架がそびえ立っていて、多くの人達もそこを訪れていました。しばしジャンヌにご挨拶をする時間がもてたことに感謝です。 北欧、ノルウェーはベルゲンに寄港。ン十年前、私はここ北欧の果てから陸路でインドに向かったことを懐かしく思い出していました。当時はユーレイルパスでフロム鉄道に乗ったので、今回は街なかのフィッシュマーケットあたりを散策。でも観光客相手のぼったくりぶりが目立ったなぁ。ン十年前とは違い、売り子の多くが中国人であることにもびっくり。養殖サーモンの魚卵、イクラも何もかもを「キャビア」として高値で売っている。一店だけノルウェー人の店で味見させてくれるところがあったので3種類くらい試してみたら、彼らが「キャビア」と呼ぶイクラは北海道の人々が「ほっちゃれ」と呼ぶ産卵を終えた鮭、他の魚釣りの餌にしか使えない年老いた鮭の卵で、つるりん、プチプチしてなくて、硬い卵膜が口のなかに残ってしまい、実によろしくない。日本人だったら絶対に食べないシロモノ、でも普通は店頭では味見させてもらえないから、みんなはほっちゃれをキャビアだと思って高値でお土産に買っていき、帰宅後に開けてびっくりの筋書き。これ、いけないですよね。私、ウニは割ってもらって食してみたけど、超高価な割には実に情けなくてルーペが必要なくらいの微小サイズで少しも美味しくない!何、これ?って憤慨するレベル。こと海の幸に関しては日本人審査員の舌は誰よりも厳しいわけで、それでなくとも超物価高の北欧諸国のなかでも、このフィッシュマーケットのぼったくりぶりは正直、詐欺だと思いましたね。 さらに北上して北極圏に入っていくと、南極に限りなく近づいたときもそうだったように、船は大揺れとなって大変でした。船の脇腹をドッカーンと叩く音が頻発するので目が覚めてしまう。ドーン、ドッカーン、バッシーンと。それに底からドーンと突きあげるような、また前後にもグラグラと地震のように揺れ、船室はギシギシと軋む音をたてて、これが一晩じゅう続くのです。夏至も近くほぼ白夜だから、オーロラはもちろん見えないし、アイマスクしていても、このドッカーンで眠れないから同じか・・・完全な白夜だった南極大陸での日々を思い出していました。日は沈まずに、上空を左右に動くだけだったな、なんて。 ソグネフィヨルド、ノールフィヨルドの船での遊覧、万年雪を山頂にいだく氷河の山並みと絶景はとても素晴らしかったです。ここにもご奉納をさせていただきました。気がつけば完全アーチの濃い虹が出て、誰もがWOW!と寒いデッキに出てくるのですが、あらためて驚いたのは若者らのチープな言葉!若者は皆な、その絶景を口を揃えて「ヤバい」「ヤバくね?」という貧弱な形容詞でしか表現できないのです!これって、ほんとにどーしたらいい!?!?これこそ相当「ヤバくね?」 アイスランドはレイキャビクに着岸。私はブルーラグーンに行く予定にしていたのに、前日にまた火山が噴火してこの温泉に向かう道路が溶岩で通行止めで行けなくなってしまった!アイスランドは火(火山)と水(氷河)の国。大自然を満喫するしかないと決めて、急遽、女性3人とタクシーを借り切って「ゴールデンサークル」ツアーをすることにしました。スーダン人の運転手も、こんなに快晴に恵まれたのはとっても珍しいと!ガイザー(間欠泉)も大きな滝も、そして地球の割れ目を歩く体験も、相手が大自然の旅は実に素晴らしかったです。ブルーラグーンは天然温泉でなく地熱発電の副産物だし、温泉なら日本が一番なので行けなくてもOK。あの独特の美しい碧い海の色は各地で十分に見せていただけました。何しろアイスランドは世界一物価が高い国で、何も買えない。特に円が情けないことになっている昨今にあってはなおさらです。 それから船は北極海をぐるりと回り込んで、今度は北大西洋に入り、北米大陸沖を南下していきます。カナダ、ノヴァスコーシャ沖に沈む太陽を寒い甲板から眺めていたら、大きな太陽が水平線とキスするその瞬間!ほんの一瞬、グリーンの閃光フラッシュを見せてくれた。これ!これが噂のグリーンフラッシュかーと、大感激でした!突然で写真を撮ることはできなかったけど。 ナマステ~! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年07月07日 14時51分25秒
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