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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:JAZZ
心の奥に何が棲む? 時々、のぞいてみたくなる。 天使?悪魔? 自分の心に棲むもの、、それは隠しようもない自分自身。。 時々、目の前の人の心の奥ものぞいてみたくなる。 でも、それは、、我々のような凡人にとっては、永遠の御法度でございます。。 Vijay Iyerは、インド系のアメリカ人だそうです。ご両親がインドから移住してきたそうな。 日本盤のタイトルがデビューとあって、混乱しやすいのですが、既に10枚以上の作品をだしてきたその手の方々には知られてるピアニストのようです。 ヴィジェイ・アイヤーと読むらしいのですが、恥ずかしながらわたしは初体験です。 随分前から、御用達レーベルACTで、そのお名前は拝見しておったのですが、、、。 この度、わたしのフェヴァリットなドラマーのお一人であられる西尾さまが呟いてたので「あれれ、、何処かでみたことある名前だぞ。。」って、ことで興味を持って、お取り寄せになった次第です。はい。 オリジナル曲が6曲、カヴァー曲、スタンダード、ミュージシャン曲等6曲で、全12曲。(トラックは11) まずは、何処かで聴いたことがあるなぁ。。と、マイケルジャクソンでお馴染みのHuman Nature。たぶん、誰もが最初に感じることは力強さ、そして、ピアノが思いっきり鳴っていること。耳障りのいいメロディなのに抒情というより硬派で信念のようなものを感じ潔い。 彼が尊敬するピアニストの1人、モンクのEpistrophy。二次元の楽譜に記された三次元の音符の羅列は、捻れて四次元的なモンクの世界へ。かなりドラマチックなDarn That Dream。最後の余韻がとても心に響く。 やはり、尊敬してるピアニスト、エリントンの作品でBlack & Tan Fantasy。ストライドの伝統的な響きを全面に押し出して。ここまでは、かなり個性的といえど、まぁ、導入部分といっても良いかも。 オリジナルが5曲続く。一転、フリーなスタイルで不安をかき立てるPreludeと突然の調和Heartpieceは、短いけれどかなり印象的。続く、Autoscopyも左手の低音部分が漆黒の闇を掻き分けるように進む。次第に自己の奥深く進む感じの展開で気がつくと芯の世界に身を置く感じ。静かにはじまるPatterns深海にわきでる地下水みたいだなぁ、、って、思っていると、モールス信号みたいなデジタルな響きが続く。とても不思議なメロディを持つDesiring。太古の海で揺れる水中植物みたい。。 5,6,7,8と続く一連の流れは、決して聴きやすいものではないけど、まさに彼そのものの匂いがして惹きつけられる強さがあります。叙情的なものは希薄で、クラシック的な確実さ、理系的な追求心の果てと、自己のルーツ混沌と混じり合い無機質な音の中に生きてる強かさのようなものと、ぽきんと折れてしまう弱さも感じるかなぁ。。 スティーブコールマンのGamesを淡々と熱演し、敬愛するであろうエリントンのFleurette Africaineは先ほどの栗と茶の幻想とはうって変わって真っ向から見据えた感じのきりっとした演奏に。 終演はアイヤーのオリジナルでOne For Blount。最後までたたみ掛けるように何かを問いただす感じ。 決して、難解でもこわくもないのですが、日常生活とは融合しない音楽です。 抒情とか、耽美的世界とか、、そういうものではないので、お買い上げしたいと思う方は、安い輸入盤にするか、完璧なる試聴をおすすめ。短い試聴だと、クリックする気分が失せる気がするので、中途半端な試聴はおすすめいたしませんゎ。 他人の真摯な自己との対峙を目の前で突きつけられたとき、人は思わず自分のぬくぬくとした日常をちょっと外れて自己の内側に目を向けたくなるものです。 冬に向かって、ちょっと、真摯に音楽と向き合う感じ。 1.Human Nature 2.Epistrophy 3.Darn That Dream 4.Black & Tan Fantasy 5.Prelude: Heartpiece 6.Autoscopy 7.Patterns 8.Desiring 9.Games 10.Fleurette Africaine 11.One For Blount Vijay Iyer (p) ACTのHPには、レーベルからの情報やビデオ等が満載です。 このレーベルの押しの1人なのでしょうねぇ。 そう、、彼の音楽は子どもの頃遊んだ、スピログラフが浮かんでくるのはわたしだけではないと思うな。 今週は、、両親に親孝行の週で、、いろいろ、、ごめんさい。 両親に、、あと何度、、会えるんでしょう。。 って、考えると、、気が重くなります。 んじゃ、退散♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年10月30日 19時31分57秒
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