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消費税が問題の多い税制であることは、さまざまいわれている。野田首相は「もっとも簡単でもっとも公平な税制」といっているが、消費税税制が複雑極まる税制であり、逆累進性をはじめ戻し税制度などなど不公平極まる税制であることは自明であり、野田首相のいうことは詭弁である。
ところで消費税についてこのようなことがあると知った。消費税を増税すれば派遣労働者が増えるという説である。以下途中からであるが、引用する。 「会社が従業員に支払う給料は課税仕入ではない。人件費は企業の付加価値の一つで、サラリーマンは事業者ではないからである。つまり、企業からすると、従業員に給料をいくら支払っても消費税は減らない。これは法人税の場合と大きく異なり、法人税の場合は、益金から損金を控除した所得に課税され、損金の中には当然従業員給与も含まれるのである。 企業としては、人では必要だが、消費税が減らないのは困る。減らす方法はないかを当然考え、派遣労働を「活用」することになる。なぜなら、労働者の派遣を受ける会社とその会社に派遣されてくる労働者の間には原則として雇用関係がないので、派遣を受ける会社が支出する金銭は、労働者派遣法の適用のある労働者の派遣に係る対価(労働者派遣料)になり、給与ではなくなるからである。対価を支払った会社は仕入税額控除ができることになる。したがって、消費税率をひきあげるときは、労働法制の方で規制をしないと、派遣労働がさらに増える可能性があるのである。」(三木義一『日本の税金 審判 』岩波新書 第三章消費税より) 要するに正規労働者の給料は消費税の対象にはならないので消費税分の控除を受けられないが、派遣労働者を雇用すると労働者派遣料が消費税の対象となり仕入税額控除が受けられその分、コストの削減になるということである。派遣労働はたしかに増えるにちがいない。 このような指摘はいままで聞いたことも見たこともなかった。消費税は大企業や富裕層にとって何重にも得な制度ということだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/05/02 11:13:29 AM
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