ＭＡＳＡ　ラボ　---鸚鵡（ｵｳﾑ）の会議は白昼夢---　

感覚との付き合い方　---存在と感覚と証明--- 　その３（最終話）

今回は２つ目の図を解説します。図１において、『パイプの交差している部分の色は共に同じ』　なのですが、異なって見えます。図１（再掲）まずは、百聞は一見に如かず、です。該当部分を徐々に拡大してみます。図２交差部分は同じ色であることが確認できました。高倍率から逆に見るとあら不思議。黄色には見えなくなったりする…かも。----------この錯覚の原因は、明らかにスクリーンの仕業だとわかります。では何故同じ色に見えたのか、解説します。解説と見比べ易くするため、図１を再掲します。再掲図１左の黄色スクリーンに対して、パイプの中央部分だけが黒い色をしています。実は白や灰、黒といったモノクロ色は、赤や青や黄といった色の仲間ではありません。つまり、黄色いスクリーンの真ん中だけ色が抜けている事になり、均一性が大好きな脳にストレスを与えます。つまり、こういう図式になります。　　　黄　　　黄　　　黄　　　　穴　　　黄　　　黄　　　黄　　このストレスに対して脳はどうするかというと、勝手に穴の情報を修正し、穴をなくしてしまいます。　　　黄　　　黄　　　黄　　　嘘の黄　　　黄　　　黄　　　黄　しかし、パソコンが起動しているだけで電力を消費するように、視覚というのもそれだけでエネルギーがいる作業なのです。同じ色の刺激を受け続けると、それだけでストレスとなります。このストレスに対して脳はどうするかというと、勝手に視覚情報に別の情報を混ぜて、モノクロ色にして刺激を減らします。別の情報とは『補色』のことです。今回の黄色の補色は、青色なので、視覚情報に青を加えます。　　　黄＋青＝モノクロ　　　黄＋青＝モノクロ　　　黄＋青＝モノクロ　　嘘の黄　　　黄＋青＝モノクロ　　　黄＋青＝モノクロ　　　黄＋青＝モノクロ　しかし、嘘の黄色の部分はすでに情報修正がされているため、青のフィルターはかかりません。この状態で右の図を見ると、黄の部分が青に変わり以下のようになります。　　　　青＋青＝青　　　青＋青＝青　　　青＋青＝青　　モノクロ＋嘘の黄＝嘘の黄　　　青＋青＝青　　　青＋青＝青　　　青＋青＝青　偶然にも、補色と右のスクリーンの色が同じなので、スクリーン部分は青に見えます。しかし、中央の部分は情報修正がされているので、モノクロ色という弱い情報は修正され黄色に見えたままになるのです。そのため、右側の中心部分は黄色に見えるのです。これを『補色残像』と言います。右だけを見ていれば、この情報修正はやがて消えるのですが、左右の図を同時に見ている限り、この仕組みが循環し続けて、いつまでたっても右の中央部分は黄色に見えるのです。つまりは、翌日に右の図だけを見れば中央部分は黄色には見えなくなっているはずです。翌日でも黄色に見える場合は、１週間後に見れば黄色には見えないはずです。それでも見える方は・・・自分の専門外となるのでお手上げです。　　「解説を読んだ後に図を見たら、黄色に見えなくなった」という場合があるかもしれません。それは、『黄色ではないという情報』を脳が知ったためです。----------この錯覚は厳密に解説すると、講義４回分（＋レポート２回）くらいの分量になるので、一番重要な部分を簡単に解説したつもりです。理解しにくい or 理解できないところがあれば遠慮なく挙手してください。コメントの行数内で解説できれば、コメントで解説しなおします。色のマジック、楽しんでいただけたでしょうか。次回の予定（月曜）は　『バラのスライス』　です。（ 『○　△錯覚　□視覚』 おしまい）----------

感覚との付き合い方　---存在と感覚と証明--- 　その２

では、図の解説をします。図１のＡとＢのタイルの色は同じですが、違う色に見えるのは何故でしょうか。図１（再掲）まずは、百聞は一見に如かず、です。図を切り取って、重ねてみましょう。まず該当部分を２倍に拡大し、各タイルの色を切り取り、重ねて、境界線を取ってみます。図２　：　図１解説ＡとＢのタイルの部分が同じ色と言うことが分かりました。何故このようになるのか、解説します。解説と見比べ易くするため、図１を再掲します。再掲図１『Ａの右下のタイル』　（以下、右下タイル、と称する）　は、Ａと同じ色に見えますが、実は違います。右下タイルは途中で色が濃くなっているのがわかるでしょうか。影の部分で色が濃くなっており、それを演出するために円柱が存在しているのです。つまり、Ａの色は右下タイルの途中で濃くなり、Ｂのタイルに移動するとき色が元の濃さに戻っているのです。そのため、実際にはＡとＢでは色は変化していないのです。----------人間がこの図を見ると、この色の違いは見えていますが、人間の能力の高さゆえに、同じに見えないのです。この図を見たとき、チェック模様の規則性を脳が無意識に理解し、Ａと右下タイルの色は同じだと思いこみます。つまり　　　Ａのタイル　＝　右下タイルという１つ目の式を優秀な脳が勝手に立てます。また、右下タイルと、Ｂのタイルは境界線の存在で明らかに異なる色であるので、　　　右下タイル　≠　Ｂのタイルという２つ目の式を脳が立てます。すると、この２つの式をくっつけて、　　　Ａのタイル　＝　右下タイル　≠　Ｂのタイルよって、　　　Ａのタイル　≠　Ｂのタイルという式を脳が導き出します。（　≠　は同じではないと言う記号）そのため、ＡとＢのタイルは同じ色であるという視覚の情報が、この二つの式によって脳が書き換えてしまうのです。そのため、ＡとＢのタイルの色は異なって『見える』のです。これは、間違えている三段論法に、脳が陥っているためです。（間違えている三段論法の例）　『のび太』　は　『メガネ』　です。　『メガネ』　は　『顔の一部』　です。　よって、　『のび太』　は　『顔の一部』　です。----------人間は無意識下に様々な計算を行っており、それが間違った視覚が起きる原因となっています。それは視覚にとどまらず、人間の感覚全てに当てはまります。つまり科学的には、人間の体験した現象は、その現象が存在する証明にはならないのです。このことを理解しておかないと、オカルトで正しく遊ぶことはできません。（次回は２つ目の解説）----------

科学と人間と生態系　（その１）　---口直しはモウセンゴケをどうぞ---

コメントで思いの他反響があったため、科学と人間と生態系について話したいと思います。いつもとは違った内容なので、お口に合わなかったら最後に載せているモウセンゴケの写真だけ、ご覧ください。----------科学と人間と生態系の話をする前に、大事なことを２つ確認します。《１つめ》　　『人は信じたいものしか信じない』それは、真実かどうかとは関係がありません。思い込んでいる事柄自身が　『真実』　だと認識しています。それは当然で、それこそが認識というものだからです。《２つめ》　　『人は相手の立場になって考えることは不可能である』相手の立場になって考えたつもりでも、それを認識するシステムは自分自身である。つまり、相手の立場になったつもりでも、所詮は自分自身の思考形態で考えることになる。この２つを理解していない人間達が集まると、終わりのない議論が繰り広げられます。医療事故問題や自衛隊の必要性の論議など、数多くの議論に結論が出ないのは当然です。本人達はこのとこを理解しておらず、議論すべき思考形態ではないからです。（ちなみに私は物理屋なので、医療事故問題や自衛隊の必要性の論議に関してのコメントには　返信致しませんし、そのコメントを消去致します。　ご理解ください）話がそれましたが、まずはこの２つを正しく認識してもらわないと、以後の話は正しく理解できません。----------まずはこの命題です。　　科学には人間が入り込む余地はない。分かりやすい例として、数式があります。例えば、手元にあった書きやすい数式を書いてみます。　　ji (kr) （r→∞）＝ [ exp { i( kr - Lπ/2 )}－exp { -i ( kr - Lπ/2 )} ] / 2ikr一見しただけで人間的ではないと感じるはずです。数学や物理などは一見しただけで人間の思考の入り込む余地はないと分かりますが、生物の分野になると、人間は生物であるためか、思考を入れたがります。この　『思考を入れる』 ということが、問題となります。古来の科学は、今まで書いた内容を理解していませんでした。そして現代でも、科学に対する古来の間違った思考形態が続いています。その間違った思考形態というのは、例えば先日のタンポポの話を例にすると　　『引っかかるために綿毛にトゲが生えている』という文章です。実は、これは正確で科学的なものではありません。何が間違えているのかは、また長くなるので次回にします。しかし、この文章のほうが人間的であるため理解しやすいのです。-----------理解しがたいことですが、人間は自然の一部です。人間が自然を破壊しようが、自然を再生しようが、自然と言う世界から見たらなんの意味もありません。ただ、人間が一喜一憂しているだけの事です。・・・とは言えども、やはり自分はそうは思いたくはありません。生物（いきもの）は大好きなので、自然が破壊されると心が痛みます。そもそも生態系と言うこと自体、歴史の浅い人間が勝手に作ったものです。えらそうにふるまっている人間ですが、所詮は世界と言う小説に出てくる登場人物の一人です。繁栄しようが滅亡しようが、それはページ内でのことです。環境保護というのは人間が心地よいだけで、世界から見たら何のこともありません。小説の登場人物が、小説を書いている作家を理解できないように、人間も、世界を理解することは出来ません。（続く・・・かどうかは未定。科学と自分の一人二役の立場は、書いてみるとなかなか心痛むものでした）----------図１（再掲）　：　ナガバノモウセンゴケこの赤いランプの中身を見てみました。図２　：　モウセンゴケの粘球の先端（酢酸カーミン）なにやら、フィラメントのように維管束がとぐろを巻いています。う～む。　もう少し形の良いものを撮影をすればよかった。

好きで依存して生きているわけではない　---寄生虫のひとりごと---　及び５千円札

数か月に１度の頻度で、○○技術研究所に努めている親友と二人で『四季の会』 なる会議を開きます。実際は会議とは名ばかりで、食事をしながらくだらないおしゃべりをするというギリシャ哲学者のまねごとをするだけの会ですが。----------本日はその待ちに待った『四季の会』をしました。午前中は、目黒にある寄生虫博物館で大はしゃぎ。大雨にもかかわらず案外な混みようでした。昔使っていたという粗末な顕微鏡を見て、気持ちを新たにしました。あんなものでよくここまで精密な図が書けたものです。サッポロビールの本社の横で、昼間っから大ジョッキを飲む羽目に。ビールの注文の際にサイズを言わなかったら、大ジョッキで出てきました。寄生虫の話をしながら　　「あんなもの見た後でも、案外と平気で腹に入るもんやなぁ～」と言いながら、親友はソーセージを１０本も平らげる。横にいたウェイターが眉をひそめたので、　「過熱しているから、もしいても大丈夫だね」とフォローを入れたが、ウェイターの顔から判断すると、どうやら逆効果だった模様。その後は美術館を覗き、感嘆することしきり。そして、夕方から飯田橋にて四季の会が始まりました。 ----------研究費の話になると二人とも文句が噴出します。　　お金はさみしがり屋だから、集まっているところに集まる。とはよく言ったものです。自分はスカンピンでさみしい思いをしているのに、向こうからは来てくれません。図１　：　五千円札（樋口一葉）　裏図２　：　五千円札（樋口一葉）　裏：『ニ』の字図３　：　五千円札（樋口一葉）　裏：『ホ』の字図４　：　五千円札（樋口一葉）　裏：『ン』の字----------

たけくらべ　樋口一葉と　こんくらべ　---問題と解答のあいだ---

図１　：　五千円札（樋口一葉）　表：『ニ』の字図２　：　五千円札（樋口一葉）　表：『ホ』の字横向きだとは思いもせず苦戦。----------図３　：　五千円札（樋口一葉）　表：『ン』の字見事な隠し方に、あきれてしまいましたが、比較的早期に発見。----------図４　：　五千円札（樋口一葉）　表顕微鏡でお札を鑑識。気分は、科学捜査員です。----------小学生のとき、千円札（夏目漱石）の表面の左側四分の一だけ作ったことを思い出しました。一番苦労したのは、紙の色を同じ色に染めることでした。試行錯誤の結果、醤油を水で薄めて白紙を染めたものがベストだと判明。虫眼鏡で拡大しながら、カッターで細く削った色鉛筆で絵を描いて、一週間程度で作ったものです。結果的に、本物を横に置くと全然似ていなかったのですが、作ったお札だけ見せると、本物だと全員が思い込みました。　　『実物よりも実物らしく』トップページの標語にも、同じことが書いていますが、これはこの偽札作りの際に気が付いた事です。製作過程は爆笑確実なのですが、この場で書くと面倒なことが起きそうなので控えます。----------

語らないことは最大の解説　---要するに、早とちり---

久方ぶりに旧友と食事会。親友の会社の愚痴から話が始まり、会社の新体制の問題点から、野菜の話へ。漁業と燃料の問題点を整理し、バッタの神経と単眼の話で盛り上がる。海賊と電磁波の話へ話題は変わり、広島産牡蠣と色彩の話へ。最後はこの会の恒例とも言える脳と精神と認識の話で会は終了。くだらない話をすることほど贅沢な時間の使い方はありません。こんな時間の使い方をするのは、ギリシャ時代なら思想家、現代ではヒマ人と言います。----------図１　：　千円札（野口英世）　『ニ』の字図２　：　千円札（野口英世）　『ホ』の字図３　：　千円札（野口英世）　『ン』の字図４　：　千円札（野口英世）　表----------

影を見る　その２　---最初から間違っている---

　『鏡は左右が逆になるのに、上下が逆にならないのは何故か』実はこの問題は、最初から間違えています。問題の間違いを指摘する前に、先に半分だけ解答を言うと、『左右は逆になっていない。上下も逆にならない』です。----------以前の日記にも書いたような気がしますが、人間が物事を考えるときは、相手の立場になって考えます。鏡の前に立つと、鏡の中の人の立場で、左右を考えます。すると、自分の右が、鏡の中の自分の左になっているように見えます。しかしこれが間違いです。鏡の中の自分にとっての左は、実際の世界の右です。イメージとしては、右手に右と書いて、左手に左と書きます。そして鏡に姿を映したときに、鏡に写る手の向きは、手に書いている通りです。では、何が変わったのでしょうか。----------鏡に映したときに変化するものは、左右ではなくて、鏡に対する垂直方向です。鏡の前に立てば、人間の前後が入れ替わります。左右や上下は変わりません。水面ならば、水面に対する垂直方向である、上下が入れ替わります。左右や前後は変わりません。広島城・御堀　その２----------　『鏡は左右が逆になるのに、上下が逆にならないのは何故か』それに対する解答は　『逆になるのは、鏡に対する垂直方向のみ。　　条件によって、前後、左右、上下のどれかになる』です。----------・・・今後はもう少し、ジャンルの園芸に関する内容にしたいと心がけます。

影を見る

自分自身の影を見るという意味の　『影見（かげみ）』。それが変化したものが　『鏡』　だそうです。広島城・御堀鏡のなかに別の世界があるように見えるため、鏡の中の世界でも、実際の世界と同じように物事が動いているように思います。しかし、鏡の中の世界と、実際の世界では、物理法則が同じにならない場合があります。それは、『パリティ対称性の破れ』と呼ばれ、１９５７年にノーベル物理学賞をもたらしました。まあ、それはどうでもよいのですが。----------ところで、鏡は左右が逆になるのに、上下は逆になりません。何故でしょうか。暇なときにのんびり考えるのも面白いと思います。答えは単純ですが、単純がゆえに難しいようです。古代ギリシャ時代からある、人々を悩ませた問題です。面白い話は、時代が変わっても面白いです。

再考は最高の結果を生むか

箱が３つあります。そのうち、ひとつの箱に当たりが入っています。あなたは３つの箱から、ひとつを選んで、当たりを当てなくてはいけません。----------　詐欺師　「Ａ、Ｂ、Ｃの箱のうち、あなたはどれを選びますか？」　あなた　「え～と・・・じゃあＡの箱にします」　詐欺師　「では、外れの箱をひとつ開けます・・・それはこの箱です」　あなた　「どきどき」　詐欺師　「ということはＡの箱か残りの箱に当たりが入っていることになりますね」　あなた　「はい」　詐欺師　「ではもう一度考えるチャンスをあげましょう。Ａの箱と残りの箱のどちらを選びますか？」　あなた　「え～と・・・」----------あなたならどちらを選びますか？正解は、後ほど出てくるので、考えてみてください。----------下の写真は、写真クイズ（その５）のヒントです。解答が違うからヒントを出したわけではありません。このヒントを見て、答えを変えても良いし、変えなくても構いません。時間一杯、自由に考えるのは楽しいものです。写真クイズ（その５）のヒント写真----------この問題のミソは、　　「では、外れの箱をひとつ開けます」にあります。詐欺師は、どれが当たりの箱なのか知っているということです。でないと、当たりを開けてしまったら、この話のようにならないので。最初に選ぶときは、何にもわからないので、Ａを選んで当たる確立は３分の１。外れる確率は３分の２です。つまり、選んでいない二つの箱が当たる確率のほうが高いです。次に、選んでいないほうのうちのひとつを開けてしまうので、３分の１で選んだ最初の確率よりも、当たる確立が３分の２であった残り２つの箱の開けていない箱が当たる確立の方が高いのです。　よって、最初に選んだＡの箱ではない残りの箱を選ぶ方が当たる確率が高いです。　　　　　----------日記で、計算の類は書く気はなかったのですが、ちょっと書いてみたくなりました。読みにくかったり、読むのが面倒くさかったりするかも知れません。その際は、御叱咤ください。

模倣という創造

絵を描いたり、彫刻したりするとき、それを実際の物体に似せようと苦心します。しかし、本物に近づければ近づけるほど違和感が増します。そして芸術家は苦悩します。（たぶん）そして気が付きます。実物よりも実物らしく作ればよいのだと。ゆがみが臨場感を生み出すのです。善光寺・山額定にある木像の足写真は、善光寺途中の山額定という門の、右手にいた木像の足を望遠で撮影したものです。足元は覗き込まないと見えない上、暗いです。お越しの際は、懐中電灯で照らして見るのが良いと思います。----------見事な、外反母趾（がいはんぼし）です。 きっと下駄ではなくて、靴をはいているおしゃれさんなのでしょう。小指が圧迫されて内側に曲がっています。親指の横に靴ずれのタコさえ想像できます。うん。痛そうです。----------止まらない想像。ゆがませる創造。実物よりも実物らしく。真似をするなら飛び越えろ。----------ううん。芸術というのは難しいものです。

考えの交点

時間の軸と、場所の軸の交点に人は存在しています。交点というのはなかなか面白いものです。----------古来から、通りが交差する辻は、異界との境目であるとする考えがありました。姫路城西御屋敷跡庭園・好古園辻に立ってみると、見えている道以外にも道がありそうな気がしました。夜中に提灯だけの明かりで辻を見れば、雰囲気満点だと思います。京都のように碁盤目状の道なら、気分は将棋の駒です。ううん。見えている道だけに目を取られていると、解決への道が見えなくなりそうです。

意味を失い、意味を成す

使い方を変えた所為で、本来の意味を失う事は敬遠されますが、意味を失うことにより、新しい意味を成します。----------鳥居は、俗界と神域を隔てる門です。門は通常ひとつで事足りますが、重ねることによって門としての機能を失います。京都・伏見稲荷大社鳥居の厚さが、通路の厚さです。これはまさに、数学の体積積分の定義そのものです。鳥居の通路の中を歩いてみると、自分が積分された気持ちになりました。きっと、計算途中の数字も、こんな気持ちなのでしょう。----------振り返ってはいけません。俗世の煩悩が語りかけます。----------しかし贅沢な使い方です。ドアではこうはいきません。

謹賀新年

３６５日毎の意識の切り替え。強制的に気持ちを仕切りなおす新年というシステムは、人類の偉大な発明だと思います。地球の公転周期が短くてよかったです。今年もご指導よろしくお願いいたします。

無質問

日記は来年４日から再開の予定です。ご意見を下さった方々、ありがとうございました。質問をしても返事をしない日本の学生に慣れているので、何かしら意見があったときは嬉しさも一塩でした^^

悩む植物　--- Respond to BBS ---

『悩む』　とは　『欲求の板ばさみ』　です。感情とは関係がありません。アクセルを踏みながら、ブレーキを踏むように、相反する行動を取るとエネルギーが発生します。----------柵に入れられた動物の前に、食べ物を置きます。動物は食べ物を取ろうとしますが、柵からは食べ物が取れません。　　『食べ物を食べたい』　けれど　『食べ物は手に入らない』相反する思考が同時に存在したときに発生するエネルギーが、ストレスとなります。これは原始的な　『悩み』　といえます。----------昆虫や植物に悩みはないのでしょうか。いやいや。彼らは感情がなくても、悩みはあります。昆虫は、生き延びるという事が根底にあるため『環境の変化』　に絶えずストレスを感じています。植物のストレスは分かりやすいです。元気がなくなり、そのうち枯れます。----------では人間の悩みは、他の生物と何が違うのでしょうか。それは、人間は知能が発達したため、より一層欲深くなったことです。　　より完璧に。　より完全に。常に欲求をつのらせ、自分の思考で心が焼けただれています。　人間は、他の動物よりもストレスに弱いのです。----------禅に、心を空(くう)にするという話があります。これは自分の解釈ですが、　　思考を空気のようにあるのにないような状態にすることで、物事に捕らわれなくなるという事だと思います。----------１ヶ月ほど前の会話。　　ＹＭ先生　　「ＭＡＳＡ先生、聞いてくださいよ」　　自分　　「何を？」　　ＹＭ　　　「先週の出張、体臭男と格好付け馬鹿男と３人で、もう最低だったんですよ」　　自分　　「体臭男と格好付け馬鹿男？　ひどい言い様だね（笑）」　　ＹＭ　　　「笑い事じゃないですよ。　いまだに気分が悪いんですから」　　自分　　「その二人に会った事はないけど、ＹＭさんはよほど嫌いなんだね」　　ＹＭ　　　「そりゃあもう大嫌いです。不潔と馬鹿なのは駄目です。いまだに気分が悪いです」　　自分　　「捕らわれすぎじゃないかな」　　ＹＭ　　　「捕らわれるって、何にですか？」　　自分　　「ＹＭ先生の頭のメモリーは、７０％が体臭男、３０％が馬鹿男のために使われているって事だよ。　１週間たっても忘れられないなんて、ずっと二人の事を考え続けていたんだね」　　ＹＭ　　　「うわ～！　その話とっても気色悪いです！　うへ～ぞぞぞ！」　　自分　　「物事に捕らわれすぎるのは、心身に良くないから意識しないとね」　　ＹＭ　　　「意識も何も、その話は今初めて知りました」----------　物事に捕らわれない気持ちが、正しい結果を見つけ出す------------- Respond to BBS ---

機械仕掛けの認識

『匂う』とは、空気中に浮遊している化学物質を認識することです。匂いの元である化学物質を、嗅覚を感じ取る細胞が取り込みます。その際の化学変化を電気信号として認識するのが、嗅覚の仕組みです。----------巨大な触角を持つ蛾を、とある学者が研究していました。学者はその蛾に、天敵の匂いや、メスのフェロモンの匂い、蜜の匂い等様々な匂いをかがせました。そして、匂いを嗅がせた時に生じる、嗅覚による電気信号を記録しました。蛾は、　　　天敵の匂いを嗅がせると後ずさりし、　　　メスのフェロモンを嗅がせると前進しました。次に、その触角を取り外し、ある機械に取り付けました。その機械には脚が付いています。触角が起こす電気信号をその機械に送ると、蛾と同じような動きをするようにプログラムを組んだものです。----------かくして、機械の身体に、蛾の触角が生えているものを、その学者は作り上げました。その昆虫もどきの機械に、蛾と同じように様々な匂いをかがせました。その機械は、　　　蛾の天敵の匂いを嗅がせると後ずさりし、　　　蛾のメスのフェロモンを嗅がせると前進しました。----------生物と機械の狭間は何でしょうか。両者に違いはないのかもしれません。

視覚の死角

綺麗なバラが咲いている。珍しい種類のバラだったが、そんなことは知らなかった為、それ以上の感情はわかなかった。古びた絵が捨ててあった。貴重な絵画だったが、そんなことは知らなかった故、絵画はゴミとなった。栄華を誇った文明が滅び、その記憶は遺跡として残ったが、その文明の歴史を知らなかったので、遺跡を見ても何も感じなかった。唯一現存する貴重な壺があったが、そんなことはつゆ知らず。その壺で、今日も美味しく漬物を漬けている。----------物体の価値とは、その物体に付属している情報です。しかし物体はしゃべらないので、その情報は見ただけでは知りようがありません。唯一分かるのは、精密さや巨大さなど、果てしない労力が使われたであろうと推測出来る場合です。情報と物体が両方存在して、実際の価値が生まれます。----------　人間は感嘆した。　その物体にではなく、物体の持つ情報に。

意味は想像の産物

　No melon , no lemon .　　『メロンなし、レモンなし』何の意味もない文章です。----------猫がピアノの上を歩くと音が出た。それを聞いた人間は何かを感じたが、それは心が生み出した感情。音自体には何の意味もない。旋律自体には何の感情もない。----------偶然が生み出した空気振動に、思いをはせる確率は？その確率は、『意味のないもの』に意味を感じる確率と同じです。枝葉の触れ合う音、波のしぶく音、枯葉のこすれる音。同じ適当な音でも、自然の音を聞いたときに生まれ出る感情は違います。----------　No melon , no lemon .　何の意味もない文章ですが、逆から読んでも同じ文章です。----------Special thanks to snowrun29.

終わらない歌

短歌について、あることに気が付きました。---------短歌は５・７・５・７・７の３１文字です。日本語の文字は五十音です。つまり、短歌の１文字目は五十音の５０種類存在します。２文字目も５０種類。３文字目も５０種類です。以下同じように、短歌の１文字ごとに、５０種類の文字が入ります。すると全パターンは５０を３１回掛け算した５０の３１乗になります。全ての短歌が表現できます。----------１番目は　　あああああ　あああああああ　あああああ　あああああああ　あああああああです。見ていたら、なんだか笑っちゃいました。２番目は　　あああああ　あああああああ　あああああ　あああああああ　ああああああいです。つまり、全ての短歌に番号がつけられます。----------５０の３１乗数を考えました。ログ１００引くログ２を３１倍したものは・・・大体５２．７です。つまり桁数は５３桁です。地球上で短歌が１秒間に１００個作られるとすると、１年間で　　　　１００個　×　１日の８６４００秒　×　３６５日　≒　３０００００００００個大体、３×１０の９乗、３０億の短歌ができます。しかし、全短歌は５３桁です。１年で１０桁しか作っていません。宇宙ができたのは４７０億年前とすると、宇宙が出来てから１秒間に１００個、短歌を作っても、約２０桁しか作れません。５３桁にははるか及びません。----------　　　短歌　　　それは終わりのない歌----------そんな事を考えていたら、珈琲が冷めました。

地球は大きな実験室

地球上で生物が発生したのは、発生するような条件だったからです。生物が多様に変化したのは、変化するような条件だったからです。生物が滅亡するのは、滅亡するような条件だったからです。----------滅亡の予感に気が付いた生物は、何とかして滅亡の原因となる地球温暖化を止めようとした。しかし、実験室としては何の問題もなかった。たとえ実験室内を闊歩していた生物が全滅しようが、それはそれで自然なことなのだから。しかし、生物達はそんなことは受け入れられなかった。喧嘩に忙しくて、そんなことは受け入れられなかった。そのうち喧嘩もできなくなるとは、思いもしなかった。

くじ運はマリオネット

どこぞの小学生達が、チョコボールを持って電車に乗り込んできました。さっそく、がきんちょ共は『当たり付きのフタ』をめくリましたが、全員外れたようです。否、一人だけ開けていないがきんちょがいました。----------　　　「早くフタ開けろよ！」　　　「駄目だよ！　電車の中で開けたら当たらないんだから！」----------なかなか興味深い話が聞こえてきました。この年頃は、確率についてどう考えているのでしょうか。----------　　　「関係ないよ！」　　　「関係あるよ！　お母さんが言ってたよ！」　　　「いいから早く開けろよ！」----------権威まで持ち出して自己の主張の強化をはかりましたが、多勢に無勢でした。みんなに開けろといわれ、しかたなく、そのがきんちょはフタを開けました。ハズレだったようです。----------　　　「ほら！　電車で開けたから外れたじゃん！」　　　「関係ないよ！」　　　「関係あるよ！　しかも出発した瞬間に開けたから、絶対当たらないと思ってたんだよ！」----------『出発直後はクジが当たらない』　とは面白い発想です。----------確率は人為的な行為で変えられると考える行為は、コントロール幻想といいます。確率を操れると幻想を抱くという意味です。宝くじを神棚に置くのもそうです。自分も置いてます。幻想を抱いています。

丸くて四角くて三角で

　　ＴＧ　　「四角の上に丸が乗っているんですよ」　　ＳＧ　　「うん。それで？」　　ＴＧ　　「丸の上に台形か、三角形が乗っているんですよ」　　ＳＧ　　「う～ん」----------ＴＧ先生は、物体の名前がわからないのでＳＧ先生に聞いたそうですが、その物体の形状がうまく伝わらないようです。----------　　自分　　「四角の上に丸があって、その上に三角形？」　　ＴＧ　　　「基本形はそうだと思います」　　自分　　「おでんを串に刺したやつ？」　　ＳＧ　　　「確かに！　でも、材質は石だそうです」　　自分　　「石のおでん？」　　ＴＧ　　　「そうではなくて」　----------材質が石で、四角で丸で三角形なものは、何でしょうか。----------　　ＳＧ　　　「ひょっとして、五輪塔のことじゃないですか？」　　自分　　「ああ！　確かにそうだね」　　ＴＧ　　　「五輪塔って何ですか？」----------名称を度忘れしていただけなら、名称を聞けば思い出しますが、最初から知らなければ、名称を聞いても納得はしません。　　百聞は一見に如かず石造図録に載っていた五輪塔をＴＧ先生に見せたところ、お尋ねの物体は、ＳＧ先生の予想していた五輪塔でした。言語による情報は、視覚情報にはやっぱり敵わないようです。これが、ロボットが人間のように物体を認識できない原因です。ロボットの視覚回路は言語で構成するため、仕方ないです。----------　　ＴＧ　　　「石造図録なんて本、あったことすら知りませんでした」　　自分　　「読んでみると、かなり興味深いよ」

刺激的な形

見慣れない物体は刺激的です。人間には順応性があるため、普段は存在しない刺激に餓えています。動物も植物も、ありふれていない種類は珍重されます。----------１円玉やフレーム、アルミホイルに使われているアルミニウムは、ありふれた金属ですが、発見当時は非常に貴重な金属でした。金メダルより上のアルミニウムメダルが作られたほどです。今では大量に生産されているため、価格は下がりました。数が少ないことが高価になる仕組みは宝石の基本です。市場に出回る宝石の数を管理し、価格が下がらないようにすることは、宝石業界の仕事です。----------奇妙な形が好まれるのは、多肉植物に当てはまります。多肉植物が好きな人は、イモムシはどうなのでしょうか？自分は両方とも好きです。----------一昨日掲載した写真は、最後の写真だけのほうが正体が分からない分、面白かったはずです。若干後悔。

考える生物は可愛い

久しぶりに、かばん屋でフレンチブルドッグ達を見かけました。寒くなった最近は、店先でごろ寝していることはなくなったので、久しぶりのご対面です。----------店内に備え付けているダルマストーブの横で、フレンチブルドッグのコンブがごろ寝していました。店先でしゃがむと、コンブがこちらに気が付き、ひょこひょこやってきました。----------コンブが店の外に出ようとしたとき、冷たい風がコンブの顔をなでました。　「うっひょ～」コンブは寒さに驚き、入り口で足が止まりました。しばらくこっちを見つめていましたが、寒い外に出てまで頭をなでてもらうことはないと考えたようで、ダルマストーブの元に戻ってしまいました。----------なでることは出来ませんでしたが、久しぶりに会ったので十分満足でした。

卓上の理論

　　ＴＨ先生　「交番の上の階段にできたバー、どうでした？」----------科学の最大の進歩は、紙と鉛筆で現象を表現できるようになったことです。文字でいつでも表現できるという事は、２００年前なら実験室を持ち歩けるのと同じ事です。----------　　ＴＨ　　「ＳＧ先生と行ったんですか？」　　自分　「うん。男同士二人きりで飲むのは怪しい関係だって？」　　ＴＨ　　「そうではなくて」----------その際に使用する言語は数学です。使いこなす為に修行が必要なのは、英語と同じです。----------　　ＴＨ　　「ＳＧ先生と飲んだりするんですね」　　自分　「たまにね」　　ＴＨ　　「二人きりでどんな話をするんですか？」　　ＳＧ　　「ＭＡＳＡさんとは、いつも問題を出し合って、それを解くんだよ」　　ＴＨ　　「ああ・・・そうですか」　　自分　「幾何や確率の問題が、最近の流行かな」　　ＴＨ　　「ああ・・・そうですか」　　ＳＧ　　「素数もブームだね」----------そのため、暇さえあればいつも数学で遊んでいます。----------　　自分　「ＳＧ先生とは趣味が合わないけど、数学だけは趣味が合うから」　　ＴＨ　　「ああ・・・そうですか」　　ＳＧ　　「プロシュートハムをその場でカットしてくれたのは、見ごたえがあったね」　　ＴＨ　　「そう！そういう話が聞きたいんですよ！」　　自分　「生ハムの作り方が知りたいの？」　　ＴＨ　　「違います！」----------生ハムも数学と同じくらいに、美味しい肴です。

未来の書物

空気が、約８割の窒素、約２割の酸素で構成されていることは、中学校あたりで学ぶはずです。この知識はまだ２００年前にはなかったものです。----------科学の分野が急激に伸びたのは、ここ最近です。光合成を発見したのも、１００年ほど前の話で、それまでは植物が二酸化炭素を吸収していることすら知りませんでした。----------新しい発見の論文を、定期刊行雑誌で見かけるたびに、　「そいつは気が付かなかった！」と悶絶します。大抵は専門外なので、５００年生きても気が付かない内容ですが。----------理論は理解することよりも、生み出すほうがはるかに困難です。１００年後のテキストが読みたくてしょうがありません。きっと読むたびに悶絶することでしょう。

１３７億年の観察日記

屋久島にある縄文杉は、推定樹齢３０００年以上。定期的に樹木医が検査を行い、治療もする。何千年もたってから医者にかかるなんて、縄文杉は考えもしなかった。----------約１４００万年前に海底が隆起し、屋久島ができた。花崗岩(かこうがん) の島に森林ができるなんて、屋久島は思いもしなかった。岩石は長い時間のうちに当時の記憶を失い、土となった。----------地球ができて約４６億年。こんなにも地球上に生物が発生するとは、地球は予想だにしなかった。地球のかさぶたが動くたびに、そこで生活している生物に打撃を与えた。生物たちは、その動くかさぶたを　『プレート』　と呼んだ。----------今から５０億年後に、太陽は地球の軌道付近まで膨張し、地球を飲み込む。　ふうん・・・誰がそんなことを確認できるんだろう。　　　え？　他の星に移住してるから観測ができる？　それは知らなかった。----------約３０分でこの文章を書き上げた。

色は光のやまびこ

光がなければ、色は存在しません。しかし、光にあふれた世界で生きていると、色が物体として存在しているような錯覚に陥ります。色は、いつもその色で存在しているわけではありません。----------暗闇の中で物体は、人間が知ることのない本当の色をしています。その赤いバラは、闇夜の中でも、赤のままでしょうか。その黄金色のビールは、冷蔵庫の中でもその色でしょうか。人間が見ることができる物体の色を作り出す為に、物体に光を当てます。　　「うん。　今日も綺麗に咲いている」---------　　光がなければ華はない　　華がなければ花はない　　光を纏(まと)い、華の花咲く

情報の整理整頓

分類することにより、理解がしやすくなるが、分類したことにより、気がつかない部分が多くなります。つまり分類することは、理解の助けになる反面、応用には向きません。その知識に遊ぶのに慣れてきたら、分類の壁を取り払い、情報の混ざり具合を吟味するのも楽しいものです。----------分かりやすいとは、分かりにくい点が分からない状況です。分かっているつもりでも、肝心なポイントが抜けていれば無意味です。分かりやすければ何でも良い、という風潮は嫌いです。----------　　ＴＨ先生　「ＭＡＳＡ先生は、まったく分かってないですね！」と言われても、自分は何が分かっていないのか、さっぱり分かりません。理解が一番難しいのは、物理でも数学でもなく、人間のようです。人間から生まれた物理なのに、人間よりも理解しやすいのは何故でしょうか。　　藍は青より出でて、青よりも青し。ううん。何でも意味づけをしようとするのは、人間の悪いクセです。

季節外れと秋の空

今年の６月に撮影した、家のアジサイです。季節はずれですが。----------赤と青で色が違えども、アジサイは同じ種類のアジサイだとわかります。ルビーやサファイアは、主成分が同じ酸化アルミニウム、つまり１円玉のサビと同じです。鉱物の場合は、色違いで呼び名が変わります。色の違いは、あじさいと同じように、内包している成分の違いによって起こります。色違いは、必ずしも種類違いの判断材料にはなりません。----------色が判断できると言うことは、電磁波の波長の違いを判断していると言うことです。人間は赤・青・黄の３原色で色を見ているそうですが、鳥類はさらに紫が加わった４原色で色を見ているようです。人間以上に、色彩豊かに世界を見ているようです。人間が見えている以上に、鳥目線での鳥は派手かもしれません。スズメが極彩色の可能性もあります。カラスははたして黒なのでしょうか？

花言葉と化学式

直接言葉を交わさずとも、植物を通じて意思の疎通を図る。それが花言葉です。現在では正確な意味や、細やかな感情は失われてしまったようですが、大まかな意味は生き残っているようです。粋です。　是非、真似がしたくなります。花言葉のようなものを考えたくなりました。----------人とやり取りが出来て、植物のように種類が豊富なものといえば？ううん。最初に思いついたのは、やっぱり化学式です。無機・有機、合わせて数千万種類ありますから、あ～んな内容や、こ～んな細かい内容も十分に意味づけが出来るはずです。まあ、覚えてられませんが。----------　　名　称　：　塩化ナトリウム　（塩）　　化学式　：　ＮａＣｌ　　化学言葉　　『適量が一番よい。多すぎると身を滅ぼす』というような感じを考えましたが、これでは薬品の使用説明書です。　　名　称　：　水　　化学式　：　Ｈ２Ｏ　　化学言葉　　『黙っているなんて、水臭い』日常生活で、水を人にあげたりする状況なんて皆無です。　　名　称　：　パラフェニルアゾフェノール　　化学式　：　Ｃ１２Ｈ１０Ｎ２Ｏ　　化学言葉　　『毒々しい想い』誰がこんなものをやり取りするのでしょうか。----------・・・あら？　意外とこの作業は難しいようです。　恋人の為に岸辺に咲く花を摘もうとして、川に転落した騎士が、　自分の事を忘れないようにと投げた花が、　『忘れな草』　となった。というように、花を投げるのは絵になりますが、化学薬品を投げたら、それは単なるテロ行為です。面白い思い付きだと思いましたが、前途多難のようです。ううん。どうしたらいいものか。

短命と長命　重いのはどちらか

体長数センチ、体重５グラム。砂漠に生活している、トビネズミという生物がいます。彼らは、哺乳類にも関わらず、寿命が１年だそうです。その６０倍以上を生きる人間にとって、１分が、１秒で流れている感覚でしょうか。----------短命を可愛そうだと勝手に思っている人間をよそに、トビネズミは小さな手で、クリクリと顔を洗っていました。生物にとって、自身が生き残る事より、種族が生き残る事の方が優先です。苛酷な環境で生き残るために、短命と言う戦術を選んだのでしょう。他にも特化した特長があるのですが、長くなるので割愛します。----------トビネズミの体重は、１円玉で５枚分の重さですが、それは命の重さではないはずです。な～んて言いそうですが、それは間違っています。命の単位はキログラムではないですから。例えにしても、もう少し気の利いた例えはないものでしょうか。海より深くて、山より高いと言われても、ぴんと来ません。単位を無視した例え話では、困惑の度合いは東京ドーム２杯分です。

瞬間は時間のスライス　---２---

首振り運動

休憩室のポットの横に、謎の物体が置いてありました。　　「てっきり、ＭＡＳＡ先生のものだと思っていました」その考えの根拠が分かりませんでしたが、追求しませんでした。----------物体の材質や形状を見て、考えます。記憶にある様々のものと照合します。この作業は、いまだ機械が真似できない人間の芸当です。結局その日は分かりませんでしたが、ちょっとした出来事で、その物体の正体が分かりました。　　「あぁ～！　そうか！」　　「ああ！　なるほど！」　　「あぁ！　それだったんですね！」わかったときは感動です。薬でおかしくなっちゃったかのように、あぁ～あぁ～あぁ～言いながら、みんなで首を振ります。----------毎日見ているからといって、記憶には残るわけではないようです。思えば、壁掛け時計は毎日何回も見ていますが、絵に書くことは出来ません。意識して覚えようとしなければ、覚えないようです。覚えようとしても、覚えられないのもありますが。

歪んだ物差し

人間の常識や考えで、自然を考えると見間違うようです。そもそも、人間のものさしで自然を計ろうとする姿勢が間違っているのでしょう。それなのに、自然を計ろうとするのは人間だけです。----------　　世界を計れる唯一のものさしが間違っている。これを自然のイタズラと言わずして、なんと言えばいいのでしょうか。

瞬間は時間のスライス

以上。

意味を求めて三千里

　「意味がない」この台詞(せりふ)は、間違った認識で使用されることが多いです。意味は、果物の種のように、物事の中にあるものではなく、自分自身の中で発見するものです。つまり　「意味がない」これを正確に言い換えると、　「自分自身の中で、グッと感じるものがない」となります。----------　自分　　　「この景色、見事ですね！」　地元の人　「そうかい。毎年同じようなもんだけどね」景色自体に意味はありません。自分の中に感嘆する気持ちを発見したとき、景色を見て感嘆します。つまり、『感動する景色』というものは存在しません。----------　「この小説、素敵だったよ」　「自分はイマイチだったかな」本の文章に意味はありません。感動した気持ちを自分の中に発見したときに、本を読んで感動するのです。よって、『感動する本』というものは存在しません。----------『二乗するとマイナス１』　になる虚数を考え出した１６世紀の数学者、カルダノ。　　「この虚数というものは、実際の計算には何の意味も持たないだろう」しかし、現在では物理の公式には欠かせない記号です。----------「意味がない」　とは、説明するときに使用してはいけないフレーズです。物事は、意味のあるないで考えても意味がありません。もともと物事に意味はないのですから。

納得と思考停止

納得する事は、思考停止と同じです。それ以上、内容を追求しない姿勢が納得であり、思考停止です。思考停止は、どこで停止するのかが肝心です。納得しているつもりでも、いい加減に覚えているだけの事があります。もしくは、気がつかないことに気がついていない場合もあります。----------　・スイッチひとつで、電球をつけたり消したりする。その回路は、想像できるはずです。しかし、実際の生活で使うスイッチには、階段にある電球のような、階の上と下で電球の明滅ができるタイプがあります、つまり　・それぞれ別の場所にあるスイッチ二つで、電球をつけたり消したりする。その回路は、想像できるでしょうか。これは、　『日常に当たり前に存在していて気がつかないことに気がついていない』というタイプに当てはまります。それがわかったら、スイッチ３つの場合を考えてみてください。----------当たり前を説明する。そんな、当たり前ではない姿勢を大事にするのが、科学では当たり前です。----------　「チョコって何で解けるの～？」姉のがきんちょの疑問のほうが、数学の公式を証明するよりもはるかに困難です。説明し過ぎると説明になりませんし、かといってワンフレーズでは解説できません。　「情熱を感じると溶けるんだよ」なんてジョークはがきんちょは理解できません。自分のこどもではありませんが、早く成長してもらいたいです。ああ！　もう！　君達の質問は難しすぎる！

珍本治療

入院している親友を見舞いました。色々考えた結果、手土産(てみやげ)は　『こうもり　識別ハンドブック』　にしました。勿論、貸すだけです。----------　「こんな本、初めて見ました！　自分だったら絶対買ってまで読みません！」よろこんでもらえてよかったです。今度は、　『アブラムシ百科事典』　にしようと思います。----------食事が取れない彼は、体中にチューブを付けて、ミイラのようにげっそり寝込んでいると思っていましたが、実際に病室を訪れてみると、ベッドの上で胡坐(あぐら)をかいて音楽を聴いていました。元気そうで何よりです。----------病室で長話をするのも野暮なので、病院を抜け出してスターバックスへ。話は弾み、気がつくと病院の晩御飯の時間。珈琲一杯で４時間もしゃべったようです。時間１００円の対談でした。---------スターバックスを出た時に、気が付きました。彼が、病院のスリッパを履(は)いていることに。ず～っと感じていた違和感の原因はこれだったようです。日が落ちれども明るい都会の喧騒の中を、ペタペタとスリッパを鳴らしながら、彼は去って行きました。そんな後姿を見て思いました。今度の手土産は、　『ペンギン図鑑』　にしようと。その理由を話すのが、今から楽しみです。　

一発、見舞う

悩みます。入院している親友に、何を持っていけばいいのやら。彼はしばらく食事が取れない為、現在は点滴で生きている。という情報を仕入れました。----------　自分　「食事が取れないから、果物は駄目だよね？」　ＳＧ先生　「・・・ラーメンの本はどう？」　自分　「それは怒るんじゃない？　　　　　やっぱり、食事が取れないときこそ、ラーメンなんかが食べたくなるし」　ＳＧ　「油脂は依存性があるからね」　自分　「でも、油だけだと食べたくないのは不思議だ」　ＳＧ　「サラダ油を持っていくのはどう？」　自分　「点滴に入れちゃおうか」----------なかなか決まりません。寝たきりなら、やっぱり書物でしょうか。----------　自分　「理科年表はどうかな？」　ＳＧ　「見慣れてるから駄目でしょ。広辞苑は？」　自分　「ちょっとそれは重いかな」　ＴＨ　「寝たきりの人に、でっかい辞書を持っていくのは嫌がらせですよ」　自分　「いや、サプライズだから」　ＴＨ　「サプライズすぎて、心臓が止まりますよ」----------なかなか決まりません。寝たきりなら、やっぱり花でしょうか。----------　ＳＧ　「どんな花がいいかな？　この季節の花といえば？」　自分　「・・・彼岸花(ひがんばな)？」　ＴＨ　「縁起が悪いですよ！」　ＳＧ　「アルカロイドを含むからね」　ＴＨ　「いや、違うんだけど」----------なかなか決まりません。もう、手ぶらで行くことにしました。

しりとり爺さん　こぶとり婆さん

　がきんちょ　「とうふ！」電車に乗り込み、座席の前に立った時、目の前の座席に座っていたがきんちょが、突然発声しました。このがきんちょは、いったい何を言い出したのかと考えようとした矢先、がきんちょの隣に座っていた父親が言いました。　父親　「ふくろ」　ガキ　「ろ？　ろ？　え～と・・・」どうやら、しりとりをしていたようです。----------電車に揺られながら、しばらくＹＧ先生と雑談をしていました。　父親　「ボイル・シャルルの法則」目の前で繰り広げられていたしりとりは、すっかり無視していましたが、予想外の単語を耳がキャッチしたため、意識が瞬時に親子に向きました。幼子相手に『ボイル・シャルルの法則』を使うとは、何と大人気ないことでしょう。この親父、しりとりに全力です。ひょっとして、獅子は鼠を殺すにも全力を尽くす。という教育でしょうか。　「それ、な～に～？」案の定、がきんちょが突っ込みました。親父は考え込んでいます。がきんちょに、ボイル・シャルルの法則をどう説明するのでしょう。ワクワクしながら待ちました。　親父　「ええと・・・よくわからないけど、そんなのがあったような気がする」まことに、がっかりです。親父は母親に聞いています。　母親　「私、そういうのはわかんないよ」他人の会話に口出しするのはどうかと思いましたが、やっぱり捨てて置けません。それとなく解説をしようと口を開いた瞬間、ＹＧ先生にわき腹を思いっきりつねられました。驚いてＹＧ先生を見ると、仁王像のように顔をしかめて、首を振っています。そして耳元で言いました。　「何やってんですか」いや、まだ何もやってないけど。なんて事は言いませんでした。無言でわき腹をさすっていたら、ＹＧ先生の顔はころっと笑顔になり　　「で、さっきの続きですが、効率を上げる為には・・・」と、しゃべり始めました。他人の話に口を出すなと言う意味でつねったのでしょうが、別の止め方をしてもらいたかったです。わき腹はつねられるとかなり痛いです。何故、わき腹は極端に痛いのか、調べてみようと思いました。

うつりにけりな　いたづらに

様々な波長の太陽光線が地球の大気に吸収されることなく地表に届いたとき、色は色として存在します。光（電磁波）が当たることによって、色を人間は認識できます。場所によって感じる色が異なるのは、光のフィルターである空の大気が異なるからでしょう。----------近年、オゾン層の減少に伴い、地表に届く紫外線が増えてきました。紫外線が極端に多くなると、モンシロチョウの雌雄の判断が肉眼でできるでしょう。未来の花の色は、今と違うように見えるでしょう。ひょっとすると、紫外線による突然変異で夜間に光る花が出来るかもしれません。想像しなかった色の変化は確実に起こります。ただ、そんな変化を目撃できる人間は生存していないと思いますが。

焼ける精神

----------時間が解決してくれますが、それまでに精神がもたない場合があります。思考停止も一つの解決手段ですが、それでは元も子もありません。思いつめてしまうのなら、気をそらすことです。まあ、そんなことは分かってはいます。ただ分かっているからといっても、それを実行するとは限りません。----------親友が、身体を壊して入院しました。まったく。身体を壊すほど考えるなんてどうかしています。気がつかなかった自分も迂闊でしたが。早く元気に戻ってきて欲しいです。

砂上の楼閣

０．００１グラムまで計れる電子天秤(てんびん)。高価な試料をチビチビ使うためには必須です。試薬は基本的に、いったん試薬ビンから出したらビンに戻さないため、耳かきのようなもので、極々わずかに出していきます。相当の職人技が要求される作業です。この作業で、人の性格がわかります。その人の内面を知りたかったら、電子天秤で計測させるのがよいでしょう。　「１．２３４グラム、計測して」発狂したら、カルシウム不足です。----------集中して計測している横で　「海水って、小さじ何杯分なんだろうね」と言われて、失神した方がいました。気持ちを張り詰めすぎたのでしょうか。まだまだ修行が足りません。----------しっかり計っても、まだ試練は終わりません。こぼさずに目的の容器まで、運ぶ必要があります。案外と、この作業のほうが難しかったりします。１グラム○○万円するペ○タセンを、うっかりこぼしてしまった事実は墓場まで持っていくつもりです。

信じるものはすくわれる。足元を。

ＨＨ先生　「『観測する行為で観測対象である市場が変化するため、現在の金融こそ　　　　　　ハイゼンベルグの不確定性原理である』と、雑誌に書いてあったのですが　　　　　　どう思う？」　「不確定性原理はミクロの世界の原理なので、経済という一種のマクロに用いる事　　は出来ないよ。人間の特性として、流れが合ってしまうと合致しないものを、　　繋げてしまうんじゃないかな」----------うまく繋がっていると、お互いに関係があるように思ってしまいます。人を騙(だま)す事は簡単なことですが、騙されることも簡単です。説明なんてものは、よく吟味しないといい加減なものばかりです。テレビや新聞、雑誌等の情報源を信頼して、情報を鵜呑みにすることは危険です。まあ、何を信じようが人それぞれなので、どうでもいい事なのですが。

車内で弁当を使う

　「すいません。ホームで駅弁は売っていますか？」新幹線の中で駅弁を食べようと思いましたが、改札の外には売り場が見当たりません。そのため、改札に立っていた駅員さんに尋ねました。　「どこまで行くの？」　「東京駅です」　「１３番線だよ」　「ホームで駅弁は売っていますか？」　「１３番線で東京駅に行けるよ」　「・・・。ありがとうございます」----------おそらく駅員さんは、　「○○は何番線に乗ればいいんですか？」という類の質問を、星の数ほど浴びているため、パブロフの犬のように、返答が乗り場だけに限定しているのでしょう。----------乗り場をうろついていたら、売店があったので胃袋がほっとしました。駅弁のお釣りをもらい、駅弁を受け取らずに去ってしまいましたが、おばちゃんに大声で呼ばれて気がつきました。無事、駅弁を受け取り売店を去ったのですが、またおばちゃんが大声で呼んでいます。また忘れ物かと思って戻ると、　「お弁当にドレッシングが入っているから、食べる前にかけてね。　　私、食べ終わってからドレッシングがあることに気がついちゃって、ふふふ」よほど分かりにくい箇所にドレッシングがあるのでしょう。先人のアドバイスを傾聴しました。----------新幹線のなかで、おいしく駅弁をいただきました。

理屈で運転

　「ハンドルとタイヤの角度による相関関係が分からない」　「ブレーキの摩擦エネルギーは、ブレーキペダルの角度と比例か」----------毎晩、電話がかかってくる相手は、固体物理学・表面物理学が専門のＹＹ先生。車の免許合宿に行っている最中でした。彼女は理論物理屋さんなので、理屈っぽいのはしょうがないですが、車にまで方程式を求めていたら、運転なんか出来ません。　「身体で感じて運転するんだよ」なんて台詞は物理屋さんに通用しないのは、同業者として熟知しています。そのため、しまいこんであった交通規則の教本を引っ張り出し、毎晩夜明け前まで講義しました。　「認知してから筋肉が動くまではゼロコンマ３秒。　そのときの速度が２０キロメートル　　であるならその間に移動する車の距離は約・・・ペダルの踏み方は・・・」　「人間が見える視野の角度は・・・・・そのとき可能性として気をつけるのは・・・・」時にはレポートにして、メール送信しました。これじゃあ、何のための免許合宿なのかわかりません。----------奇跡が起こり、無事彼女は免許合宿を卒業しました。無事卒業できて嬉しかったですが、一番嬉しかったのは睡眠できることでした。お互い２週間以上徹夜に近い状態だったので、安堵しました。おかげで、運転の教則に関してはプロになった気がします。今なら、教習所の教官が出来るでしょう。まったく、つまらないものを覚えてしまいましたが、たまには良しとします。

侵入防止

薬品室の窓を開け、日の暮れた空を眺めていたら、麦わら帽子が飛び込んできました。子供サイズの帽子です。　麦わら帽子を３階の高さに飛ばす為に必要な風の条件は何か。思わぬ闖入者に場が盛り上がりました。帽子をいじくりまわしていたＨＨ先生がつぶやきました。　「この帽子、ずいぶん古そうですね」その一言で、帽子に視線が集中しました。----------その麦わら帽子は色あせていて、穴だらけでした。付属のリボンは恐らくピンク色だったのでしょう。すっかり色褪せていました。　「・・・何だか不気味ですね」----------まるで、お化け提灯(ちょうちん) のような風格です。その鬼気迫る迫力に、気味悪がる先生もいます。　『夜空を飛んでいる、古びた麦わら帽子』どう想像しても、楽しげではない風景にいつしか処分する手段を講じていました。----------　「燃えるごみだよね？」　「やだ！　何だか呪われそう！」　「焼却処分する？」　「丸底フラスコがピッタリ入りそうだよね」----------結局結論がつかず、薬品棚のクリップに引っ掛けておくことにしました。ただの帽子に、色々と意味づけをするのは人間ならではです。飛んで入ってきたものが、烏帽子(えぼし)だったらどんな結論になったでしょうか。とりあえず、かぶってみると思います。

未来の学者と秋の空

　がきんちょＡ　「電車は１０億１００万キロで走るんだぜ！」　がきんちょＢ　「そんなにでないよ！　２００キロくらいだよ！」----------どこぞの幼稚園児たちが、電車内で大声で議論していました。がきんちょＡは夢見るタイプでしょう。一方のがきんちょＢは、現実派でしょうか。盗み聞きするつもりはないのですが、話を聞いていると思わず頬が緩みました。----------　がきんちょＡ　「Ｆ１カーは１００億キロだぜ！」　がきんちょＢ　「違うよ！　３００キロくらいだよ！」----------おや？　がきんちょＢは速度に関しては多少詳しそうです。関心しました。----------　がきんちょＡ　「新幹線はすんごい早いんだぜ！」　がきんちょＢ　「中央線は各駅だけど４００キロで走るんだよ！」----------どうやら、がきんちょＢも夢見るタイプだったようです。自分は途中で下車したので、張り合いがどう終わるかはわかりませんでした。しかし、秋空と議論はよく合います。どちらも、人間が生み出した想像の産物だからでしょうか。

To be or not to be.

この季節は迷います。ホット珈琲にするか、それともアイス珈琲にするべきか。　ホット・アイスだけで、ぬるいがないのは、　常温に対する温度差のギャップがないため・・・。思考が脱線しながらも、ホットにするかアイスにするか。フィルターに珈琲を入れながら、悩みます。----------珈琲にお湯をそそいで蒸らすと、こぽこぽと泡が出てきます。そのときに香る香りで、　「今日はホットかな」　と、あっさり決めます。今まで考えていたことは、もう関係なしです。----------考えていた時間と、その結果には因果関係がないと思う瞬間です。　「ずっと考えていたんだけどね・・・」で始まる議論は、案外あっさり決着がついたりします。つかないときもありますが。